1.カルシウムについて
まずカルシウムとは、どのような栄養素なのか詳しく解説します。
1-1.カルシウムとは
カルシウムは、体内に最も多く存在するミネラルであり、その量は成人で約1kgです。おもに骨や歯を形成しており、リン酸カルシウムとして骨と歯のエナメル質に含まれているのが特徴です。その他にも、血液・筋肉・神経内にカルシウムイオンとしてごく一部存在しています。
このようにカルシウムは、体の軸を構成する重要な栄養素です。妊娠授乳期の女性の方や高齢の方は、特に積極的に摂取することをおすすめします。
1-2.カルシウムの一日の摂取量(18~69歳)
カルシウムの一日の目安量は、18~69歳の男性で650~800mg、女性は650mgです。さらに上限量は、男女とも2,500mgとなります。
参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」
2.カルシウムを多く含む食品
ここでは、カルシウムを多く含む食品をカテゴリー別に紹介します。カルシウムを摂りたい場合には、以下の食品を選ぶとよいでしょう。
2-1.乳製品
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・牛乳(110mg)
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・スキムミルク(1100mg)
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・プロセスチーズ(630mg)
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・ヨーグルト(120mg)
2-2.小魚などの魚介類
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・素干し桜えび(2000mg)
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・半乾燥しらす干し(520mg)
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・焼きししゃも(360mg)
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・焼きめざし(320mg)
2-3.大豆製品
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・生揚げ(240mg)
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・高野豆腐(凍り豆腐)(630mg)
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・木綿豆腐(93mg)
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・絹ごし豆腐(75mg)
2-4.野菜
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・乾き切り干し大根(500mg)
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・小松菜(170mg)
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・大根の葉(260mg)
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・かぶの葉(250mg)
2-5.海藻・ごま
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・いりごま(1200mg)
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・干しひじき(1000mg)
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・刻み昆布(940mg)
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・カットわかめ(870mg)
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・素干し乾燥わかめ(780mg)
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・素干しまこんぶ(780mg)
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・削り昆布(650mg)
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・焼きのり(280mg)
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・むきごま(62mg)
サプリメントと合わせてカルシウムを摂取する際は、上限量の2,500mgを超えないように注意が必要です。
3.カルシウムを摂れる料理レシピ
カルシウムを摂取できる食品がわかったところで、次はおすすめのレシピをご紹介します。
3-1.「じゃがいもと小松菜のみそチーズ炒め」
調理時間は15分の小松菜とチーズのレシピです。
じゃがいもは、少し固めにゆでると形が崩れにくいでしょう。
【材料】2人分
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・じゃがいも 大1個
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・小松菜 1束
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・サニーレタス1枚
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・プチトマト 1個
(A)
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・みそ 大さじ1と1/2
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・白ワイン 大さじ1
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・ピザ用チーズ 大さじ6
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・牛乳 大さじ3~4
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【作り方】
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1. じゃがいもを食べやすいくらいの大きさにカット。
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2. じゃがいもがしっかり浸るくらいの水を鍋に入れます。そのまま、じゃがいもに竹串が通るまでゆでましょう。
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3. じゃがいもに火を通している間、洗った小松菜を約3㎝の長さにカット。
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4. (A)の材料を別の鍋に入れたら、チーズが溶けるまで中火で温めます。
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5. 熱したフライパンに油を敷いたら、お湯から取り出したじゃがいもと小松菜を入れて炒めましょう。
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6. じゃがいもがきつね色に焼けたら、温めた(A)を入れて混ぜ合わせます。
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7. お皿に盛り付け、サニーレタスとトマトで飾り付けをしたら完成です。
3-2.「ししゃものパン粉焼き」
調理時間10分。オーブントースターで手軽に作れるレシピです。
オーブントースターで焼き過ぎないことが上手に作るポイントです。
【材料】2人分
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・ししゃも 8本
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・オリーブ油 小さじ1
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・パン粉 適量
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・乾燥パセリ 適量
(A)
【作り方】
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1. オリーブオイルを敷いたフライパンを熱し、ししゃもを焼きます。
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2. ししゃもに火が通ったのを確認したら半分にカットします。
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3. (A)の材料を混ぜ合わせます。
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4. 耐熱容器に半分にカットしたししゃもを入れ、混ぜ合わせた(A)を塗ります。
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5. パン粉を上からふりかけたら、オーブントースターで焼き色が付くまで焼きます。
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6. 最後にパセリで彩りをプラスしたら完成です。
積極的にカルシウムを摂って健康的な日々を過ごそう
カルシウムは、おもに骨や歯を形成しています。丈夫で健やかな体を支えるためには、必要不可欠な栄養素です。しかし、一日に必要とされている目安量を摂れていない方もいるでしょう。特に高齢者や妊娠授乳期の女性の方は、意識して摂取することをおすすめします。ただし、カルシウムの摂取上限である2,500mgを超えないように注意が必要です。
バランスの取れた食事を意識しつつ、カルシウムも積極的に摂取して、健康的な毎日を目指してみてください。
監修者情報
氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医