1.バナナに含まれるカリウムはどのくらい?
バナナに含まれているカリウムは、どのくらいなのでしょうか。
まずは、バナナ100gあたりの栄養素を見ていきましょう。
-
エネルギー:93kcal
-
タンパク質:1.1g
-
脂質:0.2g
-
炭水化物:22.5g
-
カリウム:360㎎
上記はバナナ100gあたりの栄養素です。バナナ1本分(126g)の場合、含まれているカリウムは454㎎となります。
2.バナナ以外の食品に含まれるカリウムの量
ここでは、バナナ以外でカリウムを多く含む食品と、それぞれに含まれているカリウムの量を、いもおよびでんぷん類・果実類・藻類に分けて記載します。ぜひ食生活の参考にしてみてください。
2-1.いもおよびでんぷん類
2-2.果実類
2-3.藻類
-
・ひじき(乾):100g中6,400mg(エネルギー186kcal)
-
・乾燥わかめ(素干し):100g中5,200mg(エネルギー164kcal)
-
・焼きのり:100g中2,400mg(エネルギー297kcal)
3.バナナを食べるときの注意点
ここからは、バナナでカリウムを摂るときに注意すべきポイントについてお伝えします。
3-1.バナナだけでカリウムを摂ろうとしない
カリウムの摂取目安量は、成人男性で一日あたり2,500mg、成人女性で一日あたり2,000㎎とされています。
カリウムをバナナだけで摂ろうとした場合、バナナ1本あたりカリウムが454㎎のため、成人男性であれば一日およそ5.5本、成人女性であればおよそ4.5本も摂らなければいけません。
バナナなどの果物は間食に分類され、間食の一日あたりの適量は200kcalといわれています。バナナは100gあたりのエネルギー量が93kcalのため、可食部が1本あたり約126gであることを考えると、一日2本以上摂ると食べすぎといえます。
そのため、バナナ以外の食事からもカリウムを摂るように心がけましょう。
3-2.バナナ以外の食品もバランスよく食べる
果物の摂取は不足しがちともいわれており、健康的な食生活を送るためには、果物も適量摂るように推奨されています。
確かに果物にはビタミンやミネラル、食物繊維が含まれていますが、糖質も多いため、果物を食べすぎると肥満をまねく恐れもあるのです。
健康的な食事をとるためには、主食・主菜・副菜を基本にし、さまざまな食品からバランスよくとることを意識しましょう。
3-3.カリウムを制限されている人は食べすぎない
腎臓の機能が低下している場合には、カリウムを摂りすぎないように注意が必要です。
健康な人であれば、カリウムは尿中に排出されますが、腎臓の働きが低下しているとカリウムが排出されにくくなります。
そのため、医師からカリウムを制限されている人は、バナナをはじめとした果物や野菜などを摂りすぎないように気を付けましょう。
バナナでカリウムを適量摂ろう
バナナにはカリウムが多く含まれています。
ただ、カリウムはあらゆる食品に含まれているため、通常の食事を摂っていれば欠乏することはほぼありません。
バナナなどの果物には糖質も多く含まれているため、摂りすぎると肥満につながる可能性もあり注意が必要です。
そのため、バナナは摂りすぎないように気を付け、さまざまな食品をバランス良く摂るようにしましょう。特に医師からカリウムを制限するようにいわれている人は、摂りすぎないようにしてください。適量を守って、健康的な食生活を送りましょう。
監修者情報
氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医