低血圧の予防が期待できる栄養素と食べ物とは?おすすめのレシピも紹介

低血圧になると立ちくらみやめまい、頭痛や食欲不振などの症状が現れることがあります。低血圧の場合に関しては大きな病気のリスクを飛躍的に上げることはないため、見逃されてしまうこともあるでしょう。しかし、人によっては低血圧の症状で日常生活に支障が出てしまいます。

今回は、低血圧の予防が期待できる栄養素や食べ物、血圧を上げる方法などを紹介します。

1.低血圧の予防が期待できる栄養素と食べ物

低血圧の予防に期待できるといわれる栄養素と食べ物を紹介します。

1-1.タンパク質

タンパク質は、ホルモンや酵素など体調を調節する機能が働くために必要な栄養素です。エネルギーを作ったり、細胞を構成したりするなど、筋肉や臓器、皮膚や髪の毛を作るのにも必要になります。

摂取エネルギーのうち、18~49歳は13~20%、50~64歳は14~20%、65歳以上は15~20%をタンパク質から摂取するのが理想的です。卵や肉類、豆類に良質なタンパク質が多く含まれています。

1-2.鉄

鉄は、人体に必要なミネラルとして知られています。鉄が不足すると貧血を起こしてしまうため、しっかり補給することが大切です。血液中にある血色素(ヘモグロビン)に多く含まれており、全身に酸素を運ぶ役割を担っています。

鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があります。前者は赤身の肉、赤身の魚など、後者は野菜や卵、牛乳などに多く含まれています。また、鉄もタンパク質も多く含まれる食べ物は、牛肉やかつおなどの赤身の魚、あさりなどです。

2.低血圧の予防が期待できる食べ物を使ったレシピ

ここでは、低血圧の予防が期待できるレシピを紹介します。

2-1.小松菜とささみの梅あえ

まず紹介するのは、タンパク質がしっかり摂れるささみを使ったレシピです。

【材料】2人分

  • ・小松菜 1/2束

  • ・油揚げ 1/2枚

  • ・鶏ささみ 2本

  • ・塩 少々

  • ・酒 小さじ1

  • ・【梅肉ダレ】

  • ・梅肉 大さじ1

  • ・そばつゆ(市販品) 大さじ1

【作り方】

  • 1. 小松菜は根元を切り落として3~4cmに切り、葉と茎に分けておきます。油揚げはキッチンペーパーに挟んで油分を取り、1~2㎜幅に切ってフライパンで乾煎りし、軽く焦げ目をつけておきましょう。鶏ささみは筋があれば取り除き、塩と酒を振りかけておきます。

  • 2. 鍋に湯を沸かし、小松菜の軸、葉の順で入れてザルにあげてください。さらに、鶏ささみを加えて2~3分程度沸騰させたら火を止め、蓋をして10分ほど置いておきます。

  • 3. 梅肉をそばつゆで延ばし、【梅肉ダレ】を作っておきましょう。

  • 4. 鶏ささみの水気を切ってざっとほぐします。

  • 5. 小松菜の水気を切り、鶏ささみと半量油揚げ、梅肉ダレを混ぜあえて器に盛ります。残り半分の油揚げを載せたら完成です。

2-2.かつおのキムチあえ

次に、かつおとキムチをさっとあえるだけで完成する、簡単なレシピを紹介します。

【材料】2人分

  • ・かつおのたたき 120g

  • ・白菜キムチ 40g

  • ・白ごま 小さじ1

  • ・刻みねぎ 適量

  • ・ポン酢 大さじ1/2

  • ・ごま油 大さじ1/4

【作り方】

  • 1. かつおのたたきと白菜キムチを食べやすい大きさに切ります。

  • 2. 1に白ごまと刻みねぎ、ポン酢、ごま油を混ぜ合わせたらできあがりです。

3.食べ物以外で血圧を上げる方法

低血圧の症状が気になる場合は、日常生活で次のことを心がけてみてください。

  • ・早寝早起きをする

  • ・食事と栄養に気を遣う

  • ・適度な運動を行なう

  • ・シャワーで済ませずに入浴する

夜更かしは、低血圧を悪化させる原因です。しっかり睡眠を取るようにしましょう。良質なタンパク質を摂り、栄養バランスを意識することも大切です。

血液の循環を良くするためにウォーキングなどの適度な運動を行ない、シャワーではなく少し熱めの風呂につかるようにしましょう。

血圧が低い人は食べ物で予防することから始めましょう

頭痛や食欲不振などの低血圧の症状が気になる場合は、低血圧の予防が期待できる栄養素を摂ったり生活習慣を見直したりすることがおすすめです。

今回紹介した「小松菜とささみの梅あえ」や「かつおのキムチあえ」はどちらも簡単に作れます。ぜひ、低血圧対策に普段の食事に取り入れてみてください。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。