1.ビタミンB2はどのような栄養素?
ビタミンB2はリボフラビンとも呼ばれ、エネルギー代謝に不可欠な水溶性ビタミンの一つです。おもに脂肪をエネルギーとして利用するため、脂質の代謝を促す特徴があります。また、人間の成長促進や、皮膚・髪・爪などの健やかな維持にも重要となる栄養素です。
ビタミンB2は水溶性ビタミンの特性から、過剰に摂取したとしても余剰分は尿として排出され、体内では臓器にて一定の量で保持されます。
しかし、ビタミンB2が不足すると、成長障害・口内炎・口角炎・舌炎・脂漏性皮膚炎などが引き起こされる可能性があり、食事から積極的に摂取することが大切です。
18~69歳の一日の摂取量に上限はなく、男性で1.5~1.6mg、女性で1.1~1.2mgが摂取の推奨量とされています。
2.ビタミンB2を含む野菜について
ビタミンB2が多く含まれているおもな野菜は以下のとおりです。
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・乾燥とうがらし(1.40mg)
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・モロヘイヤ(0.42mg)
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・ドライトマト(0.30mg)
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・ブロッコリー(0.28mg)
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・ほうれんそう(0.2mg)
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・春菊(0.16mg)
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・こまつな(0.13mg)
ビタミンB2をしっかり摂取したい際は、これらの野菜を中心に摂るとよいでしょう。
3.ビタミンB2を含む食品を使用した料理
ここからは、上記で紹介したビタミンB2を含む食材を使ったレシピを2品紹介します。
3-1.モロヘイヤと長芋のねばねばかき揚げ
まず紹介するのは、モロヘイヤを使ったレシピです。
【材料】2人分
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・モロヘイヤ 1/2袋(約50g)
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・長芋 4cm
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・スイートコーン(粒) 大さじ3
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・天ぷら粉 大さじ3
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・水 大さじ2強
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・塩 適量
【作り方】
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1. モロヘイヤは葉を摘み取ります。長芋は皮をむいて1cm角にカットします。
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2. ボウルに1とスイートコーン、天ぷら粉を入れて混ぜ、さらに水を加えてざっくりと混ぜ合わせてください。
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3. 2をスプーンですくって170度の油に入れ、薄いきつね色になるまでサクッと揚げます。
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4. お好みで塩をつけて完成です。
2の過程で使用する水の量は大さじ2強とやや少ないようにも思えますが、この量こそがサクッと仕上げるためのポイントです。軽快な食感を楽しみたい場合は、水の分量を多くしないようにしましょう。
3-2.春菊の塩昆布あえ
続いて、春菊を使ったシンプルなレシピを紹介します。
【材料】2人分
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・春菊 1袋
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・塩 適量
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・塩昆布 5g
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・ごま油 小さじ1
【作り方】
塩昆布はメーカーごとに塩分の量が異なるため、好みで加減しましょう。
料理からビタミンB2を摂取して代謝や成長を促しましょう
ビタミンB2は、エネルギー代謝に不可欠な水溶性ビタミンの一つです。おもに脂肪をエネルギーとして利用するため、脂質の代謝を促したり、成長促進への関与や、皮膚・髪・爪などを健やかに維持したりする重要な栄養素です。
そのため、不足すると成長への影響や口内炎・口角炎・舌炎・脂漏性皮膚炎などが引き起こされる可能性があります。
ビタミンは体内でほとんど生成できないため、食事からの積極的な摂取が大切です。
今回紹介したビタミンB2を含む食材を使ったレシピを参考に、健康で快活な日々を送りましょう。
監修者情報
氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医