乱れた生活リズムを戻すためのポイントを解説。
不規則な生活が続くとどうなる?

週末や長期休みなどでいつもと生活リズムが変化すると、体調にも変化を感じたことがあるという人もいるのではないでしょうか。

生活リズムの乱れは、私たちの体に意外な悪影響をおよぼす可能性もあります。

今回は、生活リズムが乱れるおもな要因や影響について紹介します。どのようなことが起こるのか、乱れた生活リズムを戻すための方法も解説します。

1.生活リズムが乱れるおもな原因

生活リズムが乱れる原因の一つは、強いストレスです。

例えば、季節の変わり目には気温の変動や、環境の変化などの急激な周りの変化に順応することが難しく、体と心に大きなストレスを与えやすくなります。

だるさが続く、不安や心配事が常にある、食欲がない、過食してしまう、寝つきが悪い、よく眠れないなどの自覚がある場合は、ストレスがたまりすぎていないか見直してみましょう。

また、睡眠時間が日によってバラバラであったり、食事の時間が不規則であったりすると、体内の生体リズムが乱れる原因になることも示唆されています。

2.生活リズムが乱れるとどうなる?

ここでは、食生活や睡眠などの生活リズムの乱れから私たちの体に与える影響について説明します。

2-1.自律神経の乱れ

生活習慣の乱れが続くと、自律神経のバランスが崩れやすくなります。

自律神経は、体のさまざまな働きをコントロールしてくれるため、乱れが生じることで体に不調が現れやすくなってしまうのです。

2-2.生活習慣病(糖尿病・高血圧)

夜遅い時間の食事が続くと血糖値の上昇を引き起こしやすく、糖尿病の発症リスクを高めることがわかっています。

また、食事の偏りや食生活の乱れは高血圧の要因となり、生活習慣病の発症リスクを上げてしまうのです。

2-3.肥満

食生活パターンの乱れは肥満を引き起こしやすいといわれています。

例えば、朝食を欠食したり少ない量を摂ったりしている場合は体重増加につながりやすいです。

3.生活リズムを戻すためのポイント

生活リズムが乱れても、自分の心がけ次第で整えることができます。
最後に、生活リズムを戻すためのポイントを紹介します。

3-1.決まった時間に起床・就寝する

毎日なるべく決まった時間に寝起きすることがおすすめです。

睡眠が十分にとれることが理想的ですが、難しい場合でも決まった時刻に起床するようにすると体内リズムが整いやすくなります。

3-2.一日3食を決まった時間に食べる

バランスのとれた食事を一日3食食べることは、健康な体づくりの基本となります。

また、食事時間を毎日同じ時間になるように心がけることも、生活リズムを整えるポイントの一つです。

3-3.朝食で炭水化物・たんぱく質を食べる

朝食を摂らない習慣になっている人や、夕食に食べすぎたり時間がなかったりする理由で朝食を抜いてしまう人もいるでしょう。

しかし、朝食を摂ることは栄養補給だけでなく、体を目覚めさせて生活リズムを整える働きもあるため、必ず食べる習慣をつけましょう。

ご飯やパンなどの炭水化物は、脳のエネルギー源となるため必須の栄養素です。また、肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質を一緒に摂ることで、体温上昇と代謝アップが期待できます。

3-4.朝日を浴びる

朝に日光を浴びることで体内時計がリセットされて、生活リズムを戻せます。早起きをしてウォーキングすれば体力もつくため、習慣にできるとよいでしょう。

日光を浴びてから14時間が過ぎると、眠気が起こります。そのため、早朝に光を浴びることで夜眠くなる時間も早まり、早寝早起きにつながるのです。

生活リズムを整えて健やかな日常を過ごしましょう

生活リズムが乱れると、体調に悪影響を与えるだけでなく生活習慣病のリスクを高めたりする可能性があります。

生活リズムが乱れても、自分の心がけ次第で整えることができます。

日頃の食生活や睡眠時間を規則正しくすることなどを意識して、健康的な体を維持していきましょう。

監修者情報

氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医