アーモンドは肝臓の機能改善に役立つ?
アーモンドに含まれる栄養素やおすすめレシピを紹介

みなさんは、肝臓に負担がかかりやすい生活を送っていませんか?

肝臓は、薬や老廃物などを解毒するはたらきがある重要な臓器です。肝臓に良い食べ物にはささみや青魚などいろいろとありますが、アーモンドも肝臓が疲れているときに良いことで知られています。

では、なぜアーモンドが肝臓に良いとされているのでしょうか。今回は、アーモンドに含まれる栄養素やおすすめレシピなどを紹介します。

1.アーモンドには肝機能の改善に効果的な栄養素が含まれている

肝臓の機能が落ちると、ビタミンが不足しやすくなります。アーモンドにはビタミンが多く含まれているため、肝臓にとってうれしい食べ物です。

1-1.ビタミンE

アーモンドに特に多く含まれているのが、ビタミンEです。可食部100g当たり、31.1mgのビタミンEが含まれています。強い抗酸化作用を持っており、過酸化脂質が作られるのを抑えたり、血管を健康に保ったりするはたらきがあることが特徴です。

1-2.亜鉛

アーモンドには、ビタミンEのほかに亜鉛も豊富に含まれています。可食部100g当たりの含有量は3.6mgです。亜鉛は多くの酵素を構成する要素になっており、肝臓をはじめ、膵臓や皮膚など体のさまざまな部位に存在しています。

一日の摂取推奨量は18~74歳の男性で11mg、18歳以上の女性で8mgです。カロリーも多く含まれるためアーモンドだけで亜鉛を補うのは難しいかもしれませんが、良い栄養源にはなるでしょう。

2.さまざまな栄養素をバランス良く摂ることが大切

アーモンドに含まれるビタミンEや亜鉛は、肝臓のはたらきをサポートするのに役立ちますが、アーモンドだけを摂っていれば安心というわけではありません。肝臓の修復を助けるためにはビタミンやミネラルのほか、良質なタンパク質を摂取することも大切です。

ビタミンやミネラルは緑黄色野菜や海藻類・きのこ類、タンパク質は肉類・魚介類・大豆・卵などに豊富に含まれています。その他、肝臓の解毒作用を補助するシジミやタコなどもおすすめです。

3.アーモンドを使ったおすすめレシピ

ここでは、簡単に作れるアーモンドを使ったレシピを2品ご紹介します。

3-1.かぼちゃのアーモンド炒め

まず紹介するのは、子どもから大人まで食べやすいかぼちゃを使ったレシピです。

【材料】2人分

  • ・かぼちゃ 250g

  • ・アーモンド 40g

  • ・オリーブ油 大さじ1

  • ・塩 適量

  • ・こしょう 適量

【作り方】

  • 1. かぼちゃは食べやすい大きさに切り、やわらかくなるまで電子レンジで加熱します。

  • 2. アーモンドは粗みじん切りにしておきましょう。

  • 3. フライパンにオリーブ油を熱し、かぼちゃを焼いていきます。両面に焼き色がついたら2のアーモンドを加えて軽く炒めましょう。

  • 4. 塩、こしょうで味を調えたら完成です。

3-2.香ばしアーモンドの牛しぐれ

次に、大人の味わいが楽しめる少しおしゃれなレシピを紹介します。

【材料】2人分

  • ・牛肉こまぎれ 200g

  • ・タマネギ 1個

  • ・オリーブ油 少々

  • ・赤ワイン 50cc

  • ・醤油 大さじ1

  • ・砂糖 大さじ1/2

  • ・山椒 少々

  • ・アーモンド(乾煎り) 少々

【作り方】

  • 1. タマネギは薄切り、牛肉こまぎれは一口大にカットします。フライパンにオリーブ油を熱し、タマネギ、牛肉の順で炒めましょう。

  • 2. 牛肉に火が通ったら赤ワインを加えて汁気がなくなるまで煮詰め、醤油、砂糖、山椒を加えてさっと煮からめます。

  • 3. お皿に盛り付けて刻んだアーモンドを散らしたら完成です。

食事にアーモンドを取り入れて健康を目指そう

アーモンドには、肝臓に負担がかかっているときに不足しやすいビタミンEが豊富に含まれています。その他、肝臓にとって必須のミネラルである、亜鉛も含まれていることが特徴です。肝臓のはたらきが気になるときは、ビタミンやミネラルのほか、タンパク質も積極的に摂るようにしましょう。

今回紹介した「香ばしアーモンドの牛しぐれ」はアーモンドのビタミンEや亜鉛と、牛肉のタンパク質が一緒に摂れるメニューです。ぜひ、普段の食事に取り入れてみてください。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。