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食のちから ハーブを楽しむ暮らし 第9回:自家製ハーブ調味料で香り豊かな食卓を!

食のちから ハーブを楽しむ暮らし
監修

桐原春子(きりはら はるこ)さん
ハーブ研究家。英国王立園芸協会会員、英国ハーブ協会終身会員。各所で講師を務め、『とっておきの英国庭園』(千早書房)など著書も多く執筆する。

地中海沿岸では食生活にオリーブオイルとワインビネガー、そしてハーブが欠かせません。家庭でも、その土地のハーブで自家製ハーブビネガーやハーブオイルがよく作られます。

欧米では料理にもハーブをたっぷり使いますが、
普段の家庭料理に
少しだけハーブの風味がほしい時に便利なのが、
ハーブビネガー&ハーブオイルです。
見た目も美しく、和食にも意外に合うという、
桐原家でも大活躍の調味料の作り方と
上手な使い方を伺いました。

風味を上手に保存し、料理に活かす知恵

 ハーブは生でもドライでも、酢に浸けると香りや有効成分が溶け出してきます。こうしてハーブの風味を酢に移したものをハーブビネガーといいます。有名なのが、タラゴンを使った「エストラゴンビネガー」で、他にタイム、ローズマリー、バジル、ディル、フェンネル、チャイブ、オレガノ、ローレルなどがよく用いられます。また調理に欠かせない植物油も、これらのハーブを加えるだけで風味が一段とアップします。
 ともに作り方は簡単ですが、知っておきたいポイントがいくつかあります。
 まず、ハーブや容器は水気を完全にふきとってから使うこと。そして油を使う際は、エキストラ・ヴァージン・オリーブオイルなど酸化に強い良質のものを選び、ハーブはドライを使いましょう。酢はワインビネガーを使うことが多いのですが、ご家庭にある米酢などでも美味しくできます。
 ハーブビネガーは長期間常温で保存できますが、ハーブオイルは十分に風味がついたら冷蔵庫に保管し、早めに使い切ることをおすすめします。

家庭料理とも好相性。いつもの料理がより香(かぐわ)しく

 キッチンにハーブビネガーやハーブオイルがひと瓶あるだけで、毎日の食生活はより豊かでヘルシーになります。使い方もいろいろですが、ハーブビネガーでぜひ試していただきたいのがドレッシング。いつものサラダがプロのような味わいに仕上がります。また、焼き上がった魚や肉に少し振りかけると、味に深みが加わります。特に米酢を使ったものは和食にもよく合い、小アジの南蛮漬けやラッキョウの漬け汁などにぴったりです。
 ハーブオイルは、そのままパンやパスタにかけたり、魚や野菜のマリネに使うと、本格的な味わいに。焼き魚や卵焼きなど普段の家庭料理とも相性が良く、味つけのバリエーションが広がります。
 健康の面でも、酢やオリーブオイルは体に大切な成分が多く含まれることで知られる食材。上手に利用するとヘルシーな食生活にもつながりますので、お好みのハーブでぜひ作ってみてください。


ハーブビネガー&ハーブオイルの作り方

ガラス瓶にお好みのハーブを入れ、酢やオリーブオイルを注ぎ入れます。蓋をしっかりと閉め、瓶を時々振りながら2~3週間置いておくと、風味の良いハーブビネガーやハーブオイルになります。お好みで赤トウガラシなどを加えてもよいでしょう。

※分量は酢(またはオリーブオイル)100ccに対してハーブ1~2枝が目安ですが、量はお好みで加減してください。

  • 1.風味づけに

    魚料理にはフェンネルやオレガノ、肉料理にはタイムやセージ、ローズマリーの風味がよく合います。

  • 2.かくし味に

    煮物やスープなどに少量加えると、ハーブのほのかな香りが、良いアクセントになります。

  • 3.臭い消しに

    イワシやサバなどの青魚や羊肉など、個性の強い食材のクセを抑えて、旨みを引き出します。


今月のレシピ

サラダのようなさわやかな風味 ハーブ&ハーブビネガーで作る洋風ちらし寿司

材料(4人分)

温かいご飯 ・・・茶碗3杯分
エビ ・・・5尾
キュウリ ・・・1本
赤、黄パプリカ ・・・各1/2個
ロケット(ルッコラ) ・・・1束
松の実 ・・・大さじ4
錦糸卵 ・・・適量
オリーブオイル ・・・大さじ1
エディブルフラワー(食用花) ・・・お好みで
ハーブビネガー ・・・大さじ3
A 砂糖 ・・・大さじ2
・・・小さじ1/2

※Aの酸味はお好みで加減してください。

作り方

  • 1.エビは茹でて殻をむき、1尾ずつ4等分に切る。キュウリ、パプリカは1cm角に切る。松の実はフライパンで煎っておく。
  • 2.Aの材料をよく混ぜ合わせ、ご飯に回しかけて混ぜる。味がなじんだらオリーブオイルと1を加えて混ぜ合わせる。(飾り用に1を少し取り分けておく)
  • 3.器に2を盛り付け、上に錦糸卵と飾り用の1をのせる。周りに食べやすく切ったロケット(ルッコラ)を散らし、エディブルフラワーを飾る。

生ハーブのフレッシュな風味が活きるハーブペースト

新鮮な生ハーブとオリーブオイルを使った調味料として、もうひとつ覚えておきたいのがハーブペーストです。代表的なものがバジルペーストで、松の実やアンチョビなどを加えると、さらに風味豊かに。そのままパスタと和えたり、ソテーした鶏肉や白身魚のソースに使えて便利。冷蔵庫で半年くらい保存できるのも魅力です。

材料

バジルの葉 ・・・ 2カップ
オリーブオイル ・・・1/2カップ
・・・ 小さじ1

作り方

バジルの葉は水でさっと洗い水気をふきとる。塩をフードプロセッサーに入れて混ぜ合わせる。バジルの葉を入れオリーブオイルを2~3回に分けて入れながらさらにかき混ぜ、なめらかになればできあがり。お好みでにんにくの薄切りを加えてもよいでしょう。