1.しいたけの食物繊維量
食物繊維は、便秘解消に効果的といわれている成分です。では、しいたけには、どれくらいの量の食物繊維が含まれているのでしょうか。
生しいたけと干ししいたけでは含有量が大きく異なるため、それぞれ分けて紹介します。
1-1.生しいたけ
生のしいたけの食物繊維の含有量は、以下のとおりです。
食物繊維の種類 |
食物繊維の量(可食部100g当たり) |
水溶性食物繊維 |
0.4g |
不溶性食物繊維 |
4.1g |
食物繊維の総量 |
4.6g |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
1-2.干ししいたけ
干ししいたけの食物繊維の含有量は、以下のとおりです。乾燥して水分が少なくなった分、食物繊維が凝縮されています。
食物繊維の種類 |
食物繊維の量(可食部100g当たり) |
水溶性食物繊維 |
2.7g |
不溶性食物繊維 |
44.0g |
食物繊維の総量 |
46.7g |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
2.しいたけに含まれる食物繊維以外の栄養素
しいたけの主成分は炭水化物やタンパク質ですが、上で紹介した食物繊維はもちろん、ミネラルやビタミンなどの栄養素も豊富に含んでいます。
2-1.しいたけ
栄養素の種類 |
含有量(可食部100g当たり) |
カルシウム |
1mg |
ビタミンD |
0.3μg |
ナイアシン |
3.4mg |
ビオチン |
7.6μg |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
2-2.干ししいたけ
栄養素の種類 |
含有量(可食部100g当たり) |
カルシウム |
12mg |
ビタミンD |
17.0μg |
ナイアシン |
19.0μg |
ビオチン |
41.0μg |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
3.食物繊維が豊富なしいたけを使ったレシピ
ここからは、食物繊維やカルシウムなどの栄養素を手軽に摂れるしいたけを使ったレシピを2つ紹介しましょう。
3-1.しいたけと鶏肉の香草ガーリックバター炒め
まず紹介するのは、メインにも副菜にも使える簡単なレシピです。
【材料】2人分
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・しいたけ 5枚
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・鶏もも肉 1枚
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・ブロッコリー 1/2株
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・にんにく 2片
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・パセリのみじん切り
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・イタリアンパセリ 2枝
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・ディル 1枝
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・オリーブ油 大さじ1
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・バター 15g
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・塩 小さじ1/4
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・こしょう 適量
【A】
【作り方】
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1. しいたけは石づきを取って斜め半分にカットし、鶏もも肉は食べやすい大きさに切っておきます。
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2. ブロッコリーは、小房に分けて塩(分量外)を入れた熱湯で茹でましょう。にんにくは皮をむき、みじん切りにします。イタリアンパセリ、ディルは手でちぎっておきましょう。
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3. フライパンにオリーブ油を入れて火にかけてにんにくを炒めます。香りが立ってきたら、鶏もも肉を焼き色が付くまで炒め、裏返しにして蓋をし、中まで火を通しましょう。
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4. 鶏もも肉に火が通ったら、ブロッコリーと塩、こしょうを加えて味を調えます。
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5. 4にバター、【A】を入れて炒めたあと、仕上げにイタリアンパセリとディルを加えたら完成です。
3-2.しいたけと昆布のだしで作る手羽と根菜の煮込みあん
次に、まろやかでほっこりした味わいが特徴の、優しいお味のレシピを紹介します。
【材料】2人分
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・鶏手羽中 8本
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・戻した干ししいたけ 3枚
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・れんこん 4cm
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・ごぼう 9cm
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・にんじん 1/3本
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・塩 適量
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・こしょう 適量
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・ごま油 小さじ2
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・水溶き片栗粉 適量
【A】
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・しいたけと昆布のだし 250ml
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・しょうゆ 大さじ1.3
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・酒 大さじ1
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・砂糖 小さじ2
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・みりん 小さじ1
【作り方】
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1. 鶏手羽中に塩、こしょうを振っておき、戻した干ししいたけは4等分に切っておきます。れんこんは皮をむいて1cm幅の半月切りにし、ごぼうは皮をそいで縦半分に切って3cm幅に切り、それぞれ水にさらしましょう。にんじんは皮をむき、乱切りにします。
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2. フライパンにごま油を熱し、鶏手羽中の皮目を下にして焼き、焼き色が付いたら裏返してください。
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3. 2に1のしいたけとれんこん、ごぼう、にんじんを加えて炒め、【A】を加えてひと煮立ちさせ、あくを取ったら蓋をして弱火で7~8分煮込みましょう。そのあと、蓋を取ってさらに5分煮込みます。
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4. 水溶き片栗粉を入れ、とろみが付いたら完成です。
しいたけを食事に取り入れて食物繊維を摂取しよう
しいたけは日常的に入手しやすい食材にもかかわらず、低カロリーで食物繊維をはじめ、ビタミン・ミネラルを多く含むことから健康が気になる方におすすめの食材です。
しいたけを使った料理はメインとしても副菜としても使えるため、今回紹介したレシピを参考に、ぜひ食卓に取り入れてみてください。
監修者情報
氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。