朝に運動するメリットとは?運動時の注意点についても解説

みなさんは「朝活」をしているでしょうか。

朝活は、早起きをして朝のうちにプラスαの活動をすることです。「朝の1時間は夜の3時間に値する」ともいわれており、朝の時間を有効利用することで価値のある時間になります。なかでも朝に運動を行なうと、体に良い影響がたくさんあるのです。

今回は、朝に運動するメリットと運動時の注意点について解説します。あなたも朝の運動を取り入れて、イキイキとした毎日を送りましょう。

1.朝に運動するメリット

朝、目覚めてからの3時間は「脳のゴールデンタイム」とされており、脳が最も活発に働く時間帯です。「早起きは三文の徳」ということわざがあるように、朝に運動をすることはたくさんのメリットがあります。

1-1.交感神経を活発にする

朝に運動をすると交感神経が活発になり、血流が良くなります。その結果、エネルギーを消費する基礎代謝が高まるため、脂肪燃焼効果が大きくなるのです。

そして、朝の運動習慣づくりにおすすめなのがウォーキングです。ウォーキングは特別な道具や環境を必要とせず、またケガのリスクが少ないため、老若男女問わず手軽にできる有酸素運動といわれています。

1-2.体内時計が整う

朝日を浴びると体内時計がリセットされます。朝の運動習慣を身につけることは、体内時計を整え、夜ぐっすりと眠るリズムをつくることにつながるのです。

1-3.血糖値を抑える

朝食後に運動をすると、運動直後だけでなくその日一日の血糖値を抑えられるとされています。

1-4.家事や仕事の効率が良くなる

朝に運動をすると脳への血流が良くなるため、頭がスッキリとして家事や仕事の効率アップが期待できます。

1-5.心と体のバランスが整う

朝日を浴びると、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されるため、心と体のバランスが整います。

2.朝に運動する際の注意点

朝の運動は多くのメリットがありますが、注意点を意識しておかないと、ケガをする危険性もあります。具体的には、以下に注意して運動をしましょう。

2-1.運動前に水分を補給する

朝起きたばかりの体は、血液がドロドロして、血流が滞りやすい状態です。血液をサラサラにするために、水分補給をしてから運動しましょう。

2-2.運動前にウォーミングアップする

朝起きたばかりの体は、まだ目覚めておらず筋肉がゆるんでいます。ケガをしないよう、ウォーミングアップを行なってから運動しましょう。

2-3.十分な睡眠時間をとる

睡眠時間が不十分な状態では、集中力が低下してケガを負うリスクが高まります。朝運動する場合は、睡眠時間を削るのではなく、早寝をして十分に睡眠時間を確保しましょう。

2-4.運動禁忌がないかどうかを確認する

運動習慣がない方は、医学検査によって運動禁忌がないか確認してから運動を行ないましょう。加えて、運動負荷試験や体力測定を行ない、運動中の心拍数や血圧・心電図の変化を確認し、自分に合った運動強度を把握しておくと安全です。

朝の運動を取り入れて充実した毎日を

脳がリフレッシュしている朝の時間に運動をすることで、睡眠の質の向上や血糖値の上昇改善が期待できるなど、体にとってうれしいメリットがたくさんあります。

しかし、起床して間もない体に無理をかけたり、睡眠時間を削ったりしてしまうと、ケガの原因になってしまいます。

そのため、できるだけ早寝をして睡眠をしっかりとり、起床後の水分補給・ウォーミングアップを行なったうえで朝の運動の時間を確保してください。無理なくできる範囲で、自分に合った運動を朝に取り入れて、イキイキとした毎日を目指してみてはいかがでしょうか。

監修者情報

氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医