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トマトに含まれる「リコピン」の働きとは?役割や摂取方法について解説

リコピンは、カロテノイドと呼ばれる物質の一種で、トマトに多く含まれていることで知られています。リコピンは抗酸化作用があるという報告もあります。

今回はこのリコピンについて、その働きやおすすめの摂取方法などについて解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

1.トマトなどに含まれる栄養素「リコピン」とは

リコピンはおもにトマトなどに含まれる栄養素であり、以下のような特徴があります。

1-1.リコピンは植物などに含まれる赤い色素

リコピンは植物などに含まれる赤い色素で、トマトに豊富に含まれていることで有名です。トマトの鮮やかな赤色はリコピンによるものであり、果肉が赤いスイカもリコピンが含まれているのが理由です。

1-2.リコピンはカロテノイドの一種

リコピンはリコペンとも呼ばれ、カロテノイドの一種に分類されています。カロテノイドはさまざまな種類の動植物に存在する色素で、私たちの健康にとって重要な役割を果たします。

カロテノイドとして有名なものには、β-カロテン、ルテイン、アスタキサンチンなどがありますが、リコピンもこれらの仲間に分類されます。

1-3.リコピンは若々しさをつくる

私たちが呼吸により体内に取り込んだ酸素の一部は、さまざまな刺激により活性酸素となります。活性酸素は、健康な体作りや老化に影響があるため、若々しくいるために、リコピンが役立ちます。

2.活性酸素が体に与える影響

私たちの体のなかでは日々、活性酸素と呼ばれる物質が産生され、体にさまざまな影響を与えています。リコピンは活性酸素の除去にも関与しているため、ここではこの活性酸素の働きについて解説していきます。

2-1.活性酸素とは

私たちは、生命活動を維持するために呼吸を行ない、常に酸素を体内に取り込んでいます。活性酸素とは、この体内に取り込まれた酸素が活性化されて発生したものです。通常の酸素よりも反応性が高く、体内で多くの作用をもたらします。

活性酸素には、免疫機能を高めたり、細胞伝達、排卵・受精などの生理活性物質として作用したりしています。その一方で、過剰に産生されるとその酸化ストレスによって人体にさまざまな悪影響をおよぼすとされています。

2-2.活性酸素が健康面に与える影響

活性酸素が過剰に産出され過ぎると身体のなかの抗酸化防御機構がバランスを崩し、酸化ストレスを引き起こします。また、過剰に産生された活性酸素は、細胞を傷付けてがんを発生させることも考えられます。

このように活性酸素が過剰に産生されると、健康面に大きな悪影響をおよぼすことが懸念されているのです。

2-3.活性酸素が肌や美容に与える影響

過剰に産生された活性酸素は皮膚細胞を傷付けることがあり、シミ、しわ、たるみなどが生じ、肌や美容にも大きな悪影響を与えることがあります。

つまり、美しく若々しい肌を保つためには、リコピンなどを積極的に摂取して活性酸素を減らす努力をすることが大切だといえるでしょう。

3.トマトに含まれるリコピンを効率良くとる方法

リコピンはトマトに多く含まれる栄養素であるため、リコピンを摂取にはトマトを食べるのが簡単な方法でしょう。

ただし、効率的にリコピンを摂取するには、ただトマトを食べるだけでなく、食べ方の工夫をする必要があります。具体的には、以下のような点を意識してみてください。

3-1.旬の季節に食べる

夏野菜のトマトは、旬の季節となる8月頃に栄養価が高くなることが知られています。実際に、8月頃に店頭に並んでいるトマトは、2月頃のものと比べてリコピン含有量が3倍ほど多いとのデータもあり、旬の季節かどうかで栄養価にも大きな差が生まれることがわかるでしょう。また、旬の季節には値段も手頃になり、経済的なメリットもあります。

普段からトマトを食べることは大切ですが、夏は特に意識して食事メニューにトマトを取り入れるとよいでしょう。

3-2.加熱して吸収力を高める

リコピンには、加熱すると体内に吸収されやすくなるという特徴があります。トマトの場合では、トマトソースやスープなど加熱調理して食べるとよいでしょう。

リコピンはトマトから効率的に摂取しよう

トマトに含まれるリコピンは、人の健康にとても大切な役割を持つ成分です。これまであまりトマトを食べる習慣のなかった方も、この記事をきっかけにトマトを日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

また、トマトを食べる際には記事で紹介したような食べ方を意識し、効率的にリコピンを摂取できるようにしましょう。

監修者情報

氏名:谷山由華(たにやま・ゆか)
防衛医科大学校医学部医学科卒。現在は内科クリニックで訪問診療を担当。内科全般・老年医療・在宅医療に携わっている。