目次
1.脂質異常症とは?
まずは、脂質異常症について理解を深めていきましょう。
1-1.脂質異常症
脂質異常症とは、血液検査の脂質の数値が基準値から外れた状態のことです。
血液中には、4つの脂質(コレステロール・中性脂肪・リン脂質・遊離脂肪酸)があり、特にコレステロール(LDL・HDL)や中性脂肪(トリグリセライド)の値が異常な状態を指します。
具体的には、次の3つのタイプがあります。
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高LDLコレステロール血症
血液中のLDLコレステロール値が高い状態です。LDLコレステロールは、「悪玉コレステロール」としても知られており、過剰に増えると血管壁に蓄積して血管を硬くさせ、体に害をおよぼします。
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低HDLコレステロール血症
血液中のHDLコレステロール値が低い状態です。HDLコレステロールは「善玉コレステロール」として知られており、血管壁のコレステロールを回収して、血管が硬くなるのを抑える働きがあります。そのため、HDLコレステロールが少なくなると、体に悪影響が現れます。
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高トリグリセライド血症
血液中の中性脂肪(トリグリセライド)値が高い状態です。中性脂肪が増えると、LDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが減少しやすくなるため、血管が詰まりやすくなる環境を進行させてしまうのです。
1-2.脂質異常症のおもな原因
脂質異常症のおもな原因には、以下が挙げられます。
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・食べすぎ・飲みすぎ
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・運動不足
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・肥満
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・飽和脂肪酸の多い食事(肉の脂身・鶏皮・バター・ラード・インスタントラーメンなどの加工食品・生クリームなど)
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・糖分・脂質の多い高カロリーな食事
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・喫煙(タバコには、中性脂肪を増やしHDLコレステロールを減らす作用がある)
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・ストレス
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・遺伝
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・高血圧など他の生活習慣病の合併症
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・甲状腺機能低下症・肝臓病により起こるもの