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第102回 キレイも目覚める”春告野菜” 菜花(なばな)

監修 村岡 奈弥(むらおか なや)先生 料理研究家・中医薬膳師・国際中医師

フランスへの料理留学を経て、三ツ星レストラン「ミッシェル・ブラス」で修業。その後、中国政府認定の「国際中医師」資格を取得。料理教室を主宰するほか、テレビ、新聞、講演会など多方面で活躍中。旧姓加藤奈弥名義で『からだがサビない漢方ごはん』(日本放送出版協会)、『家族をいたわるスープブック』(講談社)など著書多数。

菜花は、食用の菜の花のつぼみと花茎、若葉の総称。今では通年で目にするようになりましたが、本来は、春の訪れを告げてくれる野菜の代表格。ほろ苦く爽やかな風味には、冬の間に鈍った体を活性化してくれる働きがあり、新しい季節に向かう体の美と健康を後押ししてくれます。

特有のほろ苦さと香りが眠っていた体を活性化

冬の寒さを乗り越えて、生命が輝きだす季節。古くから菜花の苦みや香りには、体を冬の眠りから目覚めさせ、停滞している五臓六腑(ろっぷ)の活動を促すちからがあるといわれています。

若々しさに役立つビタミン類も豊富

栄養的にも菜花は優れた食材です。特にビタミンCの含有量は野菜の中でもトップクラス。若々しさや美しさの維持に役立ちます。

また菜花には、β(ベータ)-カロテン、カリウム、カルシウム、食物繊維、鉄も多く含まれています。これらの栄養素が総合的に働くことで、不安定になりがちなこの時季の体を支えてくれます。

調理と調味の工夫で無駄なく美味しく

選ぶ時は、緑が濃く、つぼみが締まっていて、切り口がみずみずしいものを選びましょう。

また、火が通りやすいので、ゆで過ぎないのが美味しくいただくコツです。おひたしやゴマ和えが定番ですが、菜花のほろ苦さは酢の酸味とも好相性。ちらしずしにしたり、ポン酢と和えたりして、春に向かう心身をすっきり整えましょう。

春を迎える体にうれしい 菜花のちらしずし 体を温める菜花と代謝を高める酢。味はもちろん体への働きでも理想的な組み合わせです。

材料(2人分)

菜花
・・・・・・6本
イカ
・・・・・・60g
ミニトマト
・・・・・・4個
ゆで卵
・・・・・・1/2個
・・・・・・1合
白いりゴマ
・・・・・・大さじ1
すし酢
酢・砂糖
・・・・・・各大さじ2
・・・・・・小さじ1

作り方

(1)
菜花は形を整え、一口大に切る。塩(分量外)ゆでし、ザルに上げて冷まし、色よく仕上げる。
(2)
イカは、飾り包丁を入れて短冊に切る。酒(分量外)を加えて沸騰させた湯でサッとゆで、氷水に取ってザルに上げて冷ます。ミニトマトは縦4等分に切る。
(3)
ゆで卵は卵白と卵黄を別々に金ザルなどで裏ごししておく。
(4)
炊き上がったご飯に、作っておいたすし酢を混ぜ合わせて酢飯を作る。
(5)
(4)に白いりゴマ、菜花、イカ、ミニトマトを加え、よく混ぜ合わせて器に盛り、(3)を散らす。

菜花を美味しくいただくミニ知識

ゆでた後、冷水には取らない

青野菜はゆでたら冷水に取ることが多いのですが、細かいつぼみが多い菜花は水っぽくなるので、そのままザルに上げて湯を切ります。湯切りの後、冷やしただしに漬ければ、風味のいい美味しいおひたしに。

オリーブオイルやゴマ油とも好相性

鍋に少量の水と菜花を入れて塩、オリーブオイルかゴマ油を加えて火にかけて、沸騰したらすぐ取り出す調理法もおすすめ。冷めても表面がしっとりとして、それだけで美味しくいただけます。かつお節をかけたり、ポテトサラダに加えたりしても。