生活リズムが乱れるとどんな症状が現れるの?
生活リズムを整える方法についても解説

生活リズムは、私たちの健康に大きく関係しています。体がだるくなったり、集中力がなくなったりなどの症状のほかにも、睡眠や生活習慣病とも関係があるのです。

では、具体的に生活リズムが乱れるとどのような症状が現れるのでしょうか。

今回は生活リズムの乱れが引き起こす症状や生活リズムを整える方法を紹介します。

1.生活リズムの乱れが引き起こす症状

生活リズムの乱れは、次のような症状を引き起こす原因となるでしょう。

  • ・内臓脂肪型肥満

  • ・過敏性腸症候群

内臓脂肪型肥満とは、腹腔内臓器の周りに過剰な脂肪が蓄積している状態です。欠食や食事時間の乱れなどによる食生活のリズムが崩れてしまうのも、肥満につながります。高血糖や脂質異常症、高血圧などを招く原因にもなるため、内臓脂肪の蓄積には注意が必要です。

過敏性腸症候群とは、胃腸には異常が見られないのに便秘や下痢、不快感などの症状がくり返し起こるものをいいます。不規則な食生活や睡眠不足、ストレスなどが原因で起こるとされているものです。

2.生活リズムを整えるための方法とは

自身の健康を守るためにも、生活リズムを整えることが大切です。生活リズムが乱れていると感じる方は、次に紹介する4つの方法を実践してみてください。

2-1.朝日を浴びる

朝日には、ずれた体内時計をリセットする働きがあります。

人間の体内時計の周期は25時間です。一日24時間で生活していると、どうしても睡眠や覚醒リズムがずれてしまいます。朝日を浴びることで、このずれを解消することができるのです。

起きてすぐに朝日を浴びるのが最も効果的なので、起きたらまずはカーテンを開けて太陽光を部屋の中に取り込みましょう。

2-2.夜に強い光を浴びない

夜に強い光を浴びると、体内時計が遅れてしまいます。夜遅い時間になればなるほど、体内時計に影響が出やすくなるので注意しましょう。

昼白色の蛍光灯はとくに影響を受けやすいため、夜は暖色系の明かりに切り替えるなどの工夫が有効です。

2-3.朝食をきちんと食べる

朝食をとらない方も多いかもしれませんが、生活リズムを整えるうえで朝食の摂取は欠かせません。

朝食には、生活リズムを整えることのほか、体を覚醒させる働きがあります。脳のエネルギー源となる炭水化物と一緒に肉や魚、卵などのたんぱく質も一緒に摂ると代謝も上がるのでおすすめです。

2-4.睡眠を妨げないようにする

睡眠不足は、私たちの体にさまざまな影響を与えます。生活習慣病を招いたり、集中力が低下したりする原因になるため、質の良い睡眠をとるように心がけましょう。睡眠時間も重要ですが質にも注意しましょう

適度な運動を習慣的に行なうと、深い睡眠をとれるようになります。就寝時間の2~3時間前に入浴するのも深い睡眠を取るためには効果的です。

生活リズムを整えて健康的な生活を送ろう

生活リズムが乱れると、内臓脂肪型肥満、過敏性腸症候群などの症状が現れることがあります。高血糖や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病を引き起こす原因にもなるため、生活リズムを見出さないよう心がけましょう。

朝起きたらまずカーテンを開けて朝日を浴び、寝る時間が近くなってきたら強い光を浴びないようにします。朝食をきちんととり、睡眠の質を良くすることも大切です。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。