1.肌荒れが起こる原因とは
肌が荒れてしまう原因は多数ありますが、おもな要因を以下に挙げます。
1-1.食生活の乱れ
例えばダイエットを目的とした食事の偏りなどは、栄養バランスが乱れて肌の状態に影響をおよぼす可能性があります。
1-2.睡眠不足
肌の再生や修復は就寝中に分泌される成長ホルモンが重要であり、睡眠を十分にとることは肌のためにも大切です。
1-3.腸内環境の悪化
腸内環境のバランスが悪くなると悪玉菌が増殖し、有害物質が生成されやすくなります。これによって体の不調や肌荒れの要因にもなるのです。
1-4.喫煙
喫煙は毛細血管を収縮させて、酸素や栄養の運搬や老廃物の排泄を妨げてしまいます。
1-5.ストレス
ストレスがたまると、老化を促進する活性酸素が生成されやすくなります。
また、ストレスによって肌の成分であるコラーゲンの合成に使われるビタミンCが消費されてしまうのです。
2.肌荒れ改善が期待できる栄養素と食べもの
肌荒れが気になる人には、生活習慣を見直すことをおすすめします。特に、食生活を整えることは重要でしょう。
栄養素は一つのものに偏らずに、いろいろな栄養素を摂ることで効果を得やすくなります。そのため、体をつくるタンパク質を土台とし、ビタミンや食物繊維も補給できる野菜なども含めたさまざまな食品を摂るようにしましょう。
特に摂っていただきたい栄養素と食品を以下で解説します。
2-1.ビタミンA
体内でビタミンAに変換されるβ-カロテンを多く含む緑黄色野菜は抗酸化作用が高く、肌の再生を促すといわれています。β-カロテンを多く含む緑黄色野菜は、モロヘイヤやにんじんなどが代表的です。その他、ビタミンAを多く含む食品はうなぎ、卵、しそなどがあります。
2-2.ビタミンC
抗酸化作用が高く、コラーゲンの生成をサポートして皮膚や血管を健やかに維持します。ピーマンやブロッコリー、オレンジなどに多く含まれているため、ぜひ取り入れてみてください。
2-3.ビタミンE
皮脂の分泌をコントロールし、角化異常や色素沈着を予防する働きが期待されています。
ビタミンEを多く含む食品は、アーモンド、かぼちゃ、サーモン、たらこなどです。
3.肌荒れに効く栄養素が含まれているレシピを紹介
ここでは、肌荒れが気になる方へおすすめのレシピを2品ご紹介します。ぜひ普段の食事にプラスしてみてください。
3-1.ごぼうと豚バラの旨煮
まずご紹介するのは、「ごぼうと豚バラの旨煮」です。
【材料】2人分
-
・ごぼう 1/2本
-
・豚バラ薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) 100g
-
・ごま油 小さじ1
(A)
-
・だし 100ml
-
・砂糖 大さじ1/2
-
・しょうゆ 大さじ1/2
-
・酒 大さじ1/2
【作り方】
-
1. ごぼうは泥をきれいに洗い、ピーラーで食べやすい長さの薄切りにします。
-
2. 鍋にごま油を入れて中火で熱したら、豚バラ肉を炒めましょう。肉の色が変わったら、ごぼうを加えてさらに炒めておきます。
-
3. 全体に油がなじんだら、(A)の調味料を加えましょう。煮立ったら火を弱火にして、ごぼうがやわらかくなるまで煮ます。
-
4. 器に盛り付けて、仕上げに七味唐辛子を振りかけたら完成です。
ごぼうはピーラーで薄くするため、包丁は不要です。豚バラ肉は薄いしゃぶしゃぶ用を使うと、ごぼうと一緒に食べやすくおすすめです。
3-2.ピーマンの肉詰めチーズ焼き
次に、「ピーマンの肉詰めチーズ焼き」の作り方を紹介します。
【材料】2人分
-
・ピーマン 4個
-
・合挽き肉 200g
-
・玉ねぎ 1/4個
(A)
-
・溶き卵 1/2個分
-
・ナツメグ 適量
-
・塩 小さじ1/3
-
・こしょう 適量
-
・パン粉 大さじ2
-
・牛乳 大さじ2
【作り方】
-
1. ピーマンはヘタを切り落とし、2~3cm幅の輪切りにして、種を取り除きましょう。玉ねぎはみじん切りにします。
-
2. 合挽き肉に、玉ねぎのみじん切りと(A)を入れてよく混ぜ合わせましょう。
-
3. ピーマンに2の肉ダネを詰めます。サラダ油を薄く塗った耐熱容器にピーマンを並べ、溶けるチーズを全体に散らしましょう。
-
4. 200度に予熱したオーブンで20~25分焼いたら完成です。
そのままでもおいしいですが、お好みでケチャップやウスターソースをかけるのもおすすめです。
肌荒れ対策には生活習慣を見直すことから始めましょう
肌のトラブルにはさまざまな要因が考えられます。
肌の健康を維持するために、喫煙やストレスを減らすことや、食生活や睡眠などの生活習慣を見直すことは重要といえるでしょう。
なかでも栄養バランスを整えた食事を心がけることは肌の状態を良くするためにも大切です。
そこで、今回お伝えした栄養素やおすすめのレシピも参考にしてみてください。
体の健康を維持するためにも、食事を土台とした生活習慣を見直すことから始めてみましょう。
監修者情報
氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。