1.たるみやシワの原因とは
たるみやシワの原因は紫外線や加齢にあります。
長年紫外線を浴び続けているとシミやシワなどが現れます。一見、加齢によるたるみやシワの場合でも、紫外線が原因となっていることがあるのです。
また、紫外線でたるみやシワの原因となるのはUV‐Aとされています。UV‐Aは真皮まで届き、肌にダメージを与え、UV‐Bと比べると地表に届く量が40~60倍多く、窓ガラスも通り抜けられるため、部屋の中で日光に当たっているだけでもたるみやシワができる要因となっているのです。
加齢が原因となりたるみが出ることももちろんあります。皮膚や頬のたるみによってインディアンライン(ゴルゴ線)が出現し、くまや影になることもあるのです。
2.肌の若々しさを保つために効果的な方法とは?
紫外線と老化によりできる肌のたるみやシワ。できることなら改善して、いつまでも若々しくいたいものですよね。
ここでは肌の若々しさを保つのに効果的な方法を3つお伝えします。
2-1.表情筋を鍛える
表情筋を鍛えることで、肌のリフトアップ効果が期待できます。
例えば次のトレーニングをしてみましょう。
・目の開閉運動
1.両目を強く閉じて、鼻と口を顔の中心に寄せる
2.両目と口をぐっと大きく開く
これを一度に10回×3セット行ないましょう。
また、普段の食事でよく噛むことも、口や顔の筋肉が動くことから表情筋のトレーニングとなります。
2-2.紫外線の防止
紫外線を防止することはシミ予防に効果的です。紫外線が強いときは下記のように対策をしましょう。
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・日陰に入る
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・日傘を使う
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・帽子をかぶる
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・サングラスをかける
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・日焼け止めを使う
紫外線は、太陽が最も高い位置にくる正午前後に強くなります。シチュエーションに合わせてこれらの対策をしてください。
衣服などで覆うことができない顔や手などは、日焼け止めを使うのがおすすめです。日焼け止めは、SPFとPAという数値で紫外線の防止効果を表しています。それぞれの値が大きいほど紫外線から肌を守る効果が期待できます。
SPFはUV‐Bを、PAはUV‐Aを防ぐ効果が強いとされています。SPFは2~50の数値または50以上の場合50+と表記されます。PAは+~++++と表記されます。たるみやシワの原因となるUV‐Aから肌を守りたいときは、PAの強い日焼け止めを選ぶようにしましょう。
少しの時間だけ買い物に出るなど紫外線に当たる時間が短いのであれば、SPFとPAがそれほど強くない日焼け止めでも十分でしょう。
2-3.食事を見直す
食事を見直すことは、美肌のために効果的です。摂取した栄養素が美容や健康を支えているためです。炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン、ミネラルの5つの栄養素をバランス良く摂取することが必要でしょう。
そして、お肌に重要なビタミンを摂るうえでは、下記の食材を積極的に摂るとよいでしょう。
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・かつお、サンマ、玄米、落花生(ナイアシン)
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・納豆、鳥のささみ、アボカド、ブロッコリー(パントテン酸)
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・うなぎ、ほうれん草、にんじん(ビタミンA)
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・玄米、さつまいも、豚肉(ビタミンB1)
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・納豆、アーモンド、焼き海苔(ビタミンB2)
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・バナナ、鳥のささみや胸肉、マグロ、ピスタチオ(ビタミンB6)
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・赤ピーマン、いちご、ブロッコリー、みかん(ビタミンC)
たるみやシワの改善には紫外線の防止と整った食生活を
たるみやシワの原因は、紫外線のUV‐Aと加齢が関与しています。
紫外線は日焼けをする前から対策することが重要になります。紫外線が強い時間の外出を避けたり、日焼け止めを使ったりすることで紫外線から肌を守るようにしましょう。日焼け止めは、短時間紫外線を浴びるだけであれば、SPFとPAの数値が低くても十分とされていますが、長時間屋外に出る際は数値が高めのものを選ぶとよいでしょう。
食生活では、ビタミンを中心に5つの栄養素を意識して摂取するのがおすすめです。対策をしっかりして、若々しい肌を保ちましょう。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。