目次
1.そもそも口内炎とは
口内炎とは、唇・頬・舌・歯茎など、口の中の粘膜に起こる炎症の総称です。多くの場合、痛みを感じて口内炎に気付きます。
口内炎の種類や大きさにもよりますが、数日から数週間程度で治るのが一般的です。
「口内炎ができて痛い」「食べ物や飲み物がしみて食事を楽しめない」といった悩みをお持ちではありませんか。
「口内炎」と一括りに呼ばれているものの、実際にはいくつかの種類があり、症状や原因が異なります。
今回は、口内炎の原因や、種類別のおもな症状、口内炎の予防方法を解説します。
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口内炎とは、唇・頬・舌・歯茎など、口の中の粘膜に起こる炎症の総称です。多くの場合、痛みを感じて口内炎に気付きます。
口内炎の種類や大きさにもよりますが、数日から数週間程度で治るのが一般的です。
口内炎は、症状や原因によって、おもに「アフタ性口内炎・カタル性口内炎・カンジダ性口内炎・ヘルペス性口内炎」の4種類に分けられます。ここでは、種類別に症状や原因などの特徴を解説します。
一般的に「口内炎」と呼ぶものは、アフタ性口内炎を指すことが多いでしょう。アフタ性口内炎は、口の中の粘膜に、直径3~5mm程度の白っぽい潰瘍(アフタ)ができるのが特徴です。通常は1~2週間程度で自然に治りますが、悪化すると出血することがあります。
アフタ性口内炎のおもな原因として、細菌やウイルス、免疫機構、アレルギー、精神的ストレスなどが考えられます。しかし、明確な原因が特定できるわけではありません。
なお、何度も再発するものは、特に「再発性アフタ性口内炎」と呼びます。
カタル性口内炎は、口の中の粘膜が赤く炎症を起こす・ザラザラになる・白くなるといった症状が現れるのが特徴です。焼けるような熱さを感じたり、食べ物がしみて痛みを感じたりします。
カタル性口内炎のおもな原因は、頬の内側を噛んだ傷、入れ歯や矯正器具による刺激、食べ物によるやけど、虫歯や歯周病などです。
カンジダ性口内炎とは、カビ(真菌)の一種である「カンジダ」が増殖することで発症する、真菌性口内炎のことです。カンジダは皮膚や口の中にある常在菌ですが、免疫の低下や薬の服用などをきっかけに、ほかの常在菌よりも優位になることで口内炎を発症します。
カンジダ性口内炎になると、頬の内側や唇の裏側に白い薄皮ができ、剥がれたあとに赤く腫れることがあります。
ヘルペス性口内炎は、「単純ヘルペスウイルス(HSV)」の感染によるウイルス性口内炎で、乳幼児に多く見られるのが特徴です。乳幼児期にヘルペス性口内炎になると、単純ヘルペスウイルスが体に残り、大人になってから再発することがあります。
具体的な症状は、口の粘膜上の水疱や、歯茎の炎症、発熱です。
口の中が不衛生だと、細菌やウイルスが繁殖して口内炎の原因となります。そのため、日頃からうがいや歯磨きをきちんと行ない、口の中を清潔に保つことが大切です。
また、栄養バランスが偏った食事や睡眠不足、疲労も口内炎に影響します。特に、必要な栄養素が不足すると口内炎ができやすいため、主食・主菜・副菜を基本に栄養バランスの良い食事を摂るよう心がけましょう。
なお、口内炎ができてしまった場合は手指や舌で触らないようにし、極端に熱いものや辛いものなど、口内炎を刺激する食べ物の摂取は避けてください。
通常、口内炎は2週間ほどで治りますが、口内炎のような症状が2週間以上も続くような場合は口内炎以外の疾患が原因の可能性もあるので、口腔外科や耳鼻咽喉科、歯科を受診することをおすすめします。
口の中の粘膜に起こる口内炎の原因は、細菌やウイルス、噛み傷、やけど、免疫の低下など、口内炎の種類によって異なります。
口内炎を予防するには、日頃から口の中を清潔に保ちましょう。また、栄養バランスの良い食事を摂ること、十分な睡眠をとることも大切です。
口内炎を繰り返さないよう生活や食事に気を付け、口の中を健康に保ちましょう。
氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。
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