目次
1.ニキビとは
ニキビは、皮膚の慢性炎症性疾患だとされているものです。治療に数ヵ月以上かかることもありますが、特殊な体質でない限り、いつかは治るものとされています。
しかし、ニキビを治療せず放置してしまったり、ひどく化膿してしまったりすると、ニキビ痕が残ることがあります。
ニキビ痕を未然に防ぎ、ニキビによる精神的な影響を減らすためにも、できるだけ早く医療機関を受診してニキビ治療を受けることが大事です。
ニキビは、多くの人が経験するとても身近な疾患です。特に顔にニキビができると、人と会うことが嫌になったり、気分が沈んだりするなど、ニキビの症状だけでなく気持ちの面でもケアが必要でしょう。
今回は、ニキビの原因や症状、予防法や対処法について詳しく解説します。
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ニキビは、皮膚の慢性炎症性疾患だとされているものです。治療に数ヵ月以上かかることもありますが、特殊な体質でない限り、いつかは治るものとされています。
しかし、ニキビを治療せず放置してしまったり、ひどく化膿してしまったりすると、ニキビ痕が残ることがあります。
ニキビ痕を未然に防ぎ、ニキビによる精神的な影響を減らすためにも、できるだけ早く医療機関を受診してニキビ治療を受けることが大事です。
ニキビは、皮脂の過剰分泌や毛穴の入り口が角栓によって詰まることで、毛穴に老廃物や皮脂がたまってしまい起こるものとされています。
この毛穴に老廃物や皮脂が詰まった状態は、面皰(めんぽう)と呼ばれる、いわゆる「白ニキビ」です。面皰の内部は皮脂が多く酸素が少ないため、アクネ菌が増えやすい環境になっています。
アクネ菌自体はどの毛穴にも存在する常在菌の一種ですが、大量に発生すると肌に炎症を起こし、ニキビを引き起こします。この段階からさらに炎症が強くなり毛穴周辺の皮膚にも影響がおよぶと、痕が残ってしまうのです。
冒頭でも述べたとおり、ニキビは多くの人が経験する一般的な疾患ですが、特にニキビに悩まされることが多いのは、10代後半の男女や20代前半の女性です。
ニキビができるおもな原因は先に述べたとおりです。しかし、ニキビの原因は脂腺(皮脂の分泌腺)の機能亢進や毛穴の炎症、詰まりやすい毛穴であることの3つに大別されると考えられています。これらには、体質・年齢によるホルモンの影響・体調・生活習慣など、さまざまなものが関わってきます。
また、20代以降など思春期後の女性のなかで、無月経が続いている、毛が濃くなっているなどの場合には、多嚢胞性卵巣症候群によるホルモン異常が原因のこともあります。
ニキビ予防のためには、規則正しい生活をすることが大事です。炭水化物や脂質をとりすぎないように、栄養バランスが良い食事をとることを意識してください。
また、ニキビに触れると悪化するおそれがあるため、ニキビにはなるべく触らないように注意しましょう。髪の毛が当たることも悪化につながるため、髪型を工夫することも予防のポイントです。
なお、化粧はできれば避けたほうが良いものですが、仕事など化粧をしなければならない場面もあるでしょう。その場合には、ポイントメイクのみにしたり、コンシーラーなどの重ね塗りを控えたり、低刺激でニキビができにくいファンデーションを選んだりすることをおすすめします。
また、ファンデーションを薄くしつつも、リップなどのポイントメイクを強調させるなどで、ニキビを目立たなくさせる方法も有効でしょう。
洗顔は1日2回、洗顔料を使って洗うのが基本です。クレンジングやすすぎを十分に行ない、しっかりと化粧を落としましょう。特に、生え際や顎は化粧が残らないように念入りに洗ってください。乾燥が気になる場合には、保湿剤を使用することも可能です。
ニキビを予防する際は、栄養素に注目して食事をとることが大事です。ここでは、皮脂分泌を抑えニキビ(尋常性ざ瘡)の予防が期待できるビタミンを紹介します。
ビタミンB2は、水溶性ビタミンの一種です。皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素であり、皮脂分泌を抑制します。そのため、ビタミンB2の不足や代謝障害が原因だと思われるニキビ(尋常性ざ瘡)にも、効果が期待できます。ビタミンB2を多く含むおもな食品は、アーモンド・焼き海苔・うなぎなどです。
ビタミンB6は水溶性のビタミンの一種です。炭水化物・たんぱく質・脂質の代謝に関わっているほか、アミノ酸の血中濃度のコントロールやヘモグロビンの形成にも関わっています。また、ビタミンB2同様に皮脂分泌を抑制する効果もあるとされています。
ビタミンB6を多く含むおもな食品は、ピスタチオ・バナナ・マグロなどです。
食事摂取基準でも上限が設けられているので、ビタミンB6が摂取できる食品や食事摂取基準なども確認しておきましょう。
ビオチンは哺乳類が生合成できない、必須の水溶性ビタミンです。ビオチンはいろいろな食品に含まれているだけではなく、腸内細菌によっても合成されるため、ビオチン不足の発生は非常にまれです。
ただし、多量の生の卵白を長期間摂取すると、卵白の成分がビオチンの吸収を阻害するためビオチン不足になることがあります。
ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。ビタミンH製剤としてのビオチンには、ビタミンH欠乏が原因と考えられるニキビ(尋常性ざ瘡)に対して適応があります。なお、ビオチンを多く含むおもな食品は、落花生・アーモンドなどです。
ビオチンが不足すると、食欲不振・吐き気・悪心・舌炎・皮膚炎などが起こるとされています。また、過剰摂取しても尿中に排泄されるので、基本的に過剰症は見られません。
どのような食品にビオチンが多く含まれているのか、再度確認しておきましょう。
ニキビを予防し改善するためには、まず規則正しい生活習慣を身につけることが大切です。偏食や寝不足、ストレスなどはなるべく避けましょう。
また、ニキビを潰すことや、触ることも悪化させる原因です。髪の毛などが触れないような髪型にするなど、ニキビを刺激しないよう意識してみてください。
洗顔時は、クレンジング・すすぎをしっかりと行なうことが基本ですが、洗いすぎによる肌荒れや乾燥にも注意が必要です。保湿剤なども使用して乾燥を防ぎましょう。
氏名:松繁 治(まつしげ・おさむ)
2009年から整形外科医として病院に勤務。 現在はおもに整形外科中心に外来業務・手術業務などにあたる。 専門は脊椎手術・脊椎内視鏡手術など。
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