ハーブこぼれ話
ハーブにまつわる逸話や知られざる歴史など、 ついつい人に話したくなるようなマメ知識や雑学をご紹介します。
19 enherbハーバルセラピスト 石井佑果のハーブ産地探訪記 -チリ・ローズヒップ 後編-

ハーブの魅力や楽しみ方をご紹介する『ハーブズ コラム』。
前回に続き、ハーバルセラピスト石井佑果のハーブ産地探訪記をお届けします。
甘い香りとすっきりとした酸味が楽しめる人気のハーブティー「ローズヒップ」。
収穫から加工までの裏側や、現地で親しまれている飲み方まで、
たっぷりとご紹介します。

石井佑果のハーブ産地探訪記 前編はこちら

宝石のような赤い実から、ハーブティーができるまで。

南米チリの小さな町・チヤンで収穫されたローズヒップ 南米チリの小さな町・チヤンで収穫されたローズヒップ。生食されることはほとんどないそうです。収穫後は近くにある専用工場に運ばれ、すぐにハーブティーへと加工されます。工場の付近には甘い香りが漂っており、摘みたてのローズヒップを積んだトラックが次々と入ってきます。荷下ろしされた ローズヒップは、工場に入る前にまずプレクリーニングにかけられ、不要なものが取り除かれます。その後、地下水を使って丁寧に水洗い。洗い終わったローズヒップは棚カゴに広げられ、乾燥室へと運びこまれます。ハーブティーの品質は乾燥の質に大きく左右されるといいます。ひとつひとつの工程が、とても繊細に管理されていました。

ローズヒップを乾燥させるため、乾燥室にはたくさんの薪が用意されています。70度の温度を保つように、窯の中にひとつひとつ薪がくべられていきます。熱が伝わるにつれてローズヒップの水分が少しずつ放出され、はじめは蒸し焼きのような状態になります。このことでローズヒップの薄い被膜が柔らかくなり、中までしっかり乾燥させることができるのだとか。水分が完全に抜けるまで約12時間、乾燥の工程が続きます。品質のよいローズヒップティーをつくるため、職人たちの厳しい目が光っていました。
乾燥が終わったローズヒップは、送風冷却機に移されます。こうして乾燥後すぐに冷却することで、天然の鮮やかな赤色を守ることができるのだとか。この後、実の中にある種とわたを取り除き、果皮を粉砕したら、ローズヒップのハーブティーの完成です。

ローズヒップのハーブティーが完成するまで
飲むだけじゃない!生産者ならではの楽しみ方を拝見。

日本では、ブレンドティーとして楽しむことも多いローズヒップ。現地チリではどんな飲み方をされているのでしょうか。 ハーブティーができるまで、ご覧になっていかがでしたか?すべての工程で、熟練の職人たちが目を光らせ、手を尽くし・・・。
愛情をもって作られています。チヤンのローズヒップは、人の手が加えられることなく育ったワイルドクラフトのハーブ。加工の段階で添加物などが加えられることも一切ありません。繊細な温度管理のもと乾燥させているため、自然の甘さがしっかりと引き出されています。乾燥後に実から取り除かれたローズヒップの種は、圧搾機にかけられ、オイルが抽出されます。美容オイルやクリームの原料として人気のローズヒップオイルです。

日本では、ブレンドティーとして楽しむことも多いローズヒップ。現地チリではどんな飲み方をされているのでしょうか。工場のボス直々にレクチャーしてもらいました。

生産者直伝 ローズヒップティーの楽しみ方

ティーとして楽しむだけでなく、実まですべて食べ尽くすのですね!
豊富なビタミンCだけでなく、リコピンなどの成分も余すことなく採りいれることができるので、理にかなっています。好みにあわせてはちみつをかけることで、酸味や口当たりもまろやかになり、デザート感覚で食べられます。
手間もかからず、片付けも簡単!お出掛け前の習慣にするのもよさそうですね。ぜひお試しください。

上記コラム内でご紹介しているローズヒップのハーブティーは、「エンハーブ」の店舗およびオンラインショップでお買い求めいただけます。

ウエルネスライフマガジン 2015年5月号掲載分