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第61回 これぞ至高の組み合わせ ぶり大根

食のちから 体を養い心を磨く

監修

さかもと かずお 坂本 一男先生 [水産学博士]

1951年生まれ。北海道大学大学院水産学研究科博士課程修了。1997年(一財)
水産物市場改善協会・おさかな普及センター資料館館長に就任。日本おさかなマイスター協会講師。『新版魚の分類の図鑑』(共著東海大学出版会)、『東大講座すしネタの自然史』(共著NHK出版)、『すし手帳』(監修東京書籍)など著書多数。

寒さとともに旨みを増してくる、ぶり。
その切り身やアラを大根と炊く「ぶり大根」は、誰もがうなずく冬の定番おかず。しみこむような滋味と豊かな栄養価に、心までほっこりと温まり、新しい年を迎えた幸せが湧き上がってきます。
今年もすこやかな一年になりますように—。

冬の日本海を南下するこれからが旬

 発祥は富山県の郷土料理といわれる「ぶり大根」。その名の通り、ぶりと大根のシンプルな組み合わせだけに、素材の鮮度と質が料理の味を決めるともいわれています。
 ぶりの名産地として知られる富山湾では、雪が降り出す12月からが、ぶり漁の最盛期。荒波を乗り越えて南下してきたぶりは「寒ぶり」と称され、味も最高級といわれています。その寒ぶりと、甘みを増した冬大根で作る「ぶり大根」の美味しさは、また格別です。

縁起がいい出世魚の代表格

 ぶりは、成長とともに呼び名が変わる「出世魚」。40cm前後を関東ではイナダ、関西ではハマチと呼ぶなど、成長過程の若魚の呼び方は地方やサイズによって様々なようです。
 成長したぶりの中でも体重10kg前後の寒ぶりは、北陸や関西では昔から正月や婚礼には欠かせない特別な魚。富山県の一部の地域には、娘婿の出世を願い、年の暮れに娘の親から嫁ぎ先にぶりを贈る風習が今も残っています。

栄養面でも頼もしいDHA・EPAの宝庫

 寒ぶりは、美味しさだけでなく栄養面でもパワーアップしています。
 春から夏にかけ、日本海を北上するころの、ぶりの脂肪分は10%ほどですが、12月ごろに南下してくる寒ぶりは25%前後。上質の脂をみなぎらせた身は甘みが深く、不飽和脂肪酸のDHAやEPAがたっぷり。
 特にアラの部分は、DHA・EPAに加えてビタミンE、コラーゲン、タウリンも豊富。「ぶり大根」にすれば、煮汁に溶け出した旨みと栄養素が無駄なくいただけます。
 この冬、寒ぶりの恵みを骨まで味わい尽くしてみませんか。

青魚のサラサラ成分がたっぷり 旬の「寒ぶり」

富山では、刺身やしゃぶしゃぶ、照り焼きはもちろん、カマは塩焼き、内臓はなます、アラは煮物と余すところなく味わいます。その煮物の代表格が「ぶり大根」。家庭ごとの作り方があり、冬の食卓には欠かせません。

旨みと栄養が凝縮 ぶり大根

材料(4〜6人分)

ぶりのアラ
・・・・・・・・・500g
ぶりの切り身
・・・2切れ(約300g)
大根(2cm幅の輪切り)
・・・6切れ
しょうが(薄切り)
・・・・1/2片分
・・・・・・・・・・・・小さじ1
みりん
・・・・・・・・・大さじ2
砂糖
・・・・・・・・・・大さじ4
しょうゆ
・・・・・・・・大さじ1/2
ゆずの皮、木の芽
・・・・・・各適量

作り方

(1)
大根は皮をむき、面取りをする。鍋に入れてかぶるくらいの水を注いで中火にかけ、煮立ったら10分ほど下茹でする。
(2)
ぶりの切り身は2~3等分に切り、アラとともにざるにのせ、熱湯をかけてから、水でぬめりや血合いを洗う
(3)
鍋に大根、ぶりのアラ、しょうがを入れ、水(4カップ)を注ぎ中火にかける。煮立ったらアクを取り、酒、みりん、砂糖を加え、落としぶたをして中火で10分ほど煮る。
(4)
(3)にぶりの切り身としょうゆを加え、落としぶたをして弱めの中火で20分ほど煮た火を止める。そのまま15~30分おいて味をなじませる。
(5)
(4)を温めて器に盛りつけ、千切りにしたゆずの皮と木の芽を添える。

はじめにぶりのアラと大根を煮て旨みを大根に移し、煮崩れしやすい切り身は後から入れます。

「ぶり大根」の残りを粗くほぐしてごはんにのせ、煮汁をまわしかければ、ぶりのエキスたっぷりのぶっかけごはんに。お好みで青ねぎと白ゴマをたっぷりと。「ぶり大根」は1日おくと、味にコクが出ます

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