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食のちから 第89回 うま味と健康成分の塊(かたまり)

監修    坂本一男(さかもとかずお)先生 水産学博士・おさかな普及センター資料館館長

1951年生まれ。北海道大学大学院水産学研究科博士課程修了。97年(一財)水産物市場改善協会・おさかな普及センター資料館館長に就任。日本おさかなマイスター協会講師。『新版 魚の分類の図鑑』(共著 東海大学出版会)、『東大講座 すしネタの自然史』(共著 NHK出版)、『すし手帳』(監著 東京書籍)など著書多数。

和食のだしに欠かせない「かつお節」。薄く削って沸騰したお湯に入れ、さっと取り出すだけで深い香りとうま味を作り出すことができる、世界に誇れる日本独自の伝統食品です。美味しくて栄養成分も多く詰まったかつお節の、風味と健康パワーを上手に食卓に取り入れましょう。

歴史に根ざした伝統的な保存食

魚偏(うおへん)に「堅(い)」と書いて鰹(かつお)。奈良時代の文献には、すでに「堅魚」の記述があり、日本人は古来、カツオを天日干ししたものや、煮てから天日に干した”かつお節の原型”を食べていました。

現在のかつお節に近いものが作られるようになったのは、いぶす技術が取り入れられた江戸時代。保存がきくので、戦時には携帯食として重宝され、また「勝男武士」とも書く縁起の良さから、結納品や出産祝い、入学祝いなどにも使われています。

独特の芳香を醸し出すかびのちから

かつお節作りは手作業で行われ、出来上がるまでに4〜6カ月かかります。うま味や香りの決め手となるのは、いぶしたあとに行う「かびつけ」の工程。優良なコウジカビの一種による発酵と乾燥を繰り返すうちに、独特の芳香を醸し出します。同時にこのかびがカツオの脂肪を分解するので、雑味のない上品な味わいに。魚のだしなのに、脂が浮かず、色が澄んでいるのはそのためです。

かつお節の深いうま味は、塩分を控えたい人にもおすすめ。料理にだしをしっかりきかせたり、かつお節をのせたりすると、その分味付けを薄くすることができ、減塩につながります。

カツオの豊かな栄養成分が凝縮

かつお節はタンパク質が豊富なうえに、体内で合成できない必須アミノ酸をすべて含んでいます。ビタミンB1・B2・B12・Dやカリウム、リンなども多く、さらに青魚のサラサラ成分である不飽和脂肪酸のDHA・EPAや、アクティブな毎日に欠かせない成分も豊富。

毎日の健康のため、かつお節を積極的に活用してみませんか。

かつお節と昆布は美味しさのベストコンビ

チーズとも好相性 和風カルボナーラ

材料(2人分)

スパゲティ
・・・・・・・・・140g
長ねぎ
・・・・・・・・・1本
シメジ
・・・・・・・・・100g
エキストラ・ヴァージン・
オリーブオイル

・・・・・・・・・大さじ2
粗びき黒こしょう
・・・・・・・・・適量
かつお節(削り節)
・・・・・・・・・適量

作り方

(1)
スパゲティは袋の表示時間通りにゆでる。
(2)
長ねぎは斜め薄切りにし、シメジは石づきを切り取り小房に分ける。
(3)
ボウルにAとスパゲティのゆで汁(大さじ2)を入れて混ぜ合わせる。
(4)
フライパンにエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルを熱して(2)を炒め、ゆで上がったスパゲティの水気を切って炒め合わせ、熱いうちに(3)に加えて和える。
(5)
器に盛り付け、粗びき黒こしょうを振り、かつお節をのせる。

おそば屋さんの味 和風カレーピラフ

(1)
水(1カップ)に10分ほど漬けて戻した昆布(10cm角)を1cm角に切り、といだ米(1カップ)と昆布の戻し汁を炊飯器に入れる。
(2)
鍋にエキストラ・ヴァージン・オリーブオイル(大さじ1)を熱し、ひと口大に切った鶏もも肉(150g)、1cm角に切った赤パプリカと玉ねぎ(各1/3個)、カレー粉(大さじ1)、塩(小さじ1/2)を入れて炒める。粗熱が取れたら炊飯器に入れ、しょうゆ(小さじ2)、かつお節*(軽くひとつかみ)を加えて普通に炊き上げる。
(3)
器に盛り付け、かつお節*(適量)をのせる。

※材料は2人分です。

*いずれも削り節

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