目次
1.にんにくとは
にんにくは、中央アジア原産でユリ科の植物です。球根や茎、葉を食用とし、独特な香りと風味を持った香味野菜として世界各地で食べられています。にんにくの独特な香りのもとは、さまざまな健康効果があるとされるアリシンという成分です。
また、にんにく生産量の日本1位は青森県で、国内出荷量の約7割を占めています。
ただし、にんにくは刺激が強く、食べすぎると胃腸の調子が悪くなることがあるので注意しましょう。
2.にんにくに含まれるおもな栄養素
にんにくには、私たちの健康維持に重要な栄養素が豊富に含まれています。ここでは、にんにくに含まれている栄養素・成分を紹介します。
2-1.ビタミンB1
にんにくに含まれているビタミンB1の量は、可食部100gあたり0.19mgです。ビタミンB1は、糖質やアミノ酸の代謝などに関与し、エネルギーを作り出すために必要な栄養素です。
2-2.ビタミンB6
にんにくのビタミンB6含有量は、可食部100gあたり1.53mgです。ビタミンB6は、体内でアミノ酸の代謝を助ける補酵素として働いています。また、ビタミンB1と同じく、アミノ酸の代謝などにも関与しています。
2-3.食物繊維
にんにくに含まれている食物繊維は、可食部100gあたり6.2gです。食物繊維には、腸内環境を整える腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やす作用があります。
しかし、日本人の食物繊維の摂取量は減少しているといわれています。厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日あたりの食物繊維の摂取目標量は、18~64歳の男性で21g以上、女性で18g以上です。対して、1日あたりの平均摂取量14g前後と報告されています。
2-4.アリシン
アリシンは、にんにくの独特な香りのもととなる成分で、アリシンのにおいは本来であれば害虫や草食動物などを避けるためにあります。また、グルタミン酸ナトリウムやイノシン酸によりうま味を強くする作用があり、食欲増進にもつながるとされる成分です。
その他にも、アリシンにはビタミンB1の吸収率を向上させる作用があります。
一方でアリシンを過剰摂取すると、胃に負担をかけてしまったり、腸内細菌を死滅させてしまったりすることがあります。そのため、にんにくの摂取量には注意が必要です。
2-5.S-アリルシステイン
S-アリルシステインは、黒にんにくに多く含まれる成分です。
生でも栄養価が高いにんにくですが、黒にんにくにするとポリフェノールやアミノ酸などの成分も数倍~数十倍に増加するという研究もあります。
3.にんにくを使ったおすすめレシピ
にんにくをおいしく健康的に摂取することができる、おすすめのレシピを紹介します。
3-1.ひじきと大豆のにんにく炒め
材料(1人分) | 分量 |
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干しひじき | 3g |
ゆで大豆 | 7.5g |
にんじん | 5g |
オリーブ油 | 1g |
にんにく | 1g |
ナンプラー | 1g |
かつお・削り粉 | 0.3g |
こしょう | 少々 |
ごま | 1g |
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作り方
1.ひじきは水で戻してさっとゆで、水気をしっかり切る
2.にんじんは細切り、にんにくはすりおろす
3.鍋にオリーブ油とにんにくを入れ、香りが出始めるまで弱火にかける
4.3の鍋でにんじんを炒め、ひじきとゆで大豆を入れて中火で炒める
5.削り粉を加えて混ぜ、鍋肌からナンプラーを入れる
6.こしょうで味を調えて、ごまをふったら完成
参照:かるしおプロジェクト – ひじきと大豆のにんにく炒め
3-2.にんにくポークカレー(海上自衛隊レシピ)
材料(4人分) | 分量 |
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豚ロース肉 | 300g |
にんにく | 2かけ |
しめじ | 1パック |
玉ねぎ | 1個 |
にんじん | 1/2本 |
市販のカレールー | 120g(1個) |
ローリエ | 1枚(なくても可) |
ケチャップ | 小さじ1/2杯 |
醤油 | 小さじ1杯 |
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作り方
1.豚肉に塩、こしょうをふり、下味をつける。しめじは小房に分け、にんにくは粗みじんに切る
2.玉ねぎはくし形、にんじんは縦に4~6つに割り、3cm程度の長さに切る
3.フライパンにサラダ油大さじ1.5杯とにんにくを入れ、弱火で炒めて香りを出してから、豚肉を加えてこんがり炒める
4.3に玉ねぎとにんじん、しめじを加えて炒める
5.フライパンから鍋に移し、水4カップとローリエを加えて煮る
6.具材に火が通ったら、市販のカレールーを入れて煮る
7.ケチャップ、醤油を加えて4~5分煮たあと、塩、こしょうで味を調えて完成
参照:海上自衛隊:海上自衛隊レシピページ
3-3.葉にんにくのぬた
材料(4人分) | 材料 |
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葉にんにく | 5~6本 |
白味噌 | 100g |
砂糖 | 大さじ3杯 |
いりごま | 大さじ3杯 |
酢または柚子酢 | 100ml |
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作り方
1.いりごまをすり、細かく刻んだ葉にんにくを加えて、なめらかになるまでさらにする
2.1に白味噌を入れてすり、酢でのばして砂糖を加えたら、とろりとした酢味噌(ぬた)の完成
参照:うちの郷土料理:農林水産省 – 葉にんにくのぬた 高知県
にんにくは多様な栄養素を豊富に含んでいる!
にんにくは、独特な香りが特徴的な香味野菜として食べられています。ビタミンB1やビタミンB6、食物繊維、アリシンなどの栄養素を豊富に含んでおり、古くからその健康効果が知られている食材です。
ぜひ、普段の食事ににんにくを積極的に取り入れてみてください。