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食のちから第75回 空に向かって実る元気豆 空豆

観衆 内田悟さん [青果納品業店主]

東京・中央区でレストラン専門青果店「築地御厨」を営む傍ら、「やさい塾」を無料で開講し、一般消費者に安全安心な野菜の選び方や扱い方を分かりやすく伝えることに尽力。『内田悟のやさい塾 旬野菜の調理技のすべて 保存版〈春夏〉/〈秋冬〉』(メディアファクトリー)など著書多数。

さやの先が空に向かって伸びるため、その名がついたといわれる「空豆」。おたふくに似たふっくらとした粒には逞しい生命力がぎっしりと詰まっています。成熟し、旨みも栄養価も増してくるこの時季に、夏に向かう元気を体の内側から支えてくれる豊かなちからをたっぷりと摂り入れましょう。

古代から食されてきた「生命力の源」

大地からどんどん伸びていく空豆はインゲン豆の一種で、生命力がとても強い植物です。豆はその種子であり、いたるところで芽を出し繁殖する「生命力の源」です。エジプトでは4000年ほど前から空豆が栽培されていたといわれており、そのちからは古代の人々にとって命をつなぐ食の原点でもあったようです。

豊かな風味と栄養成分を生かすには鮮度が第一

栄養面でも空豆には、タンパク質や炭水化物、ビタミン、ミネラル分などの栄養素が多く含まれています。特に豊富なビタミンB1・B2からは、じめじめとした梅雨の時季に負けないための元気を補給することができます。

ただ、空豆は風味が豊かな一方で、とてもデリケート。さやから出すと味が落ちるため、調理の直前に取り出しましょう。茹でて食べる時は、湯の表面が揺れる程度に沸いたら豆を入れ、沸騰させず約5分茹で、ザルにあげてから塩を振るのが甘味を引き出すコツです。

また短い旬(3〜6月)の間でも、その味わいは変わります。走り(出始め)は水分が多くみずみずしい味わい。盛り(出荷の最盛期)から名残(終盤)にかけて薄皮が厚くなり、水分も減りますが、成熟期ならではの濃厚な風味とほっくり感が楽しめます。

空豆の新しい魅力を実感する味わい方

炒めても、天ぷらにしても美味しい空豆ですが、名残に向かう時季にぜひおすすめしたいのが「ポタージュ」。豊かな旨みとちからが凝縮され、体の奥から元気が湧いてくるようです。

また、土に植えれば芽を出す豆類と芋類は相性が良く、組み合わせると絶妙な味わい。空豆の新しい魅力に出会ってみませんか。

旬を味わう空豆レシピ

濃厚な豆の旨みとちからを堪能 空豆のポタージュ

材料(2人分)

空豆
・・・・・・・500g(10〜12さや)
玉ねぎ
・・・・・・・・・・・・・10g
にんじん
・・・・・・・・・・・・1cm
にんにく
・・・・・・・・・・・1/2片
エキストラ・ヴァージン・
オリーブオイル

・・・少々
・・・・・・・・・・・2と1/4カップ
塩・こしょう
・・・・・・・・各少々

作り方

(1)
空豆をさやから取り出し、茹でて薄皮をむく。
(2)
玉ねぎ、にんじん、にんにくをエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルで炒め、水を加えてやわらかくなるまで煮て、粗熱を取る。
(3)
空豆と(2)をミキサーにかけて塩・こしょうを加える。
(4)
温めて器に盛り、お好みで茹でた空豆をトッピング。

※茹でた空豆はすぐに薄皮をむけば、変色を防ぐことができます。

※温めず、冷蔵庫で冷やしてからいただいても美味です。

植えれば芽を出す野菜同士は味も栄養も満点 空豆とじゃがいものゴマピーナッツ和え

材料(2人分)

枝豆
・・・・・・・500g(10〜12さや)
じゃがいも
・・・・・・・・・・・・1個
・・・・・・・・・・・・・・・少々
煮切り酢※
・・・・・・・・・・・少々
白練りゴマ・
ピーナッツペースト

・・・・・各大さじ1
・・・・・・・・・・・大さじ1と1/2

※沸騰させてアルコールや酸味を飛ばした酢

作り方

(1)
空豆をさやから取り出し、茹でて薄皮をむく。
(2)
皮をむいたじゃがいもを空豆と同じぐらいの大きさに切り、空豆と同じぐらいの食感が残る程度の硬さに茹でる。
(3)
Aを混ぜ合わせ、空豆と(2)を和える。粘り気が強い場合は水を加えて調える。

※ピーナッツペーストがない場合は、白練りゴマ大さじ1だけでも美味です。

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