牛乳に含まれる栄養素とは?
牛乳の働きやレシピ4選を紹介

「牛乳は太る」と思って、あまり飲まないようにしている人もいるのではないでしょうか。
牛乳はバランス良く栄養素が含まれているため、毎日でも摂取したい身近な健康食品です。

今回は、牛乳の働きやおすすめの牛乳レシピを紹介します。ぜひ、おいしく牛乳を楽しみ、美と健康を目指しましょう。

1.牛乳に含まれる栄養素について

牛乳はさまざまな栄養素がバランス良く含まれており、“完全食”とも呼ばれています。
牛乳に含まれる栄養素の量について見てみましょう。

1-1.牛乳100g中に含まれている栄養素量

牛乳100g中に含まれている栄養素量は、以下のとおりです。

栄養素名 含有量
タンパク質 3.3g
脂質 3.8g
炭水化物 4.8g
ナトリウム 41㎎
カリウム 150㎎
カルシウム 110㎎
マグネシウム 10㎎
リン 93㎎

1-2.特に多く含まれるカルシウムについて

日本人の一日のカルシウム摂取量は504.9㎎と不足気味な傾向です。牛乳は不足しがちなカルシウムを多く含んでおり、他の食品に比べて吸収率が良いため、効率良くカルシウムを補給できるのです。

  • 【カルシウムの一日の摂取目安量】

    ・男性:18~29歳800㎎、30~74歳750㎎、75歳以上700㎎

    ・女性:18~74歳650㎎、75歳以上600㎎

  • 【カルシウムが豊富な食品のカルシウム吸収率】

    ・小魚 約30%

    ・緑黄色野菜 約18%

    ・牛乳・乳製品 約60%

しかし、カルシウムをたくさん摂取しても、体内では日々消耗・排泄されているため、蓄えられる量はわずかです。そのため、毎日カルシウムを補給することが大切といえます。

2.牛乳の働きについて

栄養満点な牛乳は、私たちの健康を支える身近な健康食品です。ここからは、牛乳のおもな働きを紹介します。

2-1.外敵から体を守る

牛乳は体の免疫力を維持して、病原体から体を守る働きがあります。

2-2.コレステロールを抑制

牛乳に含まれるタンパク質には、コレステロールの吸収を妨げる働きがあります。

2-3.血管を強くする

牛乳に含まれるカルシウムには、血管を強くする働きがあります。

2-4.ストレスの緩和

ストレスがかかると、体内でカルシウムが消耗されてしまいます。そのため、きちんとカルシウムを補給する必要があるのです。効率良くカルシウムの補給ができる牛乳は、ストレスの緩和に役立つでしょう。よく眠れない人は、寝る前のホットミルクがおすすめです。

3.牛乳を使ったレシピ4選

毎日取り入れたい牛乳だからこそ、料理にもたっぷり使って、効率良く栄養を補給したいものです。ここでは牛乳を使ったおすすめのレシピを4つ紹介します。

3-1.鮭と白菜のクリーム煮

まず紹介するレシピは、バターの香りが食欲をそそる「鮭と白菜のクリーム煮」です。

【材料】(2人分)

  • ・ 鮭 2切れ

  • ・ 白菜 1/8個

  • ・ 塩 適量

  • ・ こしょう 適量

  • ・ サラダ油 小さじ1

  • ・ バター 15g

  • ・ 小麦粉 大さじ1.5

  • ・ 牛乳 250ml

  • ・ 顆粒コンソメ 小さじ1

  • ・ 粗挽き黒こしょう 適量

【作り方】

  • 1. 鮭は皮と骨を取り除き、3~4等分に切り、塩・こしょうで下味をつけます。

  • 2. 白菜の芯は5cm幅に切って1cmの細切りにしましょう。葉はザク切りにします。

  • 3. フライパンにサラダ油を熱して鮭を中火で焼き、両面に焼き色がついたら取り出しましょう。

  • 4. 同じフライパンにバターを加えて溶かし、中火で白菜の芯を炒めます。しんなりしてきたら、小麦粉を加えてよく炒めましょう。

  • 5. 粉っぽさが消えたら、顆粒コンソメと牛乳を加え、沸騰したら白菜の葉を入れて数分煮ます。

  • 6. 器に盛り付け、粗挽き黒こしょうを振りかけたら完成です。

3-2.簡単ニューイングランド風クラムチャウダー

2つ目のレシピは、あさりの旨味がたっぷりの「簡単ニューイングランド風クラムチャウダー」です。

【材料】(2人分)

  • ・ あさり水煮缶 1缶(60g)

  • ・ ホワイトソース缶 1/2缶

  • ・ ベーコン 1枚

  • ・ じゃがいも 1/2個

  • ・ 冷凍ミックスベジタブル (玉ねぎ入り) 100g

  • ・ バター 10g

  • ・ 牛乳 150ml

  • ・ 水 50ml

  • ・ 塩 少々

  • ・ こしょう 少々

  • ・ プレーンクラッカー 6枚

【作り方】

  • 1. あさり水煮缶はあさりと汁を分けておきます。じゃがいもは皮をむき、1㎝角に切りましょう。ベーコンは1㎝角に切ります。

  • 2. ホワイトソースをあさりの水煮缶の汁で溶き延ばします。

  • 3. 鍋にバターを入れて溶かし、じゃがいも・ベーコン・冷凍ミックスベジタブルを加えます。ミックスベジタブルのなかの玉ねぎが透き通るまで、焦がさないように炒めましょう。

  • 4. 水・牛乳・ホワイトソースを加えて中火にし、沸いたら弱火にしてじゃがいもがやわらかくなるまで7~8分煮込みます。

  • 5. あさりの身を加え、塩とこしょうで味を調えましょう。あさりが温まったら火を止めます。

  • 6. 器に盛り、プレーンクラッカーを添えて完成です。

3-3.たらとじゃがいものミルクグラタン

3つ目のレシピは、チーズがとろける「たらとじゃがいものミルクグラタン」です。

【材料】(2人分)

  • ・ じゃがいも 2個

  • ・ たら 2切れ

  • ・ サラダ油 小さじ1

  • ・ 牛乳 200ml

  • ・ 顆粒コンソメ 小さじ1/2

  • ・ 塩 適量

  • ・ こしょう 適量

  • ・ 白ワイン 大さじ1/2

  • ・ 生クリーム 100ml

  • ・ ピザ用チーズ 40g

  • ・ パセリ(みじん切り) 適量

【作り方】

  • 1. じゃがいもは皮をむき、1~2mm幅の薄切りにします。

  • 2. フライパンにサラダ油を中火で熱し、じゃがいもを炒めましょう。透き通ってきたら、牛乳・顆粒コンソメを加え、弱火にして10分ほど煮ます。

  • 3. たらは3~4等分に切り、耐熱容器に並べましょう。塩・こしょう・白ワインを振りかけ、ラップをして電子レンジで加熱(500Wで約3分)します。

  • 4. 2に3と生クリームを加え5分ほど弱火で煮て、塩・こしょうで味を調えましょう。

  • 5. 耐熱容器に4を煮汁ごと入れ、ピザ用チーズを散らし、オーブントースターで焼き色がつくまで焼きます。仕上げにパセリを散らしたら完成です。

3-4.ベーコンとしめじのミルクリゾット

最後に紹介するレシピは、ササッと作れる「ベーコンとしめじのミルクリゾット」です。

【材料】(2人分)

  • ・ ご飯 200g

  • ・ ベーコン 50g

  • ・ しめじ 1/2房

  • ・ 玉ねぎ 1/2個

  • ・ バター 15g

  • ・ 牛乳 300ml

  • ・ 粉チーズ 大さじ1

  • ・ 黒こしょう 適量

【作り方】

  • 1. ベーコンは細切りに、しめじは石づきをとって小房に分け、玉ねぎはみじん切りにします。

  • 2. 鍋にバターを溶かし、ベーコン・玉ねぎを弱火でじっくりと炒めましょう。玉ねぎがしんなりしてきたら、しめじとご飯を加え、全体をなじませます。

  • 3. 牛乳を加え、フツフツと煮立ってきたら弱火にして5分ほど煮ましょう。

  • 4. 粉チーズを入れてサッと混ぜ合わせ、火を止めます。器に盛って軽く黒こしょうを振ったら完成です。

栄養素が豊富な牛乳でおいしく美と健康を目指しましょう

牛乳は体脂肪を減らす働きがあることが実証されており、ダイエットをしたい人におすすめの食品です。

また、牛乳を飲むことで、日本人が不足しがちなカルシウムを効率良く補給することができます。カルシウムのほかにも、さまざまな栄養素がバランス良く含まれていることから、牛乳は“完全食”とも呼ばれるほどです。

忙しい現代人のストレスを和らげるためにも、牛乳は重宝します。ぜひ、美と健康のためにも飲むだけでなく、料理にもたっぷり牛乳を使って、毎日の摂取を心がけましょう。

監修者情報

氏名:高橋健太郎(たかはし・けんたろう)
循環器内科医として臨床に関わりながら、心血管疾患のメカニズムを解明するために基礎研究に従事。現在はアメリカで生活習慣病が心血管疾患の発症に及ぼす影響や心血管疾患の新しい治療法の開発に取り組んでいる。国内・海外での学会発表や論文報告は多数。
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会所属。