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食のちから 体を養い心を磨く 第24回:万願寺とうがらし

食のちから 体を養い心を磨く

取材協力:京のふるさと産品協会

夏の体にうれしい京野菜の定番

とうがらしというと一般的に、
小さくて辛い野菜というイメージですが、
大型で甘みのあるとうがらしとして、
京都の人々に愛される「万願寺とうがらし」。
独自の栽培技術により育てられた厚い身肉には
夏を乗り切るための健康成分が詰まっています。

伝統野菜から生まれたブランド京野菜の代表

 京都には、長い歴史と独自の気候風土の中で培われてきた伝統野菜が数多くあります。また、寺院の精進料理や懐石料理の食材として、より良質の野菜が求められたことで、古くから栽培技術が発達し、個性的で優れた野菜が生み出されてきました。
 その代表の一つが、万願寺とうがらし。京都北部・舞鶴市の万願寺地区で、伝統野菜の伏見とうがらしと外国系の大型ピーマンが交雑して生まれたといわれています。栽培が始まったのは明治時代以降で、しばらくは門外不出の品種として地元で消費されていましたが、その品質や味わいの良さが広く好まれるようになり、平成元年、優れた農林水産物に与えられる「京のブランド産品」に指定されました。
 人気とともに出荷量も年々増えて、近年では全国的にも入手しやすくなりました。
 年間を通して栽培されていますが、旬は初夏から夏にかけて。まさにこれからが最盛期です。

肉厚の甘い身肉には健康成分がたっぷり

 長さ約14~17cm。大きくてボリューム感のある身肉は、特有の甘みと芳香をもち、肉厚でありながら柔らかいのが身上です。栄養的にも、ビタミンA・Cや、食物繊維が多く含まれています。
 そのまま網で焼いて、かつおぶしとしょうゆでいただいたり、じゃこと甘辛く炊いたり、素揚げにしたりと、夏のおばんざいには欠かせない食材です。味わいの良さに加え、種が少なく調理しやすいため、和食はもちろん、イタリアンや中華料理の食材に使われることも珍しくありません。
 煮て良し、焼いて良し、揚げて良し。幅広く味わえる万願寺とうがらしを、夏の食卓に取り入れてみませんか。

柔らかく甘い身肉は多彩な料理で活躍

万願寺とうがらしを選ぶ時は、肉厚で緑が鮮やかなものを。形状はまっすぐのものよりも、頭の部分が屈曲しているものが風味が良いといわれます。様々な料理に幅広く使えますが、調理する際には、火を通し過ぎないのがポイント。食感が良く、緑色も鮮やかに仕上がります。

万願寺とうがらしを使ったおすすめメニュー

「トマトの冷製パスタ」

材料(4人分)

万願寺とうがらし ・・・8本
オリーブオイル ・・・大さじ1
プチトマト ・・・12個
カッペリーニ(細めのスパゲッティ) ・・・250g
粗挽き黒こしょう ・・・適量
レモン汁 ・・・1/2個分
A ・・・小さじ1
おろしにんにく ・・・少々
オリーブオイル ・・・大さじ3

作り方

  • 1.万願寺とうがらしはへたを取り、斜め2~3等分に切る。オリーブオイルを熱したフライパンで、軽く焼き色がつくまで炒める。
  • 2.ボウルにAの材料を混ぜ合わせ、1と半分に切ったプチトマトを加えて冷蔵庫で冷やしておく。
  • 3.カッペリーニを表示時間より1分長く茹でて冷水に取り、水気をよくきる。2に加えて混ぜ合わせ、器に盛り付けて粗挽き黒こしょうを振る。

※そうめんや稲庭うどんでも美味しくできます。

「チンジャオロース風」

材料(4人分)

万願寺とうがらし ・・・8本
茹でたけのこ ・・・1/2本
しょうがみじん切り ・・・小さじ1
豚肩ロース肉 ・・・200g
塩・こしょう・酒 ・・・各少々
片栗粉 ・・・大さじ1
サラダ油 ・・・大さじ2
オイスターソース・酒 ・・・各大さじ1
A しょうゆ ・・・大さじ1/2
・・・大さじ2

作り方

  • 1.万願寺とうがらしはへたを取り、たて半分に切る。たけのこは長さ5cmの細切りにする。
  • 2.豚肉は細切りにして塩、こしょう、酒をもみ込み、片栗粉をまぶす。
  • 3.フライパンにサラダ油を強火で熱し、2としょうがを入れて軽く炒めてから1を加えて炒める。万願寺とうがらしがしんなりとしてきたら、Aを加えて炒め合わせて火を止める。

「桜えびの混ぜごはん」

材料(4人分)

万願寺とうがらし ・・・6本
温かいごはん ・・・茶碗4杯分
干し桜えび ・・・20g
薄口しょうゆ・みりん ・・・各大さじ1
ゴマ油 ・・・大さじ1
白ゴマ ・・・適量

作り方

  • 1.万願寺とうがらしはへたを取り、ひと口大に切る。
  • 2.フライパンにゴマ油を熱し、1を入れて炒め、しんなりとしてきたら桜えびを加えて炒め合わせ、薄口しょうゆ、みりんで味付けする。
  • 3.ごはんに2を混ぜ合わせ、器に盛り付けて白ゴマを振る。