春に仕込んだ黒酢も、熟成を迎えている頃。
今年の秋も、美味しい黒酢に会いにいきます。 サントリーウエルネス「黒酢にんにく」商品担当 有木 久美子

 

春に仕込んだ黒酢も熟成が深まり、収穫の時を迎えます。

まだ夏のような日差しが降り注ぐ鹿児島県霧島市福山町。この町は、秋の行楽シーズン、熟成を迎えた黒酢を求めて多くの観光客が訪れます。私も黒酢の仕上がりを期待しながら、坂元醸造へ向かいました。今回も、坂元醸造でこの道35年のベテラン、蔵元醸造技師長と一緒に黒酢の仕上がりを確認したいと思います。

技師長にお話しをうかがうたび、
黒酢がもっと身近に感じられます。
ひと壺ひと壺丁寧に、職人さんが熟成の状態を確認しています。
秋口、夏の余韻が残る福山町の黒酢の壺畑。いまかいまかと収穫を待ちます。

黒酢の熟成過程で行う撹拌(かくはん)作業に職人だけが知り得る大切な目的がありました。

熟成過程に入ると、撹拌作業が始まります。
竹の棒で液面をかき混ぜるシンプルな作業に見えますが、実際はどうなんでしょうか。
「壺の液面を撹拌することは、香りを損なう膜をかき混ぜて分解したり、黒酢の熟成を促す目的があります。」
黒酢の香りや味に関わる大切な作業なんですね!
「実は、ひと壺ごとに違う黒酢の熟成度も、撹拌する時に見極めているんです。単純そうでも、いろんな目的があるんですよ。」
撹拌作業は、黒酢職人だけがわかる、より良い黒酢に熟成させるための大事な工程でした。
知れば知るほど奥深い黒酢作り、発見が増えるたび感動してしまいます。

撹拌作業 壺の液面にできた酢酸菌膜。撹拌作業でかき混ぜて、分解します。 熟成度の確認。竹の棒を液面に入れ透明度を測ります。

竹の棒で壺の液面をかき混ぜる撹拌作業に立ち会いました。
撹拌作業に使う竹の棒を持つ技師長。軽くて使い勝手がいいそう。

鹿児島の大地で長い年月をかけ、じっくりと熟成された黒酢の味を堪能!

いよいよ収穫です!黒酢の収穫判断の基準を技師長に伺いました。
「黒酢の収穫判断は、仕込んでから1年以上経っているというのが1つ。それから、着色度ですね。1年物はまだ色が薄く、にごりが残っています。2年以上とか3年以上経ってくると琥珀色が増して、透明度も高くなります。」
技師長は、熟成の進んだ壺から黒酢を一滴、私の手にのせてくれました。まろやかなとってもいい香りがします。
「有木さん、この黒酢は収穫できそうですか?確かめてみてください。」熟成された黒酢をテイスティング、口いっぱいに芳醇なコクと酸味が広がります。美味しさのあまり「収穫できます!」と思わず大きな声が出てしまった私。
技師長も、味を確かめると「いいですね、収穫しましょう!」と穏やかに微笑んでいました。

「熟成」から「収穫」まで 左から1年物、2年物、3年物の黒酢。熟成が進むと琥珀色がより深く、透明度がより高くなります。 熟成した黒酢をいただきました!今年もいい仕上がりです!

 

200年以上前の薩摩焼の壺は、いまだ現役! 坂元醸造の壺畑で、江戸時代後期から使われている壺を拝見しました。一番古い壺には、黒酢を醸造し続けてきた重厚でたくましい印象を持ちました。しかも、いまだ現役で使われているというから驚きです。これらの壺が原点となり、今も変わらず、黒酢づくりが続いているのだと思うと、その歴史の重みを感じました。 江戸時代から使われている伝統ある黒酢の壺。古い壺ほど良い黒酢をつくってくれるそうです。

編集後記

熟成した黒酢は、職人さんたちが日々行う繊細な作業によって生まれることを知りました。そして、今年も、収穫したての黒酢の仕上がりに大満足!伝統の製法で育まれる黒酢は、やはりひと味もふた味も違いました。

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