1.寝不足になるおもな理由とは?
寝不足になるおもな理由の一つに、メンタル不調が挙げられます。睡眠不足は睡眠による休養感を得られなくなり、頭痛や消化器系などの不調、さらには日中の注意力やモチベーション低下につながるおそれがあります。
生活スタイルの変化も、寝不足の理由に挙げられます。
現代の社会は24時間化し、生活は夜型化しています。それにともない、睡眠時間が減少傾向にあるようです。
こうした社会的環境の変化は、大人だけでなく子どもの睡眠時間にも影響を与えています。子どもは学年が進むにつれて寝る時間が遅くなっており、睡眠不足を感じている子どもの割合が増えているという報告もあります。
2.寝不足解消が期待できる栄養素と食べ物
朝ごはんを食べる習慣が身につくと体内時計が整い、ホルモン分泌を調整してくれるだけでなく、夜の眠りも整えてくれます。
朝ごはんでは、特にタンパク質を摂ることをおすすめします。タンパク質を摂ると、体内時計のリセット効果を促してくれます。
タンパク質を含むおもな食べ物は以下のとおりです。
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・煮干し(80.0g)
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・さくらえび(64.9g)
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・いくら(32.6g)
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・秋さけ(22.3g)
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・卵(12.2g)
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・肉類(豚ロース、赤身)(22.9g)
※カッコ内は可食部100g当たりに含まれるタンパク質の数値です。
3.寝不足解消が期待できる食べ物を使ったレシピ
ここからは、寝不足解消におすすめのレシピを2品紹介します。
3-1.秋さけの親子ちらし寿司
【材料】2人分
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・米 1合
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・昆布(10cm×10cmぐらい) 1枚
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・寿司酢 大さじ2~3
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・生鮭(皮付きで120g強程度) 1切れ
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・いりごま 20g
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・大葉 5枚
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・いくらしょう油漬け 60g
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・もみのり 適宜
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・塩 適宜
【作り方】
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1. 米は普通よりも少ない量の水を入れたあと、昆布を上に置いて炊きます。
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2. 生鮭は塩を振って臭みと水分を取ります。10分くらい置いたあと、キッチンペーパーで軽くふき、さらに塩をやや多めにふります。
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3. 2を焦げないように気をつけながら、中火で7~8分間くらい焼きます。焼き上がったら骨を取り、身をほぐしましょう。
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4. 米を炊いてから10分程度蒸らし、寿司桶に移して寿司酢を混ぜ合わせます。米に照りを出すため、うちわなどであおってください。
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5. 3と4とごまを入れて混ぜ合わせて皿に盛り付け、いくらのしょう油漬け、もみのり、1mm程度に細切りにした大葉を載せて完成です。
寿司めしは、温度が下がりすぎると酢の味が弱くなります。そのため、寿司めしの加減は、少し酢が強いと感じるぐらいがよいでしょう。
3-2.ひき肉入り玉子焼き
【材料】2~3人分
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・豚ひき肉 60g
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・卵 3個
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・刻みねぎ 15g
【A】
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・みりん 小さじ2
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・しょうゆ 小さじ1/2
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・サラダ油 適量
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・大根おろし 適量
【作り方】
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1. フライパンに豚ひき肉と【A】を入れて混ぜ、調味料がなじんだら中火でそぼろ状にします。
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2. ボウルに卵を溶きほぐし、1と刻みねぎ、みりん、しょうゆを加えたら、よく混ぜましょう。
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3. 玉子焼き器にサラダ油を熱し、2を適量ずつ加え、玉子焼きを作ります。
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4. 3の粗熱を取り、食べやすい大きさにカットして器に盛り付け、大根おろしを添えたら完成です。
材料があればすぐに作れる一品です。そぼろ肉には十分に下味が付いているため、玉子焼きの味付けは薄めにしましょう。
寝不足を解消してスッキリとした毎日を
寝不足は、日々のモチベーションや仕事のパフォーマンスが下がったり、体調を崩したりするきっかけになります。
寝不足の対策の一つとして、朝ごはんを食べる習慣を身につけるとよいでしょう。朝ごはんを食べることで体内時計が整い、ホルモン分泌を調整してくれます。特にタンパク質を摂ると、体内時計のリセット効果を促すため、おすすめです。
今回紹介した寝不足が解消できる食べ物やレシピを参考に、睡眠不足を解消してスッキリとした毎日を過ごしましょう。
監修者情報
氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医