ハーブの知られざる魅力や楽しみ方をご提案する「ハーブズ コラム」。
今回は、この季節に知っておきたい、とっておきのハーブ術をご紹介します。
梅雨に入り、ジメジメしてくると、とたんに気になるのが“虫問題”。
キッチンの三角コーナーや生ゴミに集まってくるイヤ~な虫や、
「ぷ〜ん」という羽音で熱帯夜をいっそう寝苦しく感じさせるあの虫・・・。
みなさんはこれまで、どんなふうに乗り切ってきましたか?
スプレーや駆除剤など、虫を遠ざけるアイテムはたくさんありますが、
お子さまやペットと一緒に暮らす家でも安心して使えるアイテムを選びたいもの。
そこで今回は、ハーブを使って虫を遠ざける方法をお教えしましょう。
清々しい香りに包まれて気分もリフレッシュ!
まさに一石二鳥のハーブ術です。
植物の中には、外敵となる虫から身を守るために香りを出すものがあります。それは、植物自身が自然の中で生き抜くために備えた“虫に嫌われるちから”。ここからご紹介するのは、そんな植物のちからを借りて行う虫対策です。ハーブの中でも、特に虫を遠ざけやすい香りを持つものとは?まずはこの3種を覚えておいてください。

スリランカが原産のイネ科の植物。シトロネラール、シトロネロールというレモンに似た香り成分を含み、蚊や小バエに嫌われる香りとして知られています。
シトロネラの草葉を編み込んでつくった蚊帳を虫対策に活用していました。

ローズに似た甘く優しい香りのハーブ。蚊が嫌う香りとして、ヨーロッパでは広く知られ、虫よけスプレーにもよく使われています。見た目にも愛らしいので、玄関や窓辺に鉢植えを置いておくのもおすすめです。

亜熱帯を原産とするイネ科の多年草。スモーキーで土を思わせる香りが特徴的です。インドネシアなどでは、香り高く丈夫な根を編んだものをマットに加工し、暮らしの中で害虫を防ぐために使われていました。
それでは、虫が嫌うハーブの具体的な活用術をご紹介します。

用意するもの
・シトロネラの精油
・アロマディフューザー
蚊に嫌われるシトロネラの香りは、アロマディフューザーで漂わせるのが◎。レモンのようなさっぱりとした香りで、夏場の芳香浴にもぴったりです。

用意するもの
・ゼラニウムの精油
・あら塩
・レモングラス(ドライハーブ)
あら塩にゼラニウムの精油を数滴垂らします。レモングラスのドライハーブを混ぜると、ぐっとおしゃれな雰囲気に。蚊やハエの侵入が気になる窓辺や玄関に飾りましょう。

用意するもの
・ベチバーの精油(10滴)
・精製水(150ml)
精製水にベチバーの精油を混ぜてスプレーをつくります。ゴキブリ対策にはもちろん、生ゴミから出るイヤなニオイの予防にも役立ちます。
いかがでしたか?これなら手軽に虫対策をはじめられそうですね。
ハーブを上手に使って、虫を気にしない快適な夏を過ごしましょう!
上記コラム内でご紹介しているハーブは、「エンハーブ」の店舗およびオンラインショップでお買い求めいただけます。
ウエルネスライフマガジン 2015年7月号掲載分