糖質(炭水化物)の多い食べ物とは?
食品の種類と一日の摂取目安量を紹介

糖質がどのような食品に多く含まれているかご存じでしょうか。
糖質は体内でエネルギーとなる栄養素で、不足すると脳の活動にも影響が出てしまうため、必要量をしっかりと摂取する必要があります。

今回は、糖質を多く含む食品や一日の摂取目安量をお伝えします。
ぜひ、普段の食事の参考にしてみてください。

1.糖質(炭水化物)の一日の摂取目安量

そもそも糖質とは、ブドウ糖や果糖などの単糖から構成されている炭水化物のうち、体内に吸収されてエネルギー源となるものを指します。

ショ糖やでんぷんなどの糖質は、体内で1gあたり4kcal産生する、体のエネルギー源です。

糖質が不足すると、肝臓や筋肉中に蓄えられているグリコーゲンが消費されてしまい、エネルギーが枯渇し、疲れやすくなってしまいます。

特に脳は、糖質のブドウ糖が唯一のエネルギー源なので、不足すると栄養が脳へ行き届かず、判断力・注意力の低下につながります。脳がエネルギー不足にならないためにも、一日の糖質摂取量を把握することが大切です。

1-1.一日の摂取目安量

糖質の一日の摂取目安量は、食事から摂取するエネルギーをもとに考えられています。

男女ともに、食事から摂取するエネルギーの50~65%に相当する糖質の量が、一日の摂取目安量です。

したがって、糖質の一日の摂取目安量を満たすには、まず一日あたりに体が必要としているエネルギー量を知る必要があります。

1-2.一日のエネルギー必要量:身体活動レベルⅡ(ふつう)

それでは、一日に食事から摂取する必要があるエネルギー量はどの程度なのでしょうか。

身体活動のレベルが一般的な人を例に、確認していきましょう。

男性

  • ・18~29歳:2,450~2,900kcal

  • ・30~49歳:2,450~2,900kcal

  • ・50~64歳:2,350~2,800kcal

女性

  • ・18~29歳:1,800~2,100kcal

  • ・30~49歳:1,850~2,200kcal

  • ・50~64歳:1,800~2,100kcal

このように、男性のほうが一日のエネルギー必要量が多いため、摂取すべき糖質の量も女性より多くなります。

2.糖質(炭水化物)を多く含む食品

糖質は、ご飯・パン・麺類などの穀類、いもやでんぷん類などに多く含まれています。
また、砂糖や甘味類、果物類などの甘いものにも多く含まれています。しかし、甘いものを多く摂取すると血糖値を急激に上げてしまうため、穀類やいも、でんぷん類を中心に摂取するようにしましょう。その際、急激に血糖をあげないために、よく噛んで食べることも重要です。

スーパーなどで手に入りやすい食品のうち、糖質を多く含むものを以下にまとめました。
普段の食事に取り入れる食品の参考にしてみてください。

2-1.穀類(可食部100gあたり)

  • コーンフレーク:83.6g

  • 食パン:46.4g

  • 白米(うるち米):37.1g

  • スパゲッティ:32.2g

  • そば:26.0g

  • そうめん・ひやむぎ:25.8g

2-2.いも・でんぷん類(可食部100gあたり)

  • はるさめ:86.6g

  • さつまいも:33.1g

  • じゃがいも:15.9g

2-3.砂糖・甘味類(可食部100gあたり)

  • 上白糖:99.3g

  • 三温糖:99.0g

  • 黒砂糖:90.3g

  • はちみつ:81.9g

  • メープルシロップ:66.3g

  • いちごジャム:63.3g

糖質の摂取量を把握して食生活を見直してみよう

今回は、糖質の多い食べ物や一日の摂取目安量を紹介しました。

普段から主食として食べているご飯やパン、麺類には糖質が多く含まれています。

体内でエネルギーとして使われる糖質が不足すると、疲れやすくなるなどの症状が現れます。

脳を活発にさせるためにも、今回紹介した食品別の糖質含有量を参考に、普段の食生活を見直してみてください。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。