目次
1.50代で現れる肌の変化
50代は女性ホルモンの分泌量が低下し、自律神経の乱れや肌の乾燥、手足・腰の冷えなど、体にさまざまな変化が起こりやすくなります。さらに、細胞の修復を促す成長ホルモンも減少するため、ターンオーバーの周期も乱れやすくなるでしょう。
また、長年蓄積した紫外線のダメージにより、目に見えるシミが増える年代でもあります。
50代はシミが増えてきたり、乾燥しやすくなったりするなど、今までよりも肌の変化に悩む方が増える年代でしょう。
この記事では、ずっと健康的な肌を維持したい50代の方向けに、50代で現れる肌の変化や肌の状態、ケアのポイントについて解説します。
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50代は女性ホルモンの分泌量が低下し、自律神経の乱れや肌の乾燥、手足・腰の冷えなど、体にさまざまな変化が起こりやすくなります。さらに、細胞の修復を促す成長ホルモンも減少するため、ターンオーバーの周期も乱れやすくなるでしょう。
また、長年蓄積した紫外線のダメージにより、目に見えるシミが増える年代でもあります。
50代の肌に現れやすい具体的な悩みとして、以下のものが挙げられます。
• ハリがない
• シミが目立つ
• ごわついて硬く感じる
• ツヤがない
• 透明感がなく、にごって見える
• 黄色っぽくくすむ
いずれも紫外線や活性酸素によるダメージ、血行不良などが原因と考えられています。
50代の肌悩みにはどのような対処が必要なのでしょうか。ここでは、潤いケア、シミ対策、くすみ対策を紹介します。
肌の乾燥は、カサつきやごわつき、くすみ、キメの乱れ、小ジワなどを引き起こす可能性があるため、しっかりと保湿することが大切です。
入浴時は、まずクレンジングによるメイク落としを行ないます。次に髪の毛を洗ってから洗顔し、そのあとに保湿をしましょう。シャンプーやトリートメントなどが顔に残ると肌荒れの原因になってしまうため、洗顔はあとに行なってください。
保湿には化粧水や美容液が角質層のすみずみまで届くよう、メイク落とし・洗顔をして肌環境を整えることが大切です。メイクをしたり、日焼け止めを使用したりしたときは洗顔だけでは落とせないことがあるため、洗顔前に必ずメイク落としをしましょう。
洗顔の際は、洗顔料をしっかりと泡立てて、肌に手が触れないように泡で優しく洗ってください。
スキンケアには複数のアイテムがありますが、それぞれ以下のような役割があります。
• 化粧水……潤いを与える
• 美容液……くすみやシミなど、それぞれの肌悩みに対処する
• クリーム……油分を補うことで、やわらかさやハリを保つ
化粧水を使うときは、乾燥で敏感になっている肌にコットンを使用してしまうと摩擦によるダメージが考えられるので、手のひらで優しくなじませるとよいでしょう。
なお、肌のキメが顔の横に向かって走っているため、化粧水や美容液などを浸透しやすくするには、顔の内側から外側へ横向きに手を動かすことがポイントです。そのとき、強く引っ張るとダメージになるので、なじませるように優しくのせるとよいでしょう。
化粧水や美容液を使ったあとは、クリームを塗って潤いを閉じ込めてください。
シミは紫外線による刺激でメラニンが増えることが原因とされているため、年間を通した紫外線対策が大切です。外出時は日焼け止め、日傘、サングラス、帽子などを使って紫外線を遮りましょう。
日焼け止めには、日常生活で起こる日焼けに関与するUV-Aを防ぐPA、UV-Aよりもエネルギーが強いUV-Bを防ぐSPFといった指標があります。日常生活ではPA+~PA++・SPF10~20、炎天下で長時間過ごす場合はPA++++・SPF50を目安に選び、2~3時間おきにこまめに塗り直すようにしましょう。
また、美容液のなかには、メラニンの生成を抑えて、紫外線によるシミ・そばかすの表面化を防ぐシミ対策美容液もあります。シミの根本からしっかり対策をしたい方は、使用を検討してみるのもおすすめです。
くすみには、以下のようなケアが有効です。
• 洗顔により古い角質を落とす
• 洗顔後にホットタオルを使用する
• 運動をする
• 呼吸を見直す など
年齢肌では乾燥により古い角質がたまり、角質層が厚くなりやすいため、夜だけでなく朝も洗顔をして汚れを落とすとよいでしょう。加えて、血行を良くするため、洗顔のあとにホットタオルで肌を温めるのもおすすめです。
また、運動やストレッチを取り入れることも血行改善効果が期待できます。血行が悪いと栄養や酸素をうまく運べず肌のくすみにつながるだけでなく、体の冷えやこわばりの原因にもなりかねません。運動習慣のない方は、まずストレッチから始めてみましょう。
血行を良くするには、呼吸を見直して自律神経を整えるのも一つの方法です。自律神経には、体が活動しているときに優位になる交感神経と、休んでいるときに優位になる副交感神経があります。
交感神経が優位になると末梢の血管が収縮するため、1回の呼吸を長くして副交感神経が優位な状態を作りましょう。運動や呼吸の習慣は長く続けることが大切なため、無理せず少しずつ始めてみてください。
50代の肌は、乾燥やシミ、くすみなど、さまざまな肌トラブルが起きやすくなります。しかし、きちんとケアを続けることで、肌本来のみずみずしさや明るさを取り戻すことが可能です。
ケアの一例としては、ていねいに保湿をして紫外線対策を徹底したり、体を動かす習慣を付けて血行を良くしたりするなどが挙げられます。何歳になっても自信が持てる肌を保つために、無理なく取り入れられることから試してみてはいかがでしょうか。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
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