目次
1.カルシウムのおもな働きについて
カルシウムはヒトの体に最も多く存在しているミネラルであり、丈夫な骨や歯を形成する働きがあります。それ以外にもさまざまな働きを担っており、例えば、心臓の筋肉を収縮させたり、筋肉の興奮を調節したり、ホルモンの分泌を助けたり、血液の凝固に関わって出血を予防したりするのもカルシウムの役割です。
「現代人はカルシウムが不足しがちと聞いたけれど、自分も不足しているのかな」
「カルシウムはどれくらいの量が必要なんだろう」
骨や歯の材料となり、筋肉やホルモンの働きにも関わるカルシウム。カルシウムは人体に不可欠なミネラルですが、ほとんどの成人は不足傾向にあるといわれています。そのため、カルシウムの豊富な食品や、カルシウムの吸収を助ける成分を含む食材を意識的に取り入れることが重要です。
今回はカルシウムの一日あたりの摂取推奨量や、効率よくカルシウム摂取する方法などを解説します。
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カルシウムはヒトの体に最も多く存在しているミネラルであり、丈夫な骨や歯を形成する働きがあります。それ以外にもさまざまな働きを担っており、例えば、心臓の筋肉を収縮させたり、筋肉の興奮を調節したり、ホルモンの分泌を助けたり、血液の凝固に関わって出血を予防したりするのもカルシウムの役割です。
カルシウムの一日あたりの目安量を、男女別に説明します。なお、推奨量とはある性・年齢階級に属する人々のほとんど(97~98%)が1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量のことです。
(参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)
男性のカルシウムの一日平均摂取推奨量は、18~29歳で800㎎、30~74歳で750㎎、75歳以上で700㎎とされています。
女性のカルシウムの一日平均摂取推奨量は、18~74歳で650㎎、75歳以上で600㎎です。
カルシウムを効率よく摂取するには、カルシウムの豊富な食品を積極的に食べることがおすすめです。チーズ、牛乳、ヨーグルト、骨ごと食べられる小魚、大豆製品、海藻類、ケールや水菜のような野菜類などは、カルシウムを多く含んでいます。
牛乳や乳製品はほかの食品よりもカルシウムが効率よく吸収されることが知られており、1回あたりの摂取量が多いのでおすすめの食品です。
例えば、牛乳はコップ1杯(200g)に220mgのカルシウムを、ヨーグルトは1パック(100g)あたり120mgのカルシウムを含有しています。「食事だけで十分な量のカルシウムを摂るのは大変……」という場合には、サプリメントを活用するのもよいでしょう。過剰摂取にならないよう、目安量を守って適切に服用することが大切です。
また、ビタミンDにはカルシウムの吸収を高める働きがあるため、カルシウムだけでなくビタミンDも意識的に摂るとよいでしょう。ビタミンDはサケやきくらげなどに多く、また、日光を浴びることで体内で生成することも可能です。
一方で、インスタント食品に多く含まれているリンは、過剰に摂取するとカルシウムの吸収を阻害することが知られています。食生活の偏りを避け、栄養豊富な食材をバランス良く食べてカルシウムやビタミンDなどを取り入れていきましょう。
成人が一日に摂取するカルシウムの推奨量は600~800mg程度であり、牛乳や小魚、大豆、野菜など、カルシウム豊富な食品を積極的に摂取することが大切です。カルシウムの吸収を高めるビタミンDの多い食材も摂るようにすると、より効率よくカルシウムを摂取できます。
カルシウムは人体の機能を維持、調節するのに不可欠なミネラルです。不足しがちなカルシウムを、意識的に取り入れていきましょう。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
成分
卵は、「完全栄養食品」と呼ばれるほど、栄養価の高い食べ物です。
成分
ビオチンは皮膚や粘膜の健康を維持するために大切な栄養素の一つです。
成分
ビタミンB2はさまざまな栄養素の分解や吸収、成長促進や皮膚・粘膜の保護に関わる重要な栄養素です。
成分
豆腐は私たち日本人にとっては身近な食材であり、冷奴としてやみそ汁の具などに使われるだけでなく、さまざまな料理にアレンジができます。
成分
ナイアシンは健康的な身体を維持するために重要な役割をはたしています。