1.そもそも集中力が低下してしまう理由とは?
集中力が低下するおもな理由は、次の3つです。
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● 脳に十分なエネルギーがいかなくなっている
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● ほかに気になることがある
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● 集中するための環境が整っていない
炭水化物は、脳が使える唯一のエネルギー源のため、量が不足すると集中力の低下を招いてしまいます。炭水化物(糖質)は、脳にとって大事なエネルギー源として知られています。炭水化物ダイエットがブームになったこともあり、摂取を控えている方が少なくありませんので、摂取しすぎないように注意しましょう。
手元に漫画やスマートフォンがあったり、余計なものが多く置いてあったりすることも集中力低下を招きます。
また、デスク周りが散らかっているのも、集中力が低下する原因です。散らかった状態になっていると、人間はどうしても集中しづらくなってしまいます。
2.集中力を高める栄養成分
集中力を高める栄養成分は、次の3つがよく知られています。
2-1.ブドウ糖
ブドウ糖は、人体にとって非常に重要な栄養素です。果物のぶどうから発見されたことに由来して、ブドウ糖と呼ばれています。
人間が摂取した糖質は、最終的にすべて単糖類であるブドウ糖に分解されることが特徴です。素早く吸収されるため、低血糖の回復や緊急時のエネルギー補給に適しています。果物や穀類に多く含まれている栄養素です。
2-2.ビタミンB群
ビタミンB群は、体を動かすエネルギーを作るために必要な栄養素です。ビタミンB1やビタミンB2、ビタミンB6などはさまざまな代謝に必要な酵素の働きに関わっており、体の機能を正常に保つために必要になります。
ビタミンは体内において自分で作り出すことがほぼできないため、外から補うことが大切です。
2-3.炭水化物(糖質)
炭水化物は、脂質と並んでエネルギーを産生するのに必要な栄養素として知られています。慢性的に炭水化物が不足すると、エネルギーが不足して疲労感や集中力の低下を招くため、必要量を摂るように心がけなければなりません。ご飯やパン、めん類に多く含まれています。
3.集中力を高める食べ物が含まれているレシピ
ここからは、集中力を高めるのに効果的なレシピを2品紹介します。
3-1.りんごソースをかけたバナナのパンケーキ
最初に紹介するのは、小腹が空いたときにもちょうど良いパンケーキのレシピです。
【材料】2人分
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・ バナナ 1本
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・ ホットケーキミックス 100g
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・ 卵 1/2個
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・ 牛乳 大さじ2
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・ バター 適量
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・ 【りんごソース】
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・ りんご 1/2個
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・ 砂糖 25g
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・ レモン汁 大さじ1/2
【作り方】
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1. りんごは皮をむき、芯を取り除いて1cm角に切ります。
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2. 耐熱ボウルにりんごを入れて、レモン汁と砂糖を加え混ぜ合わせ、5分ほど置いてください。
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3. 5分経ったらボウルにラップをして爪楊枝で3~4カ所小穴を開け、500Wのレンジで2分30秒加熱します。取り出してひと混ぜしたあと、もう一度レンジで2分30秒加熱したらりんごソースが完成です。
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4. ボウルにバナナを入れてフォークの背で潰し、溶き卵と牛乳を入れてよく混ぜ、そこへホットケーキミックスを入れてさらに混ぜ合わせます。
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5. フライパンにバターを敷き、4の1/6量を流し入れて表面にプツプツと泡が出てきたら裏返しましょう。
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6. 焼き上がったホットケーキにりんごソースをかけたら完成です。
3-2.かつおのキムチあえ
次に、おかずやおつまみにもピッタリなキムチを使ったレシピを紹介します。
【材料】2人分
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・ かつおのたたき 120g
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・ 白菜キムチ 40g
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・ 白ごま 小さじ1
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・ 刻みねぎ 適量
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・ ポン酢 大さじ1/2
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・ ごま油 大さじ1/4
【作り方】
ブドウ糖や炭水化物を含んだ食べ物で集中力を高めよう
集中力が低下するのは、エネルギーが不足していたり集中するための環境が整っていなかったりすることが原因です。
集中力を高めるためには、ブドウ糖やビタミンB群、炭水化物などの栄養素を摂るとよいでしょう。ただし、血糖値が高めの方などは注意してバランスを意識しましょう。
集中力の低下が気になるときは、今回紹介した「りんごソースをかけたバナナのパンケーキ」や「かつおのキムチあえ」をぜひ作ってみてください。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。