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食のちから 第53回:ごぼう

食のちから 体を養い心を磨く

監修

村岡 奈弥(むらおか やな)先生[料理研究]

フランスへの料理留学を経て、三ツ星レストラン「ミッシェル・ブラス」で修業。その後、中国政府認定の「国際中医師」資格を取得。料理教室を主宰するほか、テレビ、新聞、講演会など多方面で活躍中。旧姓加藤奈弥名義で『家族をいたわるスープブック』(講談社)など著書多数。

健康を根強く支える大地の恵み

大地の養分をたくさん吸って育つごぼう。見かけは素朴ですが、とても強い生命力をもつ野菜です。江戸時代から健康食材として使われていたのも、体に役立つ優れた成分の宝庫だからにほかなりません。そのちからと恵みを美味しくいただき、丈夫な体で元気に新しい季節へ向かいましょう。

欧米では古くからハーブとして活用

 きんぴら、筑前煮、柳川鍋…。昔から食卓でなじみ深いごぼうですが、実は食材として使っている国は少ないようです。
 もともとはユーラシア大陸が原産地。欧米では古くからハーブとして用いられており、人々の生活に浸透しています。日本でも、江戸時代に書かれた食養生の書『和歌食物本草』の中で紹介されており、健康食材として珍重されていたことが分かります。

大地の強い生命力で体の中をきれいに

 ごぼうが健康パワーをもつ理由は、育つ土の中の環境にあります。収穫するまでまっすぐ下に伸びていくごぼうの皮には、土中の様々な菌や虫から身を守るため、ポリフェノールがぎっしり詰まっています。
 また、土中での勢いそのままに根の中をまっすぐに走る繊維質には、不溶性と水溶性の2種類の食物繊維がバランス良く含まれます。
 代謝が活発になり始めるこの季節、体にため込んだ余分なものをすっきりさせる手助けをしてくれます。

香りと旨みのもとは皮にあり

 ごぼうの香りや旨みは、皮や皮に近い部分ほど豊富。土を洗い落とせば十分です。また豊富な食物繊維は、炒めものなど油を使って調理することにより、繊維質がなめらかになり、胃や腸へスムーズに届きやすくなります。
 和風はもちろん、洋風の味付けも合うごぼう。肉や葉野菜など、タンパク質やビタミン類の豊富な食材と組み合わせ、上手に食卓に取り入れてみませんか。

材料(4人分)

ごぼう ・ 180g(約1本)
松の実 ・・・・・・ 30g
・・ 大さじ3と1/2
鶏がらスープ ・ 800cc
・・・ 適宜
エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル ・・・ 適宜
パプリカまたはカイエンペッパー ・・・ 適宜
パセリのみじん切り ・・・ 適宜

作り方

(1)
ごぼう(1束)は葉を摘み取り、茎は5cmの長さに切る。
(2)
鍋にエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルを熱し、水気をよく切ったごぼうをしんなりするまで弱火で炒める。
(3)
(2)に米、松の実、鶏がらスープ、塩少々を加え、沸騰してきたらあくを取り、弱火にして蓋をし、ごぼうと米がやわらかくなるまで30分くらい煮る。
(4)
やわらかくなったごぼうを浮き実用に少量取ったあと、少し冷まし粗熱が取れたらミキサーにかけピューレ状にする。
(5)
(4)を鍋に戻し、火にかけて温め、塩で味を調える。
(6)
器に注ぎ、浮き実用のごぼうをのせ、お好みでパプリカまたはカイエンペッパー、パセリのみじん切りを振る。
スープの濃度は、(5)の段階で水を加えるなどお好みで調整ください。
(1)
揚げ油を熱し、ピーラーで15~20cmくらいに細長くそいだごぼう(2/3本)をサクッと揚げ、熱いうちに塩を振っておく。
(2)
香菜(2束)は4~5cmの長さに切ってボウルに入れ、オリーブオイル、レモン汁、塩(各適宜)を振り、味を調える。器に盛りつけ、上に(1)をのせる。
香菜の代わりにベビーリーフでも美味しくつくれます。
(1)
フライパンに油を熱し、ごぼう(2/3本)のささがきを炒め、火が通ってきたら、塩・こしょう(各適宜)、しょうゆ(大さじ1)、みりん(大さじ2)、カレー粉(小さじ1/2)で味を調える。
(2)
豚薄切り肉(8枚)に軽く塩を振り、2枚ずつ端を重ねて(1)をのせて巻き、ようじでとめる。
(3)
フライパンに油を熱し、(2)を転がしながら焼く。
(4)
火が通ったらようじをはずして半分に切り、器に立てて盛り、あさつき(1本)の小口切りを散らす。

◎ 材料の目安はともに約4人分です。