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第63回 ほのかな苦みに宿る健康パワー 八朔

食のちから 体を養い心を磨く
取材協力/広島県東京事務所、JA広島果実連

冬から春にかけて出回り始める「八朔」は、甘さを競う柑橘類が主流の中でほどよい苦味とサクサクとした歯ごたえが特徴。広島県因島(いんのしま)のお寺で江戸時代に原木が発見され、全国に広まったという歴史があるそうです。皮にも豊かな香りや色素成分が含まれており、旬の時季、まるごと楽しみたい果実です。

冬に収穫される「八月一日」という名の果実

 八朔とは旧暦八月朔日(ついたち)のこと。しかし実際の収穫時期は12~1月ごろで、夏は実が小さく美味しくありません。発見したお寺の住職が、八朔のころから食べられるとして命名したと伝わりますが、本当の食べごろである初朔日(旧暦二月一日)が由来という説もあるようです。
 真冬に収穫した八朔は、倉庫に貯蔵して、早春からの食べごろを待つのが一般的。「湿度を保ちながら2~3カ月寝かせることで、甘さと酸味のバランスが良くなり、香りも豊かになります」(JA広島果実連東京支所長 及川正明さん)

1個で1日に必要なビタミンCをカバー

 引き締まった果肉には、健康にも美容にも役立つビタミンCや元気を与えてくれるクエン酸が多く含まれています。特にビタミンCは1個食べれば1日の必要量を摂取できるほど豊富。
 皮にも、気分をリフレッシュしてくれる香り成分や、健康、若々しさの維持に役立つ多様な成分が含まれていることが分かってきました。ヘルシーといわれる柑橘類の中でも、健康果実の優等生といえるでしょう。

果肉や果汁だけでなく皮も美味しく活用

 旬の八朔の美味しさをひと言で表現すれば、「甘さと酸味にほろ苦さが重なり合った、通好みの味」(及川さん)。爽やかで複雑な味わいは、料理の素材に使っても存在感を発揮します。
 果肉や果汁は魚のカルパッチョや酢飯に加えると美味。鶏肉や豚肉の料理にもよく合い、見た目にも春らしい彩りになります。また皮はマーマレードやピール(砂糖漬け)にしても良いですが、ドレッシングにすると重宝。春の食卓に、ぜひ取り入れてみませんか。

八朔の魅力を春の食卓に! 上品な苦みが引き立つ大人の味わい 八朔と人参のサラダ

材料(4~6人分)

八朔
・・・・・・・大1個
人参
・・・・・・・2本
鶏ささみ
・・・・・・・3本
・・・・・・・大さじ1
パセリ(みじん切り)
・・大さじ3

作り方

(1)
鶏ささみはフォークで数カ所を刺し、酒と塩少々(分量外)を振る。ラップをかけてレンジ   (500W)で3~4分加熱し、冷まして粗く裂く。
(2)
八朔は皮と薄皮をむき、厚い果肉は2等分に割る。人参は千切りにして塩少々(分量外)を振り、5分ほど置く。
(3)
Aの材料をよく混ぜ、水気をしぼった人参を入れて和える。10分ほど置いて、(1)と八朔、パセリを加えて和える。
※人参はスライサーで千切りにしても。冷蔵庫で約3日間保存できます。

爽やかな酸味でさっぱりと 八朔の雲白肉

八朔
・・・・・・・大1個
豚バラ薄切り肉
・・・・・・・250g
きゅうり
・・・・・・・1本
水菜
・・・・・・・1/3束

作り方

(1)
八朔は皮と薄皮をむき、果肉を2等分に割る。豚肉は茹でて冷ます。
(2)
きゅうりは皮をむかずそのままピーラー(皮むき器)で薄く引き、水菜は食べやすく切り、ともに冷水でぱりっとさせ水気を切る。
(3)
器に野菜を敷き、(1)を盛り付け、Bのみじん切りとCの材料を混ぜ合わせたタレをかける。

蒸し野菜のタレやハンバーグのソースにもピッタリ 八朔の皮と玉ねぎのドレッシング

(1)
八朔の皮(1個分)はよく洗い、白い部分をすべて削ぎ取り細かい千切りにする。
(2)
(1)と玉ねぎのみじん切り(1/2個分)、しょうゆ、エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル(各大さじ3)、白ワイン(大さじ2)、砂糖(小さじ2)、塩(小さじ1/2)、こしょう(少々)をよく混ぜ合わせ、ひと晩置いてなじませる。
※材料は作りやすい分量です。
※清潔な瓶などに入れて、冷蔵庫で約3週間保存できます。

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