1.血液がサラサラの状態とは?
血液がサラサラとは、どのような状態なのでしょうか。ここでは、サラサラな血液の状態とドロドロな血液の状態を解説します。
1-1.サラサラな血液について
血液がサラサラな状態とは、血液中の糖や脂質の量が多すぎないことを指します。適切な量の栄養素や酸素が、血流によって全身に運搬できる状態のことです。
血液がスムーズに流れることで、全身に必要な物質を送り届け、二酸化炭素や老廃物などの不要な物質の回収もはかどります。なお、全体重の約8%は血液です。体重50kgの場合、約4kgの血液が50~60秒かけて体内を巡るとされ、全身の新陳代謝を支えています。
1-2.血液がドロドロになるとどうなるのか?
血液がドロドロな状態とは、血液中に糖や脂質が多く存在することで、血液の流れが悪いことを指します。ドロドロな血液は、生活習慣病やメタボなどさまざまな病の原因になります。
40代を過ぎたら、血液中の中性脂肪が増加している方も少なくありません。
しかし、血液がドロドロになっていても気付いていない方が多いため、日々の習慣をチェックし、自分の血液のサラサラ度合いを確認することが大切です。
2.【検査前に要確認】血液サラサラチェックリスト
血液がドロドロになることで引き起こされるリスクがわかったところで、ここからは自分の血液の状態をチェックしてみましょう。
以下のリストに当てはまるものが、いくつあるか数えてみてください。
当てはまる項目が3個以内であれば、定期健診を受けながら今の生活を維持しましょう。
4~8個当てはまった方は、このままの生活を続けるとさまざまな病気のリスクが高まります。生活習慣を改善し、定期健診を受けてより健康的な生活を目指しましょう。
9個以上当てはまった場合は、要注意です。生活習慣を見直しつつ、専門医へ相談することをおすすめします。
3.血液サラサラに役立つ食習慣
サラサラな血液を保つためには、食生活の見直しが重要です。何をどのように食べるかによって、血液はサラサラにもドロドロにもなります。
血液をサラサラにするためのポイントは、以下のとおりです。
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・早食いをしない
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・一日3食を決まった時間に食べる
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・食事や間食の量を注意する
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・血糖値が上がりやすいものは最後に食べる
早食いは、血糖値の急上昇を招き、中性脂肪を増加させる原因です。早食いであまり嚙まずに食べると、満腹感が得られず食べ過ぎにもつながります。しっかり噛んでゆっくり食べることを意識しましょう。
食事は一日3回規則正しく摂ると、血糖値の急上昇を避けることができます。糖質の摂り過ぎを防ぐために、食事や間食の量が多くなり過ぎないように注意することも大切です。
また、血糖値の急上昇を避けるためには、食べる順番も意識しましょう。最初に野菜や海藻類から、次に肉や魚、最後にご飯やパンを食べると、血糖値の急上昇を抑えられます。
サラサラな血液をキープして健康に過ごそう
サラサラな血液は、必要な酸素や栄養を全身に届け、不要なものを回収します。
一方、血液がドロドロになると血流が悪くなり、さまざまな病気につながります。
サラサラな血液を維持するためには、食生活の見直しが大切です。早食いを避け、規則正しい食事生活を心がけ、食事の量などを改善し、血流を健康的な状態に保ちましょう。
血液がドロドロかもしれないと不安な方は、今回紹介したチェックリストをぜひ確認してみてください。スムーズな血流にして健やかな日々を送りましょう。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。