1.バナナに含まれるタンパク質の量
バナナに含まれているタンパク質の量は、生と乾燥したバナナで異なります。例えば、生バナナのタンパク質量は、100g当たり1.1gですが、乾燥バナナだと3.8gです。このように、乾燥バナナのほうが、より多くのタンパク質を含んでいます。
バナナに含まれているタンパク質は特別多いわけではありませんが、次のような果物と比べるとバナナのほうが多い傾向にあります。
果物の種類 |
可食部100g当たりに含まれるタンパク質 |
干し柿 |
1.5g |
キウイフルーツ(緑肉種) |
1.0g |
イチゴ |
0.9g |
2.生のバナナのカロリーとその他の栄養素
バナナには、タンパク質以外にもさまざまな栄養を含む果物です。
ここでは、生のバナナに含まれるカロリーと、タンパク質以外の栄養について紹介します。
※可食部100g当たり
エネルギー |
93kcal |
脂質 |
0.2g |
炭水化物 |
22.5g |
カリウム |
360mg |
マグネシウム |
32mg |
食物繊維 |
1.1g |
カリウムは、体に必要な必須ミネラルの一種です。ナトリウム(塩分)を体内から排出する働きがあります。
必須ミネラルであるマグネシウムは、リンやカルシウムと作用しあって骨を作る成分です。さらに、筋肉の動きや神経の働き、代謝などにも関連しています。また、食物繊維には、脂質・ナトリウム・糖を排出する働きもあります。
3. バナナの栄養がたっぷり摂れるおすすめレシピ
ここでは、バナナの栄養をおいしくたっぷり摂るためのレシピを2つ紹介します。
3-1.空飛ぶヤコブさん~チキンとバナナのチリクリームシチュー~
まず紹介するのは、ピリッとした辛さが特徴のレシピです。チリソースは、好みの辛さになるように、入れる量を調整しましょう。
【材料】2人分
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・ローストチキン 400g
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・バナナ 1本
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・ベーコン 3枚
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・ピーナッツ(塩味のもの) 30g
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・生クリーム 150ml
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・チリソース 50ml
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・ご飯 適量
【作り方】
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1. 骨を取り除いたローストチキンの身をほぐします。ベーコンを1cmの幅に切り、バナナは幅1.2cmの輪切りにします。
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2. 生クリームをボウルに入れて角が立つまでしっかり泡立て、チリソースを混ぜ合わせます。
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3. フライパンでベーコンとピーナッツを炒め、ベーコンがカリカリになったら火を止めます。
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4. 1)のローストチキンを耐熱容器に入れて2をかけたら、バナナと3を載せて、220度に温めたオーブンで15~20分焼きます。
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5. 焼けたら皿に盛り付け、ご飯を添えて完成です。
3-2.バナナクレープ
次に紹介するレシピは、デザートにぴったりな「バナナクレープ」です。クレープ生地の焦げ付きが気になる方は、テフロン加工のフライパンで焼くと焦げ付きにくく、きれいに仕上がります。
【材料】2人分
<クレープ生地>
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・全卵 150g
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・グラニュー糖 36g
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・塩 少々
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・薄力粉 90g
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・牛乳 300g
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・バター 18g
<仕上げ用>
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・バナナ 3本
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・ハチミツ 30g
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・グラン マルニエ 15g
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・バター 適量
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・ココアパウダー 適量
<カスタードクリーム> 適量
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・牛乳 200g
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・卵黄 40g
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・砂糖 32g
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・薄力粉 18g
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・バター 10g
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・グラン マルニエ 25g
【作り方】
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1. まず、クレープ生地をつくります。 全卵・グラニュー糖・塩を混ぜ合わせます。
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2. 1に薄力粉を加え、切るようにさっくりと混ぜます。
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3. 牛乳を室温にして2に加え、そこに溶かしバターも加えます。
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4. 油(分量外)を薄く敷いたフライパンに、3を薄くなるように流し入れて両面を焼きます。
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5. 次に、カスタードクリームを作ります。卵黄・砂糖・薄力粉を鍋に入れて混ぜ合わせたら、そこに別の鍋で沸騰させた牛乳を注ぎ入れ、再び火にかけます。
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6. 5で火にかけた鍋にバターを入れ、バターが溶けたら冷まして、グラン マルニエを混ぜ合わせます。
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7. 最後に仕上げです。冷ましたクレープ生地にカスタードクリームを塗ったら、棒状に丸めます。
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8. ハチミツとバターでバナナを炒め、粗熱を取って冷ましてからグラン マルニエを加えます。
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9. 8と9を皿に盛り、アイスクリーム(分量外)やココアパウダーを振りかけて完成です。
バナナはタンパク質以外の栄養素も摂れる
バナナに含まれるタンパク質は、特に多いわけではありません。しかし、イチゴやキウイフルーツ(緑肉種)などと比較すると、より多くのタンパク質が含まれています。
バナナはタンパク質以外に、必須ミネラルであるマグネシウムやカリウムも含んでいる果物です。さらに、食物繊維も含むため健康的な体を支えます。
今回紹介したレシピを活用して、毎日の食事にバナナを取り入れてみるとよいでしょう。
監修者情報
氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医