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食のちから 体を養い心を磨く 第30回:山芋

心の畑を耕すイマジネーション

取材協力/青森県東京事務所

粘りに宿る大地のエネルギー

古くから滋養強壮の野菜として
利用されてきた山芋。
大きく分けると、長芋(ながいも)、
自然薯(じねんじょ)、大薯(だいじょ)
の3種類があります。
共通する一番の魅力は、
そのまま生で手軽に食べられ、
胃腸にもやさしい
スタミナ食品であるということです。
近年、現代栄養学的にも注目されつつある、
山芋に秘められた
大地の健康パワーをご紹介します。

江戸時代、長旅を支えたスタミナ源

 日本人にとって山芋は、実は米や雑穀よりもつき合いが長く、縄文の昔から食されていたといわれます。江戸時代になると、精のつく食べ物として食養生の書『和歌食物本草』などにも取り上げられ、東海道の宿場町・丸子では山芋をすりおろした“とろろ汁”が登場。峠越えの前に、麦飯にかけて好んで食べられました。
 山芋はでんぷんや、カリウムなどのミネラルが豊富な上、アミラーゼなどの消化酵素を多く含んでいます。とろろと一緒に食べた麦や米のでんぷんの消化・吸収を助けるので、不思議と胃もたれしません。“とろろ汁”はスタミナ補給と疲労回復には、まさにうってつけの食べ物といえるでしょう。

生はもちろん加熱しても美味

 山芋の中で一番手に入りやすい長芋は、ちょうど冬が旬。栄養面では、豊富な成分をそのまま摂れる生食がおすすめですが、食材としては、焼いても、煮ても、揚げても美味しい万能選手。熱を加えることで、独特のホクホクした口当たりやもっちりとした食感が楽しめます。
 体も胃も疲れやすいこの季節、山芋を食卓に取り入れてみませんか。

山芋料理の定番「とろろ汁」

材料(2人分)

山芋(長芋、自然薯など) ・・・200g
だし汁 ・・・1/3カップ
しょうゆ ・・・大さじ1と1/2
みりん ・・・大さじ1/2

作り方

山芋は皮をむき、酢水につけてからすり鉢ですりおろす(すり鉢がない場合はおろし器を用いる)。だし汁、しょうゆ、みりんを加えて空気を含ませるように良く混ぜ合わせる。

※あつあつのごはんに「とろろ汁」をかけて、お好みで白ゴマ、青のりを添えても美味。麦ごはんもおすすめです。
※お好みで卵黄や味噌を加えても美味しくいただけます。

簡単にできる「たたき山芋」

材料(2人分)

山芋(長芋、自然薯など) ・・・200g
・・・小さじ1/2

作り方

山芋は皮をむいて厚手のジッパー付きのビニール袋に酢とともに入れ、麺棒などでたたいて砕く。

※酢を加えれば冷蔵庫で2日ほどもつので、まとめて作っておくのもよいでしょう。

「たたき山芋」にもうひと工夫すれば、さらに美味!

「山芋とサーモンのレモンマリネ」

材料(2人分)

基本のたたき山芋

スモークサーモン ・・・4枚
かいわれ大根 ・・・1/3パック

A: レモン汁・大さじ1、塩・小さじ1/3、粗挽き黒こしょう・少々、オリーブオイル・大さじ1

作り方

たたき山芋に一口大に切ったスモークサーモンとかいわれ大根、の材料を加えてよく混ぜ合わせる。お好みで輪切りのレモンを飾る。

「山芋の豚キムチ和え」

材料(2人分)

基本のたたき山芋

豚薄切り肉 ・・・60g
白菜キムチ ・・・50g
しょうゆ、ゴマ油 ・・・各大さじ1/2
うずらの卵 ・・・1個
万能ねぎ(小口切り) ・・・適宜

作り方

豚肉を茹でて一口大に切り、キムチ、しょうゆ、ゴマ油とともにたたき山芋と和える。
器に盛りつけ、中央にうずらの卵を落とし、万能ねぎを散らす。

ご当地の隠れメニュー「長芋生ジュース」 長芋の出荷量日本一の青森県では、長芋は様々な料理や、お菓子の材料としても利用されますが、ユニークなのは長芋の生ジュース。長芋に牛乳とお好みの量の蜂蜜を加えて、ミキサーで攪拌(かくはん)し、氷またはバニラアイスを加え、さらに攪拌すると、シェイクのようななめらかな口当たりになります。 ※長芋と牛乳が分離しやすいので早めにお召し上がりください。