目次
1.脂肪肝について
脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が蓄積された状態です。脂肪肝になるとメタボリックシンドロームに合併しやすい病気で、そのままでは肝炎を引き起こしかねません。また、脂肪肝はほとんど自覚症状がなく、健康診断などで肝機能の数値の異常を指摘されて気付くことが多い病気です。
脂肪肝のほとんどは食べ過ぎ・飲みすぎ、そして運動不足が原因といわれています。脂肪肝を改善するためには、食生活を含めた生活習慣の改善が不可欠です。
不摂生な食生活と運動不足が続くと、脂肪肝が引き起こされることがあります。脂肪肝を放っておくと大きな病気につながりかねないため、早めの対策をとりましょう。脂肪肝改善のためには、特に食生活を見直すことが重要です。
今回の記事では、脂肪肝について解説するとともに、食事で脂肪肝を改善する4つのポイントと、おすすめレシピを2つご紹介します。
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脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が蓄積された状態です。脂肪肝になるとメタボリックシンドロームに合併しやすい病気で、そのままでは肝炎を引き起こしかねません。また、脂肪肝はほとんど自覚症状がなく、健康診断などで肝機能の数値の異常を指摘されて気付くことが多い病気です。
脂肪肝のほとんどは食べ過ぎ・飲みすぎ、そして運動不足が原因といわれています。脂肪肝を改善するためには、食生活を含めた生活習慣の改善が不可欠です。
脂肪肝を予防するためには、整った食生活が重要です。ここでは、脂肪肝を改善する食事の4つのポイントを見ていきましょう。
消費エネルギーよりも摂取エネルギーが大きいと、脂肪として体に蓄積されてしまいます。そのため、まずは人それぞれの必要なエネルギーを知ることが重要です。
一日に必要なエネルギーの目安は、標準体重×25~30kcalで計算できます。また、標準体重は、身長(m)×身長(m)×22で求められます。
例えば、身長160cmの人の場合は、標準体重=1.6×1.6×22=56kgです。ここから計算される一日に必要なエネルギー量は、1400~1680kcalとわかります。
ぜひ自分自身に必要な、一日のエネルギー量を計算してみましょう。
脂肪肝対策では、タンパク質の摂りすぎも極端な制限も良くありません。毎日に必要なタンパク質の量は、性別や年齢によって変化します。
18~64歳の男性は一日65g、65歳以上の男性は60gのタンパク質を目安に摂取しましょう。18歳以上の女性の場合は一日50gを目標にするとよいでしょう。
例えば、60gほどのタンパク質を摂ろうとすると次のような組み合わせが考えられます。
・絹ごし豆腐(1/3丁)
・若鶏ささ身(2本)
・牛乳(コップ1杯)
・まぐろ赤身(60g)
・あじ1尾(80g)
こちらの食品の組み合わせで、良質なタンパク質を61.5g摂取可能です。食事のメニューを考えるときは、タンパク質の量も意識してみましょう。
食物繊維は、糖質や脂質が腸から吸収されるのを遅らせる作用があります。食事の際は、まずは野菜から食べ始めて、食後の急激な血糖値上昇や血清コレステロールの増加を防ぎましょう。低カロリーな野菜を最初に食べて胃のスペースを埋めておくことで、食べ過ぎ防止にもつながります。また、野菜には糖質や脂質の代謝をサポートするビタミンB群も含まれています。
毎食副菜を食べる、主菜の付け合わせを増やす、みそ汁を具沢山にするなどの工夫で一日350g以上の野菜摂取を目指しましょう。
ジュース類や菓子にはショ糖が、果物には果糖が多く含まれています。ショ糖とは砂糖の主成分です。これらの糖類を摂り過ぎると中性脂肪となり、肝臓に蓄積してしまいます。
脂肪肝対策のためには、砂糖をたくさん含む食品は避け、果物は控えめにしましょう。
脂肪肝を改善するためには、タンパク質や食物繊維を適切に摂ることが大切です。ここでは、脂肪肝改善に役立つおすすめレシピを2つご紹介します。
良質なタンパク質を多く含む納豆と豆腐、そして食物繊維が豊富なオクラを使ったレシピです。オクラを粗みじん切りにすると、食感が変わるためお好みでお試しください。
・オクラ 5本
・納豆 1パック
・塩 適量
・しょうゆ 小さじ1
・絹ごし豆腐 150g
1.塩をまぶしたオクラを板ずりして、熱湯でゆでます。
2.ゆでたオクラを小口切りにし、納豆を加えてよく混ぜ合わせたら、しょうゆで味を調えます。
3.豆腐を半分に切ってお皿に盛り付け、2のオクラと納豆をかけて完成です。
タンパク質が豊富なまぐろを使った、野菜たっぷりのサラダです。トレビスや白ねぎを多めに入れると苦みが際立って、良いアクセントになります。
・アボカド 1/2個
・キハダまぐろ 100g
・水菜 1束
・白ねぎ 12cm
・トレビス 1枚
・昆布だし 50ml
・塩 小さじ1
1.種と皮を取り除いたアボカドを食べやすい大きさに切ります。
2.水菜を4cmの長さに切り、白ねぎは6cmの長さに切って白髪ねぎを作ります。トレビスは細かくちぎり、水菜と白ねぎと混ぜておきます。
3.一口大に切ったキハダまぐろを熱したフライパンに入れ、片面のみを軽く焼きます。
4.昆布だしに塩を加え、霧吹きに入れておきます。
5.水菜・白ねぎ・トレビスをお皿に盛り付け、その上に切ったアボカドと焼き目をつけたキハダまぐろを載せます。霧吹きで塩昆布だしをお好みで吹きかけたら完成です。
脂肪肝は乱れた食生活と、運動不足が引き起こす病気です。脂肪肝を改善するためには、食生活の見直しが欠かせません。一日に必要なエネルギー量をまかなえる食事量を把握し、食物繊維やタンパク質を適量摂取するように意識してみてください。
また、脂肪肝の原因となる甘い食べ物は摂り過ぎないように注意が必要です。日頃の食生活を改善して、脂肪肝対策を行ないましょう。
氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医
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