一日の食事量どれくらいが適量?
バランス良く食べるための目安量を紹介

「食べすぎは体に良くない」とわかっていても、何をどのくらい摂れば良いのか疑問に思う人もいるでしょう。

食事の適量は身長などによっても異なり、個人差がありますが、おおよそどのくらいが適量であるかを測る方法もあります。

この記事では、一日に摂りたい食事の適量を栄養素別に解説します。

1.糖質を多く含む食品

糖質を多く含む食品としては、主食になるご飯やパン・麺類、いも類やかぼちゃ、果物などが挙げられます。それぞれの1食あたりの適量について、見ていきましょう。

1-1.主食の適量

主食(ご飯・パン・麺類)の適量は、身長によって異なります(成人で肥満なく普通労作の方の場合)。

  • 身長150cm以下の場合

    ご飯110g(普通のご飯茶碗の7分目)が適量です。ご飯110gを他の主食に置き換える場合、ロールパンなら60g、食パンなら8枚切り1.5枚、うどんなら2/3袋に相当します。

  • 身長150~165cm程度の場合

    ご飯165g(普通のご飯茶碗1杯)が適量です。

  • 身長165cm以上の場合

    あくまで目安として普通のご飯茶碗1.5杯くらいを摂れるとよいでしょう。

1-2.いも類や果物の適量

主食以外の、糖質が多い食品の適量は以下です。

  • いも類・かぼちゃなど

    一日に小2切れ(50g)程度が適量です。

  • 果物

    食後または間食に摂る果物類の一日合計の量は、口に入る量で約100~200gが適量です。目安として、握りこぶし一つ分くらいと考えてください。りんごなら1/2個、バナナなら1本分くらいです。

    また、間食(お菓子)については、一日200kcal以内に収まるようにしましょう。

2.タンパク質を多く含む食品

タンパク質を多く含む、主菜となる食品の一日あたりの適量について解説します。
  • 肉類

    40~60g(肉類薄切り2枚くらい)

  • 魚類

    40~100g(魚類1切れ)

  • 50g(卵1個分)

  • 大豆製品

    豆腐100g(豆腐1/4丁)、または納豆40g

朝食で卵と大豆製品を食べた場合、昼食では魚、夕食では肉類を食べるなど、一日のなかでできるだけ多くの種類からタンパク質を摂ることが理想的です。

その他、タンパク質を多く含む食品である「牛乳類」の一日目安量は200mlです。

3.脂肪を多く含む食品

油は、カロチンなど脂溶性ビタミンの吸収に必要です。炒め物やドレッシングなどから摂ることをおすすめします。

植物油・バター・マーガリン・マヨネーズ・ドレッシングを合わせて、一日に合計10~20gが適量です。毎食小さじ1杯程度を目安にしましょう。

4.ビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含む食品

副菜として摂取する野菜類は、1食あたり100g以上・4種類以上を摂ることが理想的です。そのうち2種類は緑黄色野菜を含むように意識すると、さまざまなビタミンを摂ることができます。

一日で緑黄色野菜を両手1杯分、きのこや海藻類を合わせて両手1杯分、淡色野菜を両手2杯分が目安です(野菜は加熱するとかさが減るため、生の状態の場合)。

食事をする際は一日の適量を摂るようにしましょう

食事の適量は、身長や体格によっても異なります。

もし体重が増えてきている場合は、食事を適量よりも食べすぎている可能性があります。

今回お伝えした栄養素別の適量を参考に、日頃から食べすぎていないか一日の食事量を見直してみましょう。

監修者情報

氏名:井林雄太(いばやし・ゆうた)
総合病院勤務。大分大学医学部卒。
日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。現在は医師業務のかたわら、正しい医療情報を伝える啓発活動も市民公開講座など通して積極的に行なっている。