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食のちから 第52回:春菊

食のちから 体を養い心を磨く

監修

KAORU(かおる)先生

FMラジオ局で報道キャスターを務める傍ら、野菜ソムリエの資格を取得。全国で第一号の野菜ソムリエとなる。日本野菜ソムリエ協会講師として、テレビ・ラジオ・雑誌のほか、講演やレシピ開発など多方面で活躍中。著書に『干し野菜手帖』『野菜たっぷり!サンドイッチレシピ』(誠文堂新光社)がある。

寒さを乗り切る体づくりに

特有の香りを放つ、冬の緑黄色野菜。関西では「菊菜」の呼び名で親しまれています。鍋物に彩りを添える脇役というイメージもありますが、栄養の豊富さは葉野菜の中でも主役級。上手に食卓へ取り入れて、この冬を元気に乗り切りましょう。

独特の香り成分には寒い季節に役立つ働きが

 春菊の原産地は地中海沿岸。春に黄色の花を咲かせることから、この名がつきました。クセのある特有の香りは、α-ピネン、ぺリルアルデヒドなどの精油成分によるものです。
 この香りが苦手な人もいらっしゃるかもしれませんが、寒い季節の体調維持に役立ちます。

緑黄色野菜のもつちからがたっぷり

 春菊は緑黄色野菜としても優等生。ほうれんそうや小松菜を上回る量のβ-カロテンや、ビタミンB2・C・E、葉酸、カルシウム、鉄分、カリウム、食物繊維なども含まれています。また、春菊1束(約200g)で、1日に必要なビタミンAの働きが補えます。
 冬場は根菜類が多く出回り、緑の葉野菜が不足しがちですので、意識して日々の食卓に取り入れたいものです。

生で、火を通して、多彩な美味しさを実感

 春菊を使った料理といえば鍋物やお浸しがおなじみですが、アクが少なく、葉と茎とでは食感が違うので、様々な料理に活用できます。
 例えば、柔らかい葉の部分はサラダなどに使うのがおすすめ。生食ならビタミンCもこわれません。堅めの茎は汁ものに使ったり、茹でてから調理するとよいでしょう。茹でると生よりもβ-カロテンが増加しますし、量も多く食べられます。
 調理では、ゴマやオリーブオイルなどと合わせると、β-カロテンの吸収がさらに高まるメリットもありますし、春菊の風味も引き立ちます。
 旬の春菊のちからを美味しく活用してみませんか。

春菊の魅力を実感できるおすすめレシピ

葉の緑が濃く、ハリがあり、香りが強いものほど、鮮度の良い証拠。春菊の香りは魚の生臭さを抑えてくれるので、葉を刻んでそのまま寿司飯や海鮮丼のごはんに混ぜるのもおすすめです。

春菊とささみの柚子ゴマサラダ

(1)
春菊(1束)は葉を摘み取り、茎は5cmの長さに切る。
(2)
耐熱皿に春菊の茎と鶏ささみ(4本)を並べ、酒(大さじ1)を振り、ラップをかけてレンジ(600W)で4~5分加熱し、そのまま冷ます。ささみを粗くほぐし、春菊の葉を加えて和える。
(3)
ポン酢とオリーブオイル(各大さじ3)、白すりゴマ(大さじ2)、柚子こしょう(小さじ1)を混ぜ合わせ、食べる直前に2にかける。

春菊とイカのチヂミ(大2枚分)

(1)
春菊(1束)は葉を摘み取り、茎は1cm幅の小口切りに。 加熱用の冷凍いか(1枚)は4cmの長さの細切りに、赤ピーマン(1個)は千切りにする。
(2)
ボウルに小麦粉(150g)、卵(1個)、しょうゆ(大さじ1)、水(1/2カップ)を入れ、じゃがいも(小1個)を皮付きのまますりおろして加え、よく混ぜ合わせる。1を加えてさっくりと混ぜる。
(3)
フライパンにゴマ油(大さじ2)を中火で熱し、(2)の半量を流し入れて平らにならし両面をこんがりと焼く。同様にもう1枚焼き、食べやすく切り、酢じょうゆを添える。

春菊のジェノベーゼ風ペンネ

(1)
春菊(1束)をさっと茹でて冷水に取り、水気を絞って細かく切る。
(2)
(1)と粉チーズ(大さじ5)、鶏ガラスープ(150mL、塩(小さじ1)をミキサーでペースト状にし、おろしにんにく(小さじ1)、エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル(大さじ5)を混ぜ合わせる。
(3)
鍋に湯を沸かし、ペンネ(320g)を入れる。目安の茹で時間の1分前に同じ鍋にむきえび(12尾)を加えて茹で、水気を切り2と和える。 器に盛りつけ、半分に切ったプチトマト(適宜)を散らす。
ジェノベーゼ風ペーストは多めに作っておくと、白身魚のカルパッチョや魚のソテーのソースなどに活用できて便利です。冷蔵庫で約1週間保存できます。