体がだるくて疲れているときにおすすめの栄養素と食べ物を紹介

「だるくてやる気が起きない……」「疲れやすい……」など日々疲れを感じている人は多いでしょう。
だるくて料理をする気になれないからといって食事をおろそかにすると、栄養バランスが崩れて、疲れやすい体から抜け出すことは難しくなってしまいます。

今回は、疲労回復に効果的な栄養素と食べ物について解説し、体がだるいときにおすすめのレシピを2品ご紹介します。ぜひ「食」から“だるさ”と“疲れ”にアプローチして、イキイキとした日々を目指しましょう。

1.体がだるい・・疲労回復効果が期待できる栄養素と食べ物

体がだるいときは、食欲がなくなったり反対にドカ食いしてしまったりと栄養バランスが崩れやすいものです。
ここでは、「疲労回復効果」が期待できる栄養素と食べ物についてお伝えします。体がだるいときにこそ疲労回復に効果的な食べ物を食べて、早めに疲れを解消しましょう。

1-1.ビタミンB1

ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きがあるため、疲労回復に効果的です。

エネルギー源である炭水化物(お米など)をたくさん食べたとしても、それをエネルギーに変換できなければ私たちはパワーを発揮することはできません。

つまり、ビタミンB1が不足するとエネルギー不足になり、疲れやすくなってしまうのです。

「ビタミンB1」
が豊富な食べ物
豚肉・うなぎ・カツオ・マイタケ・ゴマ・青のりなど

1-2.α-リポ酸

α-リポ酸は、ビタミンに似た働きを持つ栄養素です。ビタミンB1とともに働き、炭水化物をエネルギーに変換するのを促し、疲労回復に役立ちます。

α-リポ酸は、ビタミンCやビタミンEの数百倍もの抗酸化作用があるため、疲労回復に心強い栄養素です。

「α-リポ酸」
が豊富な食べ物
トマト・じゃがいも・ブロッコリー・ほうれん草など

1-3.イミダゾールジペプチド

イミダゾールジペプチドは、2つのアミノ酸が結合したもので人間や動物の骨格筋に多く存在しています。強力な抗酸化作用を持ち、疲労を軽減する効果があります。

イミダゾールジペプチドのおかげで、マグロやカツオといった遠洋回遊魚が生涯ほとんど休むことなく泳ぎ続けたり、渡り鳥が長時間飛び続けたりできるといっても過言ではないでしょう。

「イミダゾールジペプチド」
が豊富な食べ物
鶏胸肉・マグロ・カツオなど

1-4.コエンザイムQ10

コエンザイムQ10は、ビタミンに似た作用を持つ脂溶性の栄養素です。人間の体のあらゆる細胞に含まれており、エネルギーを生み出すのに必要不可欠な働きをします。不足するとエネルギー不足でパワーが出なくなってしまうのです。

また、コエンザイムQ10は、加齢により減ってしまうので、毎日しっかりと食べ物から補うようにしましょう。

「コエンザイムQ10」
が豊富な食べ物
肉類・魚介類・ナッツ類・牛乳など

1-5.クエン酸

クエン酸は、爽やかな酸味を持つ栄養素です。疲れのもとになる「乳酸」を分解することで疲労回復をサポートします。また、エネルギーを効率的につくる手助けをして、疲労回復にアプローチする働きもあります。クエン酸のさっぱりとした酸味には、食欲増進効果もあるので、だるくて食が進まないときにもおすすめです。

「クエン酸」
が豊富な食べ物
レモン・ライム・かぼす・シークワーサー・みかん・すだち・酢・梅干しなど

2.体がだるいときにおすすめのレシピ

ここからは、体がだるいときにおすすめのレシピを2品ご紹介します。

2-1.マグロのカルパッチョ コチュジャンソース

まずご紹介するのは、万能なソースを使った「マグロのカルパッチョ コチュジャンソース」です。

【材料】(作りやすい分量)

  • ・マグロ 1サク

  • ・万能ネギ 適量

  • ・のり 適量

<コチュジャンソース>

  • ・コチュジャン 小さじ1

  • ・しょうゆ 大さじ1

  • ・酢 大さじ1

  • ・ごま油 小さじ1

【作り方】

  • 1. マグロの刺し身は薄く切り、皿に並べます。

  • 2. コチュジャン・しょうゆ・酢・ごま油を混ぜ合わせて、1にまんべんなくかけましょう。

  • 3. 万能ネギの小口切り・ちぎったのりを載せて完成です。

2-2.豚ヒレ肉のゴマ2色揚げ

次にご紹介するレシピは、ビタミンB1が豊富な豚肉とゴマを使った「豚ヒレ肉のゴマ2色揚げ」です。

【材料】(4人分)

  • ・豚ヒレ肉 350g

  • ・塩 少々

  • ・こしょう 少々

<梅しそ>

  • ・梅干し 大2個

  • ・えのき茸 30g

  • ・大葉 3枚

<ネギ味噌>

  • ・味噌 大さじ1

  • ・酒 小さじ1

  • ・えのき茸 30g

  • ・青ネギ 1本

  • ・いりゴマ(白・黒) 各適量

  • ・サラダ油 適量

  • ・卵白 適量

  • ・レタス 適量

  • ・カイワレ大根 適量

  • ・ラディッシュ 適量

  • ・プチトマト 1個

【作り方】

  • 1. 豚ヒレ肉は1cmの厚さに切り、厚みが半分になるようにポケット状に切って叩きます。軽く塩・こしょうをしましょう。

  • 2. <梅しそ作り>梅干しは種を取って包丁で叩いて、1cmの長さに切ったえのき茸と粗みじん切りにした大葉を混ぜます。

  • 3. <ネギ味噌作り>味噌と酒を混ぜ、1cmの長さに切ったえのき茸と青ネギの小口切りを混ぜましょう。

  • 4. 豚ヒレ肉の切込みに梅しそ・ネギ味噌をそれぞれ塗り、卵白にくぐらせ、梅しそには白ゴマを、ネギ味噌には黒ゴマをまぶして油で揚げます。

  • 5. 千切りにしたレタス・ラディッシュ・根元を切ったカイワレ大根・プチトマトとともに皿に盛り付けて完成です。

疲れにくい体づくりは毎日の栄養バランスが大切です

疲労回復への近道は、休養はもちろんのこと、今回ご紹介した栄養素をバランス良く補給することが大切です。だるいときには意識的に疲れに効果的な食べ物を食事にとり入れてみましょう。

また、毎日の食事でバランス良く栄養素を補給することで疲れにくい体をつくることができます。

しかし、忙しい日々のなかで毎日食事に気を配ることは簡単なことではありません。食事で栄養素を補うのが難しい人は、手軽なサプリメントをうまく活用してみてはいかがでしょうか。あなたに合った健康習慣で、イキイキとした毎日を目指しましょう。

監修者情報

氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医