前立腺肥大症の予防・改善が期待できる食事や食品を紹介

「最近トイレが近くなった」(頻尿)
「排尿後も、まだ残っている気がする」(残尿感)
このような悩みがある方は、もしかしたら前立腺肥大症かもしれません。前立腺肥大症は命に関わるものではありませんが、日常生活に支障が出ることがある病気です。

今回の記事では、前立腺肥大症の症状と原因を解説するとともに、前立腺肥大肥大症を予防する食事のポイントをお伝えします。

1.前立腺肥大症の症状と原因とは?

ここでは、男性特有の悩みである前立腺肥大症について、原因と症状を解説します。

1-1.原因

前立腺は男性ホルモンの影響を受ける臓器で、膀胱の下部にあります。通常は栗ほどの大きさですが、加齢などの影響でみかんほどの大きさになりえます。このような状態が前立腺肥大症です。前立腺を肥大させるおもな原因には次のものがあります。

  • ・加齢

  • ・脂質異常症

  • ・遺伝によるもの

  • ・毎日の食生活

  • ・肥満 など

7割を超える70歳以上の男性が前立腺肥大症となっていることから、前立腺を肥大させる一番の原因は加齢と考えられています。

1-2.症状

前立腺が肥大すると尿道を圧迫することで尿の出口が狭くなり、その結果さまざまな症状が引き起こされます。

  • ・尿が出にくくなる(尿閉)

  • ・頻繁にトイレに行きたくなる

  • ・残尿感がある

  • ・尿を漏らしてしまう

加齢によって誰でも前立腺は肥大するものであり、それ自体は病気ではありません。しかし、肥大が進行して生活に支障が出てくる場合は、医師に相談する必要があるでしょう。

2.前立腺肥大症の予防・改善が期待できる食事や食生活

前立腺肥大症を防ぐには、イソフラボノイドを多く含む穀物や大豆などを摂取するのが良いとされています。イソフラボノイドはきなこ、豆腐、納豆などに多く含まれている成分です。イソフラボノイドを積極的に摂る場合は、これらの大豆製品を食事メニューに組み込みましょう。

また、男性ホルモンを活性化させるコレステロールの多い食品を控えたりすることを心がけたりするなど食生活を見直すことも大切です。

3.イソフラボノイドを多く含む食品を使った食事

ここでは、イソフラボノイドを効率的に摂るためにおすすめのレシピを2品紹介します。

3-1.豆腐ステーキのにらポン酢ソース

まずご紹介するのは、にんにくとにらのソースで風味豊かな「豆腐ステーキのにらポン酢ソース」です。

【材料】2人分

  • • 木綿豆腐 1丁

  • • にら 1/2束

  • • サラダ油 小さじ1

  • • おろしにんにく 少々

  • • ポン酢 大さじ1.5

  • • 砂糖 小さじ1

  • • 白ごま 適量

【作り方】

  • 1. 水切りした木綿豆腐を半分に切ります。

  • 2. にらを5mm幅に切ります。

  • 3. サラダ油をフライパンで熱し、1の木綿豆腐を中火で焼きます。木綿豆腐の両面に焼き色がついたらお皿に取り出します。

  • 4. フライパンに、にら、おろしにんにくを入れて炒めます。にらがしんなりするまで炒めたら火を止めて、砂糖とポン酢を加えてよく混ぜ合わせます。

  • 5. お皿に盛り付けた豆腐に4のたれをかけ、白ごまを散らして完成です。

3-2.納豆とキムチの和風ピザ風

次に紹介するのは「納豆とキムチの和風ピザ風」です。

【材料】2人分

  • • 油揚げ 2枚

  • • 納豆 1パック

  • • 白菜キムチ 50g

  • • 刻みねぎ 1本分

  • • しょうゆ 適量

  • • 溶けるチーズ 10g

【作り方】

  • 1. 納豆、白菜キムチ、刻んだねぎ、しょうゆを混ぜ合わせます。

  • 2. トースターで油揚げを少し焼き色がつくまで加熱し、1、溶けるチーズを載せます。チーズが溶けるまで、さらにトースターで焼きます。

  • 3. 食べやすい大きさに切り、お皿に盛り付けて完成です。

油抜きしない油揚げをトースターでいったん焼いてから、具材を載せてさらに焼くことでサクッと香ばしい仕上がりになります。

前立腺肥大症予防には食生活の見直しが重要

前立腺肥大症は、前立腺が肥大し、尿漏れやトイレが近くなるなど尿の出方に影響が現れる病気です。前立腺が肥大する原因には、加齢や脂質異常症、食生活などが関わっています。

前立腺肥大症を防ぐには、イソフラボノイドが多く含まれる食品を摂取したり、コレステロールを摂り過ぎたりしないなど食生活の見直しが大切です。

前立腺肥大症に良い食品を生活に取り入れて、排尿のことで悩まない毎日を送りましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。