ハモは「梅雨の水を飲んでおいしくなる」といわれるように、入梅時から7月頃に旬を迎えます。京都では古くから好まれ、京都の祇園祭や、大阪の天神祭には欠かせない食材です。小骨が多いため、皮を残して肉ごと骨を細かく切る「骨切り」をしないと食べられませんが、その細かさは、「一寸(約3cm)を二十四に切る」といわれるほど。関東でハモ料理が普及しなかったのは、この技術が難しかったからともいわれます。
ハモはウナギ目ハモ科の夜行性の海水魚で、体長は数10cmから2mに達します。日本では、本州中部以南、とくに瀬戸内海から九州の、水深100m位までの砂底や岩礁に生息しています。淡白で上品な味からは想像もできませんが、実は獰猛な肉食魚。鋸状の鋭い歯で、小魚や甲殻類からタコ、イカまで食べます。
今回は旬のハモを、名産地の徳島県阿南市で取材しました。
阿南市は、南は太平洋に面する徳島県東南部の中心都市。特産品に、タイ、ハマチ、イセエビなどの高級魚介類や、タケノコ、スダチなどがあります。南には、島が点在することから「阿波の松島」と呼ばれる風光明媚な橘湾が広がります。
ハモの水揚げで有名なのは、市の南にあり、大坂の陣で活躍した阿波水軍の根拠地であった椿泊。漁は主に、ハモが餌を求めて巣を出る夜間に行われます。全長約18kmもある延縄に2000個以上の針をつけ、アジやサバなどの生餌を仕掛けます。捕らえたハモは、500gから1kgほどのものに一番高い値がつきます。
また、橘湾の近くで毎月第一日曜日の午前中に開催されている「わくわく日曜市・海都」では、ハモの天ぷらをご飯にのせてたれをかけた「はもめし」を一年中販売。人気をよんでいます。地元の新鮮な魚や野菜を格安に購入できるので、一度足を運んで、産地で旬を味わってみたいですね。
ハモはタンパク質の旨味に脂肪のおいしさが重なり、独特の美味を作り出しています。冷やしても脂っぽくならないのは、常温でも固まらない多価不飽和脂肪酸がたっぷりと含まれているから。特に、体内では充分につくることができず、健康に役立つ働きで近年注目されている、DHAやEPAが多く含まれています。どちらもとても酸化しやすいため、抗酸化成分であるβ-カロテンやビタミンCを多く含む緑黄色野菜や、ビタミンEが豊富なオリーブオイルと一緒に摂るといいでしょう。また、ハモの皮には、コンドロイチンも含まれています。
ハモは活け魚が格段に美味ですが、関西では骨切りしたものや開き、つけ焼きにした皮など、気軽に利用できる半加工品も市販されています。湯引きして梅肉をつけたり、椀ものにするのが代表的な食べ方ですが、照り焼きや天ぷら、ムニエルなどもおすすめです。
繊細で滋味に富むハモを涼やかに味わってみませんか。
写真・資料提供:徳島県農林水産部、京都 天麩羅かふう
取材協力:椿泊漁業協同組合、わくわく日曜市・海都
鱧(骨切りしたもの) |
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半身1枚(約250g) |
赤、黄ピーマン |
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各1個 |
オクラ |
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6本 |
青じそ |
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5枚 |
エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル |
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大さじ2 |
A:黒酢・だし汁(各大さじ2)、薄口しょう油(大さじ1/2)、塩(小さじ1/3)
鱧は4cm幅に切り、熱湯でゆでて氷水に取り水気をよく切る。オクラはがくのまわりを包丁で薄くむき、塩(分量外)を加えた熱湯でゆでて冷水に取り、水気を切って斜め半分に切る。 |
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赤、黄ピーマンは食べやすい大きさに切り種を取り除く。焼き網または、魚焼きグリルで表面に焼き色がつき、しんなりとするまで焼く。 |
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A.の材料を良く混ぜ合わせてからオリーブオイルを加えてマリネ液を作り、1.と2.と千切りにした青じそを加えて和える。10分ほど置いて味をなじませる。 |
鱧の代わりにスズキやイサキなどの他の白身魚でもおいしくできます。 |









