• メールで送る

食のちから 体を養い心を磨く 第34回:白うど

食のちから 体を養い心を磨く
写真提供:立川観光協会

地下の穴蔵で育つ白うど。

取材協力/江戸東京野菜普及推進協議会

元気を生む清々しい香り

うどは古くから食されてきた野菜の一つ。
現在、東京で栽培される「東京うど」は
白うどの代表格として知られています。
白うどづくりは、19世紀の江戸で盛んになり、
その後、各地に広まりました。
身も心もシャキッとさせてくれる、
清々しい香りとキレのいい歯触りを
楽しんでみませんか?

日の当らない穴蔵で育てる特別の栽培法

 うどはウコギ科の多年草で、高さが1~2mにもなります。大きくても材木にも薪にもならないことから「うどの大木」と揶揄(やゆ)されることもあります。しかし、新芽や茎は貴重な山菜として古くから珍重されてきました。ただ、野生のものは皮が硬く、えぐみも強いのが難点。そこで、軟らかくて風味の良いうどをつくるため、日光を遮って育てる白うどの軟化栽培法が考案されました。その伝統を今に引き継いでいるのが、「東京うど」です。
 「現在、東京うどの多くは、露地で育てた根株を地下の穴蔵に移植して栽培しています。関東ローム層の土は粘土質で硬く、穴蔵をつくるのにはもってこい。地下なら光も当たらず、温度を平均15度に保てるので、真っ白で軟らかな野菜に育ちます」(江戸東京野菜普及推進協議会運営委員 丸山信次さん)

体が目覚めるような爽やかな香味が魅力

 伝統の軟化栽培でつくられる白うどは、キレのいいシャキシャキした歯ごたえと、爽やかなほろ苦さが身上。昔から「春には苦みを盛れ」といいますが、うどの苦みや香りの成分には、新陳代謝を促し、低下していた体の機能を目覚めさせる作用があるといわれています。

軟らかいので根もとまで無駄なく食べられる

 新鮮な白うどはえぐみが少なく、生食できるのが魅力。皮をむいてドレッシングや酢みそで和えたり、酢のものに。また穂先は天ぷらにしたり、皮はきんぴらにと、1本丸ごと食べることができます。
 「料理店などで根の部分も佃煮にします。肉と一緒に炒めてもさっぱりして美味しいですよ」(丸山さん)
 この時期にしか味わえない美味しさと栄養価をぜひ、たっぷりと体に摂り入れてみてください。

部位別のおすすめの食べ方 食感の違いを和・洋・韓の味付けでどうぞ。

一般に市場に出回るうどには「白うど」と「山うど」があり、山うどは皮をむいて切ってから酢水につけるのが一般的ですが、白うどは水に軽くさらす程度でOKです。

爽やかな風味を満喫 穂先と茎上部で 和風サラダ

  • 1うど(上部1/2本分)は穂先を切り、茎は皮をむいて5cmの短冊切りに。水菜やパプリカ、ラディッシュなどの野菜も食べやすい大きさに切る。
  • 2器に盛り合わせ、ドレッシング(黒酢大さじ1、しょうゆ大さじ1/2、しょうがの絞り汁適宜、塩少々)をかける。

新しい味わいを発見 茎下部で レモンピクルス

  • 1鍋で漬け汁(酢・水各1/2カップ、砂糖大さじ2、塩大さじ1/2、ローリエ1枚)をひと煮立ちさせ、冷ましておく。
  • 2皮をむいたうど(下部1/2本分)ときゅうりは長さ5cmの棒状に切り、保存容器に入れ、レモン1/4個分の輪切りと1の漬け汁を加える。
  • 3冷蔵庫で保存し、2日後からが食べごろ。

※約2週間冷蔵保存できます。

歯ごたえとピリ辛が後を引く 残った皮で 韓国風きんぴら

  • 1うどの皮(1本分)は長さ5cmで太めの千切りに、にんじんは千切り、いんげんは薄切りにする。
  • 2フライパンにごま油とにんにくを入れて熱し、香りが立ったら野菜を加えて炒め、タレ(しょうゆ・みりん各大さじ1/2、コチュジャン小さじ1/2)を加えて炒め合わせ、白ごまをふる。

※レシピはいずれも約4人分。うど以外の材料はお好みで。