足の甲に一瞬だけ激痛が走る原因とは?何科に該当するのか解説

「足の甲に激痛が走る」「歩いたり運動したりすると足の甲が痛む」といった悩みをお持ちではないでしょうか。

足の甲に激痛が走るのにはさまざまな原因がありますが、医師の診察を受けて適切に対応すれば、改善が期待できます。

今回は、足の甲に激痛が走る原因や、足の甲が痛む際には何科を受診すべきかについて解説します。

1.足の甲に激痛が走る原因

足の甲に激痛が走る原因は、おもに骨・関節・靭帯の3つに分けられます。ここでは、それぞれの原因を詳しく見てみましょう。

1-1.骨が原因の場合

痛みの原因が骨にある場合、「外脛骨障害」や「中足骨疲労骨折」が考えられます。

外脛骨(がいけいこつ)とは、足の余分な骨(過剰骨)のことで、約4~21%の人に存在するといわれています。外脛骨自体は病的なものではありませんが、歩行・履物・捻挫などの影響により、痛みが生じる可能性があるでしょう。

中足骨(ちゅうそくこつ)とは、足の甲の細長い骨のことです。何度も力が加わって中足骨にひびが入ったり、さらに進行して骨折に至ったりした状態を中足骨疲労骨折といいます。

1-2.関節が原因の場合

痛みの原因が関節にある場合、「関節リウマチ」や「痛風」が考えられるでしょう。

関節リウマチは、さまざまな関節が慢性的に痛み、進行すると関節が変形する疾患です。

痛風は、血液中の尿酸の濃度が一定値を超える(高尿酸血症になる)ことで、結晶化した尿酸が関節に溜まり、足の親指の付け根や足の甲などに激痛発作を起こします。

1-3.靭帯が原因の場合

痛みの原因が靭帯にある場合、「リスフラン靭帯損傷」が考えられるでしょう。リスフラン靭帯とは、細かい骨を結ぶ足の甲の靭帯を指し、運動していて足の甲を捻挫したときや、足を強く踏み込む動作をしたときに、損傷することがあります。

リスフラン靭帯損傷は痛みが強く、歩行が困難になるのが特徴です。

2.足の甲の激痛は何科を受診すればいいの?

足の甲が痛む場合は、たとえ一瞬の激痛でも放置せず、整形外科を受診しましょう。

前述のとおり、足の甲に激痛が走る原因はいくつもあるため、医師の診察を受けて、痛みの原因や必要な治療などを適切に判断してもらう必要があります。

また、「患部が熱を持っていて腫れている」「歩くときは問題ないが患部の痛みが慢性化している」という場合なども、早めに整形外科を受診してください。

足の甲の痛みは放置せず医師に相談しましょう

足の甲の痛みは、何らかの疾患が原因かもしれません。

考えられるおもな原因として、今回は以下の疾患を紹介しました。

神経 • 腓骨神経麻痺
• 足背皮神経炎
• 深腓骨神経障害
• 外脛骨障害
• 中足骨疲労骨折
関節 • 関節リウマチ
• 痛風
• リスフラン関節症
靭帯 • リスフラン靭帯損傷

足の甲の痛みを感じたら、放置せずに整形外科を受診し、医師に相談してください。

監修者情報

氏名:梅村 将成(うめむら・まさなり)
外科医として地方中核病院に勤務中。
消化器外科のみならず総合診療医として、がん治療(手術・抗がん剤・緩和治療/看取り)を中心に、幅広く内科疾患・救急疾患の診療を行なっている。
資格:医師免許・外科専門医・腹部救急認定医