ルイボスティーとは?
注目される栄養素やとおすすめの飲み方について紹介

ルイボスという名を聞いたことがあっても、ルイボスティーにはあまりなじみのない方もいるかもしれません。ルイボスティーは、ルイボスという植物を用いたノンカフェインのお茶です。

ルイボスは南アフリカ共和国特産のハーブで、シェダーバーク山脈の周辺だけに生える貴重な植物です。その名が「Rooi(赤い)」「Bos(やぶ)」という言葉に由来するように、ルイボスの葉は赤褐色で針のような形をし、ルイボスから作られるルイボスティーも紅茶のように赤みがかった色をしています。

ルイボスティーは、スウェーデンの植物学者が18世紀後半に欧米へ紹介したことから各国に広まったもので、近年では健康素材としても注目が高まっています。栄養成分が豊富なだけでなく、甘みと苦みのバランスが良いこともルイボスティーの魅力です。

今回は、ルイボスティーの効果や特徴、おすすめの飲み方を紹介します。

1.ルイボスティーに含まれる栄養素とは

冒頭で述べたとおり、ルイボスティーは栄養成分が豊富に含まれています。ここでは、代表的なものとして、ポリフェノールとミネラルのおもな働きなどを解説します。

1-1.ポリフェノール

ルイボスティーは、ポリフェノールが豊富なお茶です。ポリフェノールは抗酸化物質の一種で、活性酸素の抑制や除去などの効果があるといわれています。

活性酸素とは、酸素の一部が通常以上に活性化したもので、過剰に発生すると免疫機能の低下、老化などの原因となります。とはいえ、発生量が少ないうちはヒトの体にとって有益なため、完全に除去すれば良いというわけでもありません。

ヒトの体には本来、活性酸素によるダメージから身を守る機能が備わっています。この機能は抗酸化防御機能と呼ばれるもので、活性酸素によってダメージを受けた箇所の修復や再生を促進したり、活性酸素の産生を抑えたりすることが可能です。

しかし、加齢とともに機能が低下していくため、飲食物からバランス良く抗酸化物質を補給することが大切です。栄養豊富な飲食物からポリフェノールなどの抗酸化物質を補給すれば、活性酸素の抑制に役立ちます。

1-2.ミネラル

ルイボスティーには、ミネラルも豊富に含まれています。ミネラルは無機質とも呼ばれ、人体において重要な酸素・水素・窒素・炭素の4元素を除いたものの総称です。

ミネラルのなかでも代表的なものとして、カルシウム・リン・マグネシウム・カリウムの詳細を、それぞれ表にまとめました。

カルシウム ミネラルのなかでは、ヒトの体に最も多く含まれている。大部分はリン酸カルシウムとして、歯や骨のエナメル質を形成する。その他には筋肉、血液、神経内にも存在し、心臓の収縮調整や筋肉の興奮抑制、出血予防にも関わる。
リン 歯や骨に含まれる成分の一つ。さまざまな細胞内に存在し、細胞膜や核酸の構成要素になったり、細胞内の浸透圧を保つ働きをしたりする。また、エネルギー物質であるATPの構成成分である。
マグネシウム カルシウムやリンと同じく、歯や骨に含まれる成分の一つ。脳や神経、筋肉などに存在し、体内のさまざまな代謝をサポートする。
カリウム 大半が細胞内に存在し、浸透圧を一定に保つ役割を持つ成分。その他、ナトリウムの排出作用を持ち、塩分摂取量の調節をサポートする。

参考:厚生労働省「e-ヘルスネット

上表のとおり、ミネラルは人体にとって大事な成分ですが、体内では作られないため飲食物からの摂取が必要です。その際には、ミネラルが相互作用することを考えて、バランス良くさまざまな種類のミネラルを摂取しましょう。

2.ルイボスティーの特徴とおすすめの飲み方

ルイボスティーの特徴と、おすすめの飲み方について解説します。

2-1.ルイボスティーの特徴

ルイボスティーはノンカフェインなので、妊娠している方やカフェインが気になる方に向いています。美容や健康維持のサポートにも役立つとされるため、男女問わず幅広い年代の方におすすめできるお茶でしょう。

2-2.ルイボスティーのレシピ

ルイボスティーのおすすめの飲み方として、以下のレシピを紹介します。口当たりがさっぱりとしたルイボスティーは、食事中の飲み物としてもおすすめなので、ぜひ試してみてください。

  • 水出しルイボスティー

    【材料】
    ・ルイボスティー 大さじ1~2杯程度
    ・水 1L

    【作り方】
    1.市販のお茶パックにルイボスティーを大さじ1~2杯程度入れる
    2.1をピッチャーに入れ、水を注ぐ
    3.5時間前後を目安にして、好みの濃さまで1を浸したら完成

ルイボスティーを生活に取り入れ、すこやかな毎日を過ごそう

ルイボスティーはポリフェノールやミネラルが豊富で、日々元気に過ごしたい方におすすめのお茶です。ノンカフェインなので、妊婦さんやカフェインを避けたい方などにも適しているでしょう。

自然な甘みと渋みが味わい深く、特有の風味を持つルイボスティーは、口内をさっぱりさせるため食事の際の飲み物としてもおすすめです。美と健康のサポートに役立つものとして、ルイボスティーを気軽に取り入れてみてください。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。