1.ビタミンB6について
ここではビタミンB6の働きをみてきます。
1-1.ビタミンB6とは?
ビタミンB6は、水に溶けやすい水溶性のビタミンに分類され、ビタミンB6を有する化合物にはピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンなどが挙げられます。
これらの化合物のリン酸化型は、消化管でビタミンB6にまで消化されたあと、体内に取り込まれます。
1-2.ビタミンB6のおもな働き
ビタミンB6は、体のなかでアミノ基転移反応、脱炭酸反応、ラセミ化反応などに関与する酵素の補酵素、ピリドキサール5-リン酸(PLP)として働いています。
おもな役割は、たんぱく質、炭水化物、脂質の代謝の補酵素、神経伝達物質の生理活性アミンの代謝の補酵素、ホルモンの調節因子です。
ビタミンB6は免疫系の維持にも重要です。
2.ビタミンB6を多く含むバナナ
バナナには、ビタミンB6が100g中に1.04mg含まれています。バナナは季節を問わず、価格も安価で安定しており栄養価が高い果物として知られています。バナナは免疫力アップや皮膚粘膜を健やかに保つ作用がある食材のため、積極的に取り入れましょう。
3.ビタミンB6を多く含むバナナを使用したレシピ
ビタミンB6を多く含むバナナを使用したレシピを紹介します。バナナの優しい甘さを感じられるレシピなので、ぜひ試してみてください。
3-1.ビサンゴレン〜バリ風揚げバナナのおやつ〜
1つ目のレシピは、ちょっとしたおやつにぴったりな「ビサンゴレン〜バリ風揚げバナナのおやつ〜」です。
【材料】(2人分)
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• バナナ 2本
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• 【A】
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• 小麦粉 100g
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• ベーキングパウダー 小さじ1/3
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• 卵 1/2個
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• 砂糖 大さじ1
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• ココナッツミルク 80cc
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• 水 大さじ3
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• 揚げ油 適量
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• バニラアイスクリーム 適量
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• 黒糖シロップまたはメイプルシロップ 適量
【作り方】
バナナは完熟のものではなく、若いものを使いましょう。ドロドロに溶けることなく、仕上げることができます。
3-2.チョコバナナのパリパリミルフィーユ
次に紹介するレシピは、春巻の皮で作る「チョコバナナのパリパリミルフィーユ」です。
【材料】(2人分)
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• 春巻の皮 1枚
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• 製菓用ビターチョコレート 40g
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• 生クリーム 30g
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• 牛乳 大さじ1
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• バナナ 1/2本
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• ココア(飾り用) 適宜
【作り方】
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1. バナナは斜めに薄切りにします。春巻の皮は縦に4等分に切り、さらに斜めに切って3角形にしてください。
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2. 鍋に生クリームと牛乳を入れて火にかけ、沸騰させます。
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3. ボウルに細かく刻んだチョコレートを入れ、2.を加えて泡だて器で手早く混ぜて溶かします。
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4. 春巻の皮は、オーブントースターで焼き色が付くまで焼きましょう。
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5. 4の上に3のクリームを薄く敷き、1のバナナを3枚ほど載せます。これを4回繰り返して重ね、仕上げに茶こしでココアをふりかけて完成です。
オーブントースターで春巻の皮を焼くと、すぐに焼き色が付くので、焦げないように注意しましょう。
バナナには栄養が豊富に含まれている
今回は、ビタミンB6の働きや、ビタミンB6を多く含むバナナを使用したおすすめのレシピを紹介しました。
ビタミンB6はたんぱく質、脂質、炭水化物の代謝の補酵素という役割を持つほか、免疫系の維持にも重要です。
ビタミンB6を多く含むバナナは価格が安定しているうえ栄養素が多く含まれています。バナナは食生活に取り入れやすい食材でもあるので、積極的に摂取するとよいでしょう。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。