豆腐にはどのくらいカリウムが含まれる?
種類ごとのカリウム量と栄養面の特徴

カリウムは、細胞の浸透圧の維持に関わる重要な栄養素であり、さまざまな食品中に含まれています。

では、豆腐にはどのくらいのカリウム量が含まれているのでしょうか。
豆腐には木綿豆腐・絹ごし豆腐などいくつかの種類がありますが、種類ごとのカリウム量がどのように異なるのか、疑問に思う方もいるかもしれません。

この記事では、豆腐のカリウム量について、豆腐の種類ごとの特徴と併せて解説します。

1.豆腐に含まれるカリウム量

以下が、豆腐の種類ごとに含まれているカリウムの目安量です。

豆腐を選ぶときの参考にしてみてください。

  • ・木綿豆腐:100g中110㎎

  • ・絹ごし豆腐:100g中150㎎

  • ・ソフト豆腐:100g中150㎎

  • ・充填豆腐:100g中200㎎

このように、100g中に含まれているカリウム量は、充填豆腐が一番多くなっています。

また、カリウム量が一番少ないのは木綿豆腐です。

2.豆腐に含まれるカリウム量は多い?少ない?

そもそも、豆腐に含まれているカリウム量は多いのでしょうか。ここでは、同じ豆類の食品とのカリウム量を比較してみましょう。

  • ・糸引き納豆:100g中660㎎

  • ・挽きわり納豆:100g中700㎎

  • ・豆乳:100g中190㎎

100g中に含まれるカリウム量と比較すると、豆腐に含まれるカリウム量が特別に多いわけではありません。しかし、納豆や豆乳に比べると1回に食べる量が多くなりやすいため、それだけカリウムの摂取量も多くなるといえるでしょう。

なお、以下は豆腐など豆類の食品に関して、実際に摂る目安重量です。

食品名 目安重量(単位) 目安重量(重量)
挽きわり納豆 1個 30~50g
糸引き納豆 1個 30~50g
豆乳 1カップ 200g
絹ごし豆腐 1丁 300~400g
木綿豆腐 1丁 300~400g

3.【種類別】豆腐の栄養面の特徴

ここでは豆腐の種類ごとに、カリウム以外の栄養素について特徴を解説します。

3-1.木綿豆腐

木綿豆腐は他の豆腐より、100g中のカロリーが高めではありますが、タンパク質を多く含んでいます。タンパク質は筋肉や臓器など、体をつくる要素として重要な栄養素です。

また、骨や歯をつくるのに重要なカルシウムも豊富であり、各種ミネラルも含んでいます。

3-2.絹ごし豆腐

絹ごし豆腐は、カロリーとタンパク質は木綿豆腐に比べると少ないことが特徴です。

また、各種ミネラルも含まれています。

3-3.ソフト豆腐

ソフト豆腐は絹ごし豆腐と同様に、カロリーとタンパク質が木綿豆腐に比べて少なめです。

また、ナトリウムに関しては他の豆腐に比べて少量といえます。ナトリウムは体内の浸透圧調整などの働きを持つ栄養素です。

カルシウムは、木綿豆腐と同じく、比較的多く含まれていることも特徴です。

3-4.充填豆腐

充填豆腐は、他の豆腐に比べてカリウムが最も多く含まれていることが特徴です。

カルシウムは少量ですが、マグネシウムは多く含まれています。マグネシウムは骨の形成に関わったり、体内のさまざまな代謝をサポートしたりする大切な栄養素です。

このように、豆腐の種類によって含まれている栄養素の量は異なるため、摂りたい栄養素によって、豆腐を使い分けるとよいでしょう。

豆腐でカリウムや他のミネラルを補給できる

豆腐には、カリウムだけでなく、カルシウムやマグネシウムも含まれているため、ミネラルも摂れる食品といえます。

豆腐の100g中に含まれるカリウム量はそこまで多くはありませんが、一食あたりに食べる量が多ければカリウムも多めに摂ることになります。

また、バランス良く食事をとることは健康の土台となるため、偏らずにさまざまな食品を摂ることがおすすめです。

豆腐を選ぶときには、今回お伝えした豆腐の種類ごとの特徴も参考にしてみてください。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。