7月Vol.02:枝豆の王様 くろさき茶豆
枝豆入り豚つくね:418kcal

レシピを見る

実入り八分の「くろさき茶豆」

真夜中に始める収穫作業

一度食べたら、止まらないといわれる 「くろさき茶豆」は、芳醇な香りと優雅な甘み、シャキッとした歯ごたえが特徴の枝豆です。今回は、7月下旬から収穫期を迎える新潟市黒埼地区の茶豆を取材しました。

香り豊かで味わい深い「くろさき茶豆」

 全国屈指の枝豆の栽培面積を持つ新潟県で、黒埼地区は県下一の枝豆生産量を誇る新潟県の茶豆発祥地です。
 茶豆は枝豆の一つですが、サヤのうぶ毛や豆の薄皮の色が少し茶色いことからその名が付けられたようです。
 普通の枝豆に比べ、非常に香り豊かで味わい深いのが特徴で、なかでも「くろさき茶豆」は一度食べたら、あまりのうまさに止まらなくなるほどともいわれ、全国的にも人気の高い茶豆として知られています。
 「くろさき茶豆」は、昭和初期に農家の娘さんが名産「だだ茶豆」で知られる山形県鶴岡市に嫁ぎ、里帰りの際に茶豆の種を譲り受けて小平方地区に普及し、さらに、昭和40年頃に黒埼村(現・新潟市)へと広がり、村長により「くろさき茶豆」と命名されたとか…。
 その後、長年の種子選抜により新潟の気候と土壌になじんだ品種となり、現在では“枝豆の王様”とも呼ばれるようになりました。

真夜中から始まる収穫がおいしさを生む

 茶豆は、糖分や旨み成分がほかの枝豆に比べ豊富に含まれ、甘み・風味の良さで高い人気を得ています。
 黒埼地区の茶豆がおいしいのは、もともと富裕な土壌と自然に恵まれていたため。さらに、実入りが八分程度の茶豆を収穫するのも「くろさき茶豆」のおいしさの秘密。ややボリューム感が足りないと思われますが、糖分やアミノ酸(旨み成分)が最も充実している大きさであり、それが特徴のある甘みと香りを生み出しています。
 また、“茶豆は鮮度が命”といわれ、収穫したその日のうちに販売されます。そのため「くろさき茶豆」も朝採りが基本。暗い早朝から、月明かりの中で収穫作業を始め、午前8時には出荷を済ませます。生産者の高度な栽培技術と努力が「くろさき茶豆」のおいしさを育んでいます。
 毎年、8月20日頃に開催される「黒埼まつり」では、花火大会や伝統芸能などが楽しめるほか、農業まつりでは、旬の朝採り「くろさき茶豆」が人気を集めています。

類まれなる健康野菜「枝豆」

 一般的な枝豆は大豆の成熟していない実のことです。そのため、大豆の良いところ(良質のタンパク質や脂肪、ビタミンE、食物繊維などが豊富)と、緑黄色野菜の良いところ(β-カロテン、ビタミンCなどが豊富)を併せ持つ、類まれなる健康野菜です(表1)。
 大豆特有のサポニンも含まれるので、体内の脂質の酸化を抑制し、血中コレステロール値を下げる働きがあります。
 また、糖質をエネルギーに変えるときに欠かせないビタミンB1を多量に含むため、新陳代謝を活発にし、ビタミンCの量はトマトの約2倍。豊富なビタミンB1とともにアルコール分解を促進するため、夏の定番“ビールに枝豆”は、体にとっても合理的な組み合わせといえるでしょう。
 枝豆は、ゆでる前に多めの塩でもんでおくと余分なうぶ毛が取れ、色よくゆであがります。「くろさき茶豆」の収穫期は7月下旬から9月上旬まで。旬の茶豆や枝豆を食べ、元気な夏を過ごしましょう。

表1)"健康野菜"枝豆の栄養素(可食部100g当たり)

大豆の良さである良質のタンパク質、良質の脂質が豊富なだけでなく、緑黄色野菜の持つβ-カロテンやビタミンCなども多い。

写真提供:新潟市黒埼支所、JA越後中央黒埼支店

今旬レシピ:夏バテ防止の簡単おかず! 枝豆入り豚つくね調理時間:約30分

栄養成分(1人分)
エネルギー:418kcal
タンパク質:24.7g
脂質:27.6g
炭水化物:15.5g
塩分:2.1g

[材料(4人分)]

枝豆(さやつき)

・・・・・

1袋(約300g)

人参

・・・・・

1/4本

木綿豆腐

・・・・・

1/2丁(150g)

豚ひき肉

・・・・・

300g

片栗粉

・・・・・

大さじ2

大根おろし・ポン酢

・・・・・

各適宜

揚げ油

・・・・・

適宜

A:玉葱(みじん切り)1/4個分、おろししょうが(小さじ2)、塩・しょう油・酒(各少々)

[作り方]

1.

枝豆は塩ゆでにして、さやから豆を取り出す。人参は2cm長さの千切りにして枝豆と共に片栗粉をまぶす。豆腐はペーパータオルに包み水気を切る。

2.

豚ひき肉をボウルに入れ、A.を加えて粘りがでるまで手でよく混ぜ合わせ、1.と黒いりゴマを加えてさらに混ぜ合わせ、12等分にして小判型に形を整える。

3.

揚げ油を170度に熱し、2.をこんがりときつね色に揚げて油を切る。器に盛り付け、大根おろしを添え、ポン酢をかけていただく。

Point

揚げ油が高温だと中まで火が通る前に焦げてしまうので、最初に油を170度ほどに熱し、揚げ始めてから火を弱くしてゆっくり揚げると良い。