目次
1.内臓脂肪とは?
内臓脂肪とは、腹腔内の腸の周りに過剰に蓄積している脂肪のことです。
内臓脂肪が蓄積するとお腹周りが下半身より大きくなるため、「リンゴ型肥満」と呼ばれることもあり、比較的男性のほうが内臓脂肪型肥満になる傾向にあります。
この内臓脂肪型肥満は、高血圧・脂質異常・高血糖の要因の一つと考えられ、内臓脂肪の蓄積を防ぐことは生活習慣病の予防につながるといわれています。
内臓脂肪が増えることで、生活習慣病のリスクが高まるといわれています。
内臓脂肪は、男性のほうが蓄積されやすく、女性の場合は別の種類の脂肪が蓄積されやすいのです。
では、女性はどのような肥満型タイプが多いのでしょうか。
今回は女性に多い肥満型のタイプや、内臓脂肪を減らすポイントを解説します。
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内臓脂肪とは、腹腔内の腸の周りに過剰に蓄積している脂肪のことです。
内臓脂肪が蓄積するとお腹周りが下半身より大きくなるため、「リンゴ型肥満」と呼ばれることもあり、比較的男性のほうが内臓脂肪型肥満になる傾向にあります。
この内臓脂肪型肥満は、高血圧・脂質異常・高血糖の要因の一つと考えられ、内臓脂肪の蓄積を防ぐことは生活習慣病の予防につながるといわれています。
肥満には2つのタイプがあり、先述の「内臓脂肪型肥満」のほかに「皮下脂肪型肥満」と呼ばれる肥満型があります。
皮下脂肪とは、皮下組織に蓄積する脂肪のことです。
皮下脂肪型肥満は、内臓脂肪型肥満に比べて下半身の肉づきが良くなるため、「洋ナシ型肥満」とも呼ばれています。
女性は授乳期に備えるために、男性よりも皮下脂肪がつきやすい傾向があります。
おへそ周りを測定するウエスト周囲径という指標では、女性は90cm以上、男性は85cm以上が、内臓脂肪が溜まっている目安とされています。
ウエスト周囲径の女性の基準値が男性よりも大きいのは、女性のほうが男性よりも皮下脂肪が溜まりやすいためです。
皮下脂肪は内臓脂肪に比べ、一度蓄積されるとなかなか落ちにくい傾向があります。また、睡眠時無呼吸症候群や関節痛などとの関連が示唆されているため、なるべく脂肪を溜めないような生活習慣の改善が大切です。
食事から摂取するエネルギーが消費エネルギーよりも多くなってしまうと、余った分は内臓脂肪として体内に蓄積していきます。
エネルギーが余ってしまう要因は、食事からのエネルギーを摂りすぎること、運動不足により消費エネルギーが少ないことなどが挙げられます。加齢や筋肉量の減少により基礎代謝量が低下することも、内臓脂肪蓄積の要因と考えられています。
基礎代謝とは、生命維持のために最低限必要なエネルギーのことで、安静にしていたとしても常に消費されるエネルギーです。
加齢にともない基礎代謝量が低下し、消費エネルギーも低下するため、若いときと同じような食生活を続けているとエネルギーが余り、肥満をまねきます。
また、内臓脂肪型肥満に加え、高血圧・高血糖・脂質異常のうちいずれか2つ以上がある場合にはメタボリックシンドロームと呼ばれる状態です。メタボリックシンドロームになると病気をまねくリスクもあるため、当てはまる人は早めに生活習慣を改善しましょう。
ここからは、食事と運動に分けて、内臓脂肪を減らすための方法を紹介します。
健康的な体を保つためにも、毎日の食事は重要です。内臓脂肪を減らしたい場合は、以下のポイントに気をつけましょう。
偏らずにさまざまな食品を組み合わせて、主食・主菜・副菜をそろえることでバランスの良い食事が摂れます。
食塩や味付けの濃いもの、脂肪が多い食品は控えめにし、動物由来や植物由来、魚由来の脂肪も偏らずに摂りましょう。
果物は低エネルギーなうえに健康維持に必要な栄養素がたくさん含まれているため、一日200gを目安に摂ることが勧められています。
果物に含まれている食物繊維や水分は満腹感をもたらしてくれるため、おやつとしてお菓子の代わりに摂るとよいでしょう。
内臓脂肪を減らすための運動は、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が推奨されています。
より多くのエネルギー消費を期待できる運動であれば、どのような方法でもよいでしょう。ただし、筋肉トレーニングよりも有酸素運動を中心に行なうと、効率の良いエネルギー消費が期待できます。
減量を目的とした場合、強度に関わらず、どのくらいエネルギーを消費したかがポイントです。
運動の強度を低くして行なうと長い運動時間の確保が必要ですが、運動の強度を高くすると長時間の運動が難しいため、中強度の運動を長めに行なうのが理想的といえます。
ただし、個人の体力や環境に合わせて継続しやすいものを選ぶことが大切です。
肥満には、「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」の2つのタイプがあります。
女性の場合は男性に比べると内臓脂肪は蓄積されにくいですが、内臓脂肪が増えることであらゆる生活習慣病のリスクを高めてしまうため、早めに対策することが重要です。
内臓脂肪を落とすためには、食事や運動などの生活習慣の改善が大切となります。
今回紹介したポイントを参考に、日頃の生活を見直してみましょう。
氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医
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