目次
1.ロイシンとは?
ロイシンとは、たんぱく質を構成する20種のアミノ酸の一種で、必須アミノ酸と呼ばれる物質です。
同じアミノ酸であるバリン・イソロイシンとともに、分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれることもあります。ロイシンを含む必須アミノ酸は、体内で合成できないため、食事から補給しなければなりません。
ロイシンの一日の必要量は、アミノ酸のなかで最も多いのが特徴です。しかし、ロイシンを含む食品は多く存在するため、通常の食事でも必要な量を摂れるでしょう。
ロイシンは、20種類あるアミノ酸のなかでも、体内で作り出せない必須アミノ酸の一種です。そのため、たくましい体を目指したい方は、ぜひ摂取したい栄養素です。
しかし、ロイシンを過剰摂取するとどのような症状が起きるのか、不安になる方もいるでしょう。
そこで今回は、ロイシンのおもな役割や一日の摂取目安量、ロイシンを過剰摂取した場合の症状、ロイシンを多く含む食べ物を紹介します。
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ロイシンとは、たんぱく質を構成する20種のアミノ酸の一種で、必須アミノ酸と呼ばれる物質です。
同じアミノ酸であるバリン・イソロイシンとともに、分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれることもあります。ロイシンを含む必須アミノ酸は、体内で合成できないため、食事から補給しなければなりません。
ロイシンの一日の必要量は、アミノ酸のなかで最も多いのが特徴です。しかし、ロイシンを含む食品は多く存在するため、通常の食事でも必要な量を摂れるでしょう。
ロイシンは、筋肉のエネルギー代謝に深く関連している成分です。必須アミノ酸のなかでも特に強い筋たんぱく質同化作用があるため、筋肉を作ったり疲労を抑えたり、運動中の筋肉の消耗を低減させたりする効果が期待できます。
ロイシンの一日の摂取目安量は、以下のとおりです。性別には左右されず、年齢によって異なります。
年代別に見ると、1歳未満である0.5歳が最も多い量が必要で、一日の摂取目安量は73mgです。1~2歳では54mg、3~14歳では44mg、15~17歳では42mg、18歳以上は39mgが必要とされています。
年齢(歳) | 必要量(mg/kg 体重/日) |
---|---|
0.5 | 73 |
1~2 | 54 |
3~10 | 44 |
11~14 | 44 |
15~17 | 42 |
18以上 | 39 |
※1歳未満は目安量
※目安量:推定平均必要量・推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、ある性・年齢階級に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量
引用:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
ロイシンの過剰摂取で、特に影響を受けると考えられるのは腎機能です。
しかし、健康な方を対象に行なったたんぱく質の摂取量比較試験では、腎機能への悪影響を示す結果は得られていません。試験に関する課題は多いものの、現時点ではロイシンの耐用上限量は設定されていない状態です。
ただし、ロイシンを過剰摂取すると、インスリンの感受性低下、血漿グルタミン濃度の低下などの代謝異常が出るケースもあります。さらに血中尿素窒素が上昇し、高窒素血症が発症することもあるため、注意が必要です。
ここからは、ロイシンを多く含む食べ物を、動物性食品と植物性食品に分けて紹介します。
にしん/かずのこ/乾 | 100g中7300mg |
とびうお/煮干し | 100g中6400mg |
かつお節 | 100g中5900mg |
引用:文部科学省「食品成分データベース」
小麦たんぱく/粉末状 | 100g中5400mg |
大豆たんぱく/繊維状大豆たんぱく | 100g中5200mg |
大豆たんぱく/濃縮大豆たんぱく | 100g中5100mg |
引用:文部科学省「食品成分データベース」
筋肉の生成に関連しているロイシンは、体内で作り出せない必須アミノ酸です。
普段の食事から十分にロイシンを摂取できるため、ロイシンが足りなくなることはほとんどありません。
しかし、ロイシンを過剰に摂取すると、インスリンの感受性や血漿グルタミン濃度の低下など、悪影響が生じる可能性もあります。
筋肉のある健康的な体を維持するためには、適度な運動とバランスの良い食事を心がけるとよいでしょう。
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。
成分
コエンザイムQ10は、健康や美容面をサポートする物質として知られています。
成分
脂質は、糖質やたんぱく質と比較して、1gあたり2倍以上のエネルギー価をもつといわれ、人間のエネルギー産生にとって主要な物質です。
成分
人体のさまざまな臓器に分布している亜鉛は、細胞や神経などの働きに重要な必須ミネラルです。
成分
カルシウムとは、簡単にいうとミネラルの一種です。
成分
炭水化物はヒトにとって欠かせない栄養素の一つです。